「十分な対応ができている」――。東日本大震災に関する18日の参院予算委員会で、菅首相は危機対応に不備はなかったと繰り返した。 震災後2回目となった首相の国会答弁では、国家の指導者として必要な認識の甘さや、初動の遅れが次々とあらわになり、首相の危機管理能力に改めて疑問符がついた。 ◆続投を宣言 首相の国会答弁は、3月29日に2011年度予算を審議するため参院予算委に出席して以来、3週間ぶり。震災対応に絞って国会で質問を受けるのは初めてだ。 東京電力福島第一原子力発電所事故に関し、首相は「非常用電源がダウンしたということは、予測の甘さがあり、それが一つの原因になったことは免れない。政府も十分に事前にチェックできなかったことについてはおわび申し上げたい」と事故防止対策の甘さを認めて陳謝した。 だが、首相が低姿勢で応じたのは主に東電が対応すべきだった点に限られた。自らの対応ぶりについては「初動が不