江戸時代に日本初の実測地図を作った伊能忠敬(1745~1818年)が行った天体観測の実態が、伊能忠敬研究会会員の大西道一さん(84)=神戸市灘区=による資料分析で明らかになった。観測した星の数や時間などが具体的に算出され、地図作製の苦労や工夫の様子がうかがえる。 伊能隊は、昼間に測量を行い、夜間は天体観測にあたった。大西さんが分析対象としたのは、伊能忠敬記念館蔵の国宝「北極高度測量記」。奥羽・越後地方を旅した第3次測量(1802年6~10月)の際に記録された。約130ページからなり、観測日や場…