学校図書館をひらく―東京・学校図書館スタンプラリーの試み― 東京都立国分寺高等学校:杉山和芳(すぎやま かずよし) はじめに 2014年6月に学校図書館法が一部改正され「学校司書」の配置が努力義務とされた(1)。次期学習指導要領でも学校図書館が果たすべき役割は大きくなると予想されている(2)。また、文部科学省が「学校図書館ガイドライン」を作成するなど(3)、学校図書館の機能強化を目指す動きが現れている。このように学校図書館をめぐる状況は大きく変化しつつある。 このような流れの中で、東京・学校図書館スタンプラリー実行委員会は、学校図書館を一般に公開して理解を深めてもらうことを目的としたイベントを行っている。今年度までに5回を数えた「東京・学校図書館スタンプラリー」(以下、スタンプラリーとする)について報告する。 1. スタンプラリーの目的 スタンプラリーは、学校の夏休み期間を利用し、中学・高