「被災地の子どもの気持ちがわかるか」――。 福島第一原発の事故から約40日。佐藤雄平・福島県知事は22日、東京電力の清水正孝社長と事故後初めてとなった面会で、思いのたけをぶつけた。 清水社長は同日午前10時前、知事室を訪問。深々と頭を下げ、謝罪の意を示したが、知事は10分以上にわたり怒りをぶつけた。 知事が最も感情をあらわにしたのが、避難を余儀なくされた子どもたちの話に及んだ時。県内の子ども約6000人が県外に移っていることを挙げ、「全国にちりぢりになって、一刻も早く戻ってきたいんです」と力を込めた。 これまでの清水社長の対応についても、「もっと心のこもった謝り方があるのではないか。『想定外の津波』という言葉は聞きたくない」と不快感をあらわにした。今月11日に清水社長が福島市を訪れた際の対応についても、「当日電話をよこし、『名刺を置いていく』なんて、これは失礼だ。東京電力の体質かと思う」と