記事提供:『三橋貴明の「新」日本経済新聞』2017年8月24日号「アベノミクスの虚構」より ※本記事のタイトル・本文見出し・太字はMONEY VOICE編集部によるものです プロフィール:島倉原(しまくら はじめ) 1974年生まれ。経済評論家。株式会社クレディセゾン主任研究員。1997年、東京大学法学部卒業。株式会社アトリウム担当部長、セゾン投信株式会社取締役などを歴任。経済理論学会及び景気循環学会会員。 アベノミクスの成果「雇用の改善」にはやはり大きなウソがあった 増加どころか、雇用は減少している 先日、ポスト・ケインズ派の経済学者で、同志社大学商学部教授の服部茂幸氏の著書『偽りの経済政策─格差と停滞のアベノミクス』を読む機会がありました。 同書は、日銀の異次元金融緩和後も停滞が続く、日本経済の現実を様々な角度から明らかにしています。その上で、責任逃れに終始して矛盾した言動を繰り返す、