日本の犯罪史上最大の大量殺人とされる一九三八(昭和十三)年に岡山県で起きた「津山事件」の資料が、磐田市内で見つかった。捜査情報が基になっているとみられ、事件を詳しく記録・分析した冊子と、現場や凶器などを撮影した写真が二十六枚。作成者や目的は不明だが、ガリ版刷りの黄ばんだ冊子をめくると、凶行に走った青年が孤立を深めていった経緯が浮かんできた。 磐田市内に住む岡山県警の警察官の遺族が、自宅で保管していた。事件に詳しい影山任佐(じんすけ)・昭和女子大客員教授(犯罪精神医学)は、類似文書が存在することなどから「警察が後進の教育用に作成し、刑事らに配布したのでは」と推測。岡山県警は「事件の資料が残っておらず、県警が作成したかどうかも含め、確認しようがない」と説明する。 冊子はB5判で、表紙などを除いて四十四ページ。事件概要や、犯行後に自殺した都井睦雄(といむつお)=当時(21)=の経歴、犯行の動機な
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