第28節終了時点で17位の大宮は、残留への切符を争う次節の広島戦に向けて準備に励む【 Photo by 川本梅花 】 「もし世界の終わりが明日だとしても私は今日林檎の種子(たね)をまくだろう」(寺山修司) 秋の志木練習場は、河岸から吹く冷たい風によってピッチの芝生からあがる雑草の匂いに包まれる。ピッチを走り抜ける選手たちは、いま置かれている大宮アルディージャの危機的な状況の中で、お互いに声を出し合って連係を図り、対広島戦の準備に没頭している。 大宮は、第28節を終了した時点で5勝14敗9引き分け、勝ち点24の17位という順位にいる。大宮の下には、勝ち点11の横浜FCが18位に低迷し、すぐ上には、勝ち点25のヴァンフォーレ甲府が16位に位置する。次に同じ勝ち点29のサンフレッチェ広島と大分トリニータが、得失点の差で15位と14位に甘んじている。大宮が17位という残留争いに加担してしまった