先日、都内某所で開かれたあるパーティーの席で、たまたま複数の外務官僚と話をする機会があり、当然のように現在の政治情勢が話題になりました。その際、中国がもの凄い勢いで台頭する中で、日本が欧米諸国に対し、アジアの代表国は日本であると訴え、主張するためには自由、平等、民主主義といった「基本的価値」の共有を強調するしかないという話になりました。安倍前首相が掲げていた「価値観外交」にも通じるところがありますね。ただ、私は現在のチベット問題に関連する疑問があったので、こんな風に意見を聞いてみました。 「基本的価値の共有が重要なのは分かるが、現在の福田首相はチベット問題で中国擁護を繰り返し、チベット人の人権を軽視するような発言をしている。これでは、諸外国に対し、日本は基本的価値を共有しない異質な存在だというメッセージを発信しているようなものではないか」 すると、外務官僚の一人は顔に苦渋の色を浮かべて