最近、図書館の本のディスプレイがだいぶ意識されるようになったと感じている。 お客さまに本が目に入りやすくするという単純なことなのだが、本来、資料そのものに人を惹きつける力があること、そして、その本のある場所を説明しなくてもわかる内容であれば、ディスプレイするまでもないことでもある。ディスプレイの理由を考えると、最近の本が如何に個性がないか、いや基礎体力がないかというのだろうか?もの足りなさを感じる。 本の力はともかく、お客様との出会いがままならない本をコーディネートするのが、私たち図書館員の役割である。そのための「ディスプレイ」が必要なのだ。 いま図書館の棚は第一の進化の過程にある。 第一の進化とは、通常の並びとは関係なく、「特集」としてコーナーを設置し、テーマ(件名・NDC)で本を紹介すること。この場合、棚の余裕に関係なく比較的多くの本をディスプレイできるというメリットがあるが、反面