東京電力福島第一原子力発電所の事故から11日で1年半になりますが、今も汚染水の水漏れや冷却設備のトラブルなどが相次いでいて、冷温停止状態を維持するために応急対策的に作った設備などの信頼性をどう確保していくかが課題となっています。 福島第一原発では、去年3月の事故のあと、高濃度の汚染水を浄化して原子炉の冷却に利用する循環注水を続けていて、去年12月に政府が冷温停止状態を宣言して以降、原子炉の温度や圧力はおおむね安定しています。 しかし、最も重要な原子炉の注水に関係する設備でトラブルが相次いでいて、これまでに汚染水の水漏れが56件発生しているほか、汚染水を浄化する設備も水漏れや電源の不具合などで12回停止しています。 先月30日には、1号機から3号機で原子炉に送る水の量が冷却に必要な量を下回るトラブルも発生しました。 このように原子炉の安定冷却に欠かせない設備の多くは、事故のあと応急対策的に作