ドナルド・トランプが大統領に就任する4日前の1月16日、ドイツの大衆紙「ビルト」と英国の「タイムズ」は、トランプとの独占インタビューを掲載した。このインタビューは、欧州で大きな波紋を呼んだ。欧州連合(EU)や北大西洋条約機構(NATO)の幹部らに、「トランプは強硬な態度を和らげない。選挙戦の期間中に発言したことを、大統領に就任してからも変えることなく実行する」という印象を強く与えた。 トランプが穏健化する望みは薄 インタビューはトランプタワー26階の、書類や本、野球帽などが雑然と置かれたトランプの執務室で行われた。窓ガラスの前には、シークレットサービスが防弾ガラスを設置していた。近くのビルから狙撃されないよう、トランプを守るためである。 トランプはインタビューの中でこれまでの主張を繰り返している。その核心は、「トランプが大統領になって穏健化する可能性は低い」ということだ。たとえば彼は「昔に
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