――和田敦彦『読書の歴史を問う―書物と読者の近代』読書メモ 読書の歴史を問う視点 和田敦彦著『読書の歴史を問う―書物と読者の近代』(2014年、笠間書院)を読んだ。 読書の歴史を問う: 書物と読者の近代 作者: 和田敦彦出版社/メーカー: 笠間書院発売日: 2014/07/28メディア: 単行本この商品を含むブログ (9件) を見る 刊行前から楽しみにしていた本で、出たらぜひとも感想をまとめておきたいと思っていた。発売後すぐに読んだのに、身辺が少し慌ただしかったためにブログの更新自体が停滞してしまったが、以下、本書を通じて考えさせられたことについてまとめていきたい。 本書の目次については、すでに版元が詳細なものを公開しているが、以下に掲げる全10章からなる。 第1章 読書を調べる 第2章 表現の中の読者 第3章 読書の場所の歴史学 第4章 書物と読者をつなぐもの 第5章 書物が読者に届くま