2010年12月24日、日本半導体業界に激震が走った。東芝が韓国のサムスン電子に先端システムLSIを生産委託すると発表したからだ。 日本経済新聞の記事によれば、東芝はリーマン・ショック以降、採算の悪化していたシステムLSI事業を以下のように整理するという。 まず、ソニーから購入した長崎工場は再びソニーに売却する。また、システムLSIの主力拠点であった大分工場はイメージセンサーの生産に衣替えする。さらに、最先端のシステムLSIは、サムスン電子および米グローバルファンドリーズに生産委託する。 その上で、サムスン電子に次いで世界シェア2位のNANDフラッシュメモリーに、経営資源を集中するとのことである。 なぜ、ライバルのサムスン電子なのか? 筆者はもちろん多くの関係者が驚いたのは、生産委託先が「なぜサムスン電子なのか?」ということであろう。何しろNANDフラッシュメモリーにおいては、サムスン電子