「アングロ・サクソン年代記” Anglo-Saxon Chronicle “」はアルフレッド大王治世下の九世紀末、当時、残っていた古い記録や文書、民間の伝承を集め、デーン人の侵攻を中心に同時代の記録を追加されて編纂が始められた年代記形式の歴史書。後に複数の写本が作られて各地の教会や修道院でそれぞれ書き継がれ、これらの写本類をあわせると、西暦0年から1154年までの記録が残されている。複数の写本で構成されていることや年代のずれ、特に末期のノルマン朝時代の書き手のノルマン人への怨嗟や視点の偏りなど、記述内容について注意が必要な史料でもある。 年代記の主な内容は第一に戦争や王国の統治など軍事や政治に関する記録、第二に修道院や教会、聖職者の任命や死没などキリスト教に関する記録、日食や月食などの自然現象の記録に大別される。 年代記を構成する主な写本現存する写本は羊皮紙(子牛皮紙)に古英語で記された七
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