政府のIT関連政策「新たな情報通信技術戦略」(新IT戦略)の雲行きが早くも怪しくなってきた。政府のIT戦略本部(高度情報通信ネットワーク社会推進戦略本部)では、「5月をめど」としていた新IT戦略の工程表の公表が遅れている。6月の中旬以降にずれ込む見通しだ。 新IT戦略は、民主党政権の経済成長戦略の一翼を担う重要政策。国民生活の向上や経済活性化を図るための具体策だ。工程表はIT戦略の具体的な取り組みとスケジュール、担当省庁を明確にする重要な決定事項である。 原因は、工程表作成作業自体の遅れに追い打ちをかけた政局の混乱だ。5月28日に福島瑞穂消費者・少子化担当相が罷免され、6月2日にはIT戦略本部の本部長でもある鳩山由紀夫首相が辞意を表明するなど、混迷が続く。このため肝心のIT戦略本部会合が招集できず正式な決定プロセスが機能しない。「現時点で公表の見通しは立っていない」(内閣官房 情報通信技術
料理に例えればIT技術は素材である。一流のシェフが顧客の好みやオーダー、さらには季節や体調を考えて料理を作るように、CIOは自社や市場の状況を見据えつつ「素材」を選び抜き、真に効果的で誰にでも扱いやすい“システム”を組み上げることが大切だ 効果的で、誰もが扱いやすシステムを組み上げる 第1回『「CIO」という固定観念から、自らを解き放て!』では、CIOの重要な役割の1つとして「IT獲得手法と活用能力」を挙げた。その理由は、「ITは“素材”のままでは使えない」ためである。システムの形へと組み上げて、業務に使えるようにすることはもちろん、自らの企業戦略や現場の問題解決に役立つよう、最適化する能力もいる。 また、第2回『時代の変化から、CIOとしての役割を知る』で述べたように、「売れ筋は外にある」という考えを持って外部の革新を見出し、効果的に内部に取り込むことも重要である。そして、IT活用の目的
日本IBMのリストラが始まった - yvsu pron. yasで、不況のときに安直にリストラすると、中長期の利益を失うリスクがあるというエントリを書きました。 安直なリストラのどこに問題があるのでしょうか。一番の問題は、「人」という会社で最も重要な資産を失ってしまうことです。 人の首を切ることは直ぐにできるけど、人を育てるには時間がかかります。中長期の利益を生み出すのは、やはり人です。人という大切な資産を失ってしまったら、利益を生み出す源泉がなくなってしまうのです。 下請けに頼りすぎれば、システム会社として持つべき技術や機能の低下は避けられない。それでも業界を覆う下請け依存症は年々悪化の一途をたどっている。 正社員をリストラして、その分は、下請けに頼るとしましょう。一時的にはコストが下がるかもしれないけど、かわりに技術という大事なものを失ってしまう。 別にこれは、リストラだけに限ったこと
CIO Interview グーグルのCIOが明かす“コンシューマーIT”とのつきあい方 組織に多様性をもたらすことこそが、新時代のCIOのミッションだ 今、コンシューマー技術がビジネスの世界へと急速に浸透しつつある──。その事実の重要性を深く理解している人がいるとすれば、数々のコンシューマー・アプリケーションを世に送り出している米国グーグルのCIO、ダグラス・メリル氏も間違いなくその1人だろう。本稿では、IT環境を多様化させることによって、従業員の創造性と生産性を高めようとしているメリル氏に、ふだん明らかにされないグーグルの「社内IT戦略」のビジョンと、昨今のIT業界のトレンドについて尋ねた。 CIO Interview トップへ
大恐慌以来の危機と言われ、これまでの数十年間の世界経済の流れが大きく変わろうとしている現在。 今、このタイミングで、いかにITで競争力を高めて競争相手と差別化するか、が、今後も企業が成長するための大きなカギであり、大きな判断の分かれ目であると思います。 今こそ、差別化するための絶好の機会であると思います。 本日の日経産業新聞の記事「世界同時株安止まらず―米IT大手、逆境に勝機」では、下記のように書かれています。 リーマン破綻後の九月十七日、フォレスター・リサーチは二〇〇八年の米IT投資額の伸び率予想をそれまでの前年比三・四%から五・四%に引き上げた。「予想していたより景気が悪化するのは先になりそう」(同社)。裏を返せば、実体経済は金融危機の衝撃に一定期間は持ちこたえられるということだ。 IT投資額の伸び率は〇七年実績の七・二%には及ばないが、経営環境の悪化をにらみ、企業は競争力を高める投資
三菱商事とRHJインターナショナルが共同出資して5月9日に設立したシグマクシスは5月20日、都内で記者発表会を開催し、ICT(情報通信技術)を活用するビジネスコンサルティング企業として事業展開することを明らかにした。2009年3月末に300名程度、5年後をめどに2000人規模に育てる。 倉重英樹CEOによると、当初は三菱グループ向けのサービス提供の比率が高くなる可能性があるが「三菱向けに設立したのではなく、あくまでも外に打って出るのが目的」という。対象とする産業は金融、製造、流通を含めた消費財、通信、情報、メディア、サービスなどと幅広い。 日本IBM副社長、プライスウォーターハウス会長、IBMビジネスコンサルティングサービス会長などを務めた倉重氏は「IBMやAccentureといった大手と競争できる企業に早く育てたい」と話している。 新会社のコンセプトは「アグリゲーターとして、顧客がビジネ
インドに行って思ったこと。技術者は若く、高いモチベーションを持ち、訓練され、マネジメントは欧米流。やっぱり数字に強く交渉ごとが大好きで、大学でコンピュータ・サイエンスを学んだ人材も多い。CMM Level 5を取得している企業の半分以上がインドだとか、とことん属人性を排した開発・運用だとか、聞いてはいたけど安い賃金とか、職場というよりライフスタイルごと技術者に提供して囲い込もうとするところとか。自信を持ってるし勢いが違う。 これまでは素直にEAとかITSSは進めるべきだし、日本版CMMが頓挫したのは国内SI業界の甘えだと思い込んでいた。しかし各企業が本当に文書を整備して適切な開発方法論に沿って標準化された方法でシステムを開発するようになると、これまでよりも業務が切り分けられ、実装工程の多くはインドあたりに外注したほうが経済的ということになりそうだ。しかも、その土俵に乗っても却って日本企業は
勢いで書く。 スーツ側の人は業務内容が密接にプロジェクトや会社の中の話と結びつくことが多いので、はてな界隈ではなかなかスーツ側の人はスーツ側の濃ゆい話を書くことが出来ないことが多いようだ。圧倒的にスーツ側の人間がはてなを始めとしたブロゴスフィア全体で少ないなぁとつくづく思う。QAも少ないけど。この辺をアツく語るブロガー出てこないかなー。 私は200X年に今の会社に入社して、数年間WEBアプリケーションの開発をやった。多くはJavaの案件だった。最後の案件は去年の夏ごろだ。前任のPMが逃げるように辞めていってしまい、非常に複雑なロジックを自分が担当することになった。1500行越えktkr。それを参考にして(これが大間違いだったんだよセニョールorz)2週間かけて作ってみたはいいものの、テストを繰り返しているうちにどんどんボロがでて、結局その当時のPMとパートナーさんに相談して設計からやり直し
「強い肉食動物がいないガラパゴス諸島では、種間の生存競争はいわば『ぬるま湯』状態。現在の日本はそんな状況に似ているのではないか」。そう問いかけるのは、野村総合研究所(NRI)コンサルティング事業本部 情報通信・金融戦略担当部長の吉川尚宏氏だ。 極端なまでの内需依存で海外志向に乏しい日本の産業界に危機感を募らせる声が高まっている。日本企業は“ガラパゴス化現象”と呼ぶべき隘路に迷い込んでいるのではないか。 国内でしか通用しない独自仕様の商品、保護されないと生きていけない国際競争力の欠如、国内市場縮小から一部の産業では絶滅のおそれ、とガラパゴス諸島の生物によく似ている。大陸から離れた孤絶した環境で独自の生態系を育んだガラパゴス諸島では、生物種も独自の進化と多様化を遂げた。現在、日本の携帯電話メーカーの国際シェアは全社合わせても9%程度にとどまり、ノキア(30.9%)、モトローラ(18.1%)、サ
そうそう人月はなくならない。世界の何処だってヒトを売るときは人月だ。同じヒトを買うならユーザー企業が直接雇用した方が方が安いし組織の壁がなく合理的だ。米国で日本よりパッケージの活用が進むなど合理的な情報システムが構築されやすいのは、一時的なコンサルティングやプロフェッショナルサービスはともかく、システムの企画とか調整はユーザー企業の従業員が行っていることが大きい。きっちり業務プロセスから見直すことができるし、ちゃんとコストを下げるインセンティブが働いているのだ。 日本でそういった企業が少ないのは、ジョブローテーションの中で情シス部門のスペシャリストを育て、しかるべき処遇を用意することが難しく、減点法の人事評価ではリスクを取って新しい技術を導入するより、付き合いの長い業者に丸投げして失敗を避け、或いは失敗しても責任を押し付けた方が得だからだ。 つまりユーザー企業の発注能力が低いとか、重層的な
情報サービス産業が3K7Kといわれて若者から敬遠されているとか、受託開発からパッケージやSaaSに移行すべきだといった主張を聞く機会が増えた。確かに3K7Kといった辛い現場もあるだろうが楽しい前向きな世界だってあるし、仮に情報サービス産業が構造的な問題を抱えているとして、因果関係を整理しないことには堂々巡りの議論にしかならない。 3K7Kの遠因として人月商法と重層的な下請け構造が槍玉に挙げられるが、人月商法は欧米でもTime and Materialとして一般的で日本の専売特許ではないし、重層的な下請け構造だって情報サービス産業の悪弊というよりは日露戦争後から我が国で広範に観察される産業構造で、職業倫理や雇用規制に深く根ざしている。 パッケージやSaaSの利益率は確かに高いが、カスタマイズや展開といった業務を必要とするので受託開発がいらなくなることはない。それに受託事業と製品事業とで業態は
2007年11月21日00:00 カテゴリArt コードに入らずばコーダーを得ず これを見て(38|0x26|046)な俺も書きたくなった。 36歳になって思う「プログラマ35歳定年説」:ITと人間の意外な関係 - CNET Japan プログラマ、SE、マネジメント、経営の一通りを経験してきて、その説の私なりの考えを書いてみたくなった。 久しぶりに「私」でなくて「俺」で書く。 36歳になって思う「プログラマ35歳定年説」:ITと人間の意外な関係 - CNET Japan俺に限って言えば・・・35歳定年説は本当だった。というより、プログラムを動かすことより、人を動かすことに魅力を感じてしまったのだから、ずっとプログラマだったらどう思うかというのは残念だがわからない。 俺は、実のところプログラムを動かすのと同じぐらいかそれ以上に人を動かすのも人に動かされるのも好きだ。 だから、わかる。 プロ
ニッポンIT業界絶望論にたくさんの反響をもらったけど、実はあのポストを投げ込んだ後、自分でもちょっと引っかかりが残っていた。それが何なのか、モヤモヤしてて気持ち悪かったんだけど、ウェブ時代をゆくを読んでいたらそれが何だったのかをハッキリと思い出した。 文中で「ひと仕事終えてスターバックスでコーヒーを読みながらしっぽりウェブを泳いでいたら、なんだか得体の知れない不安感のようなものにおそわれたことを思い出す。このとき、とうとう心の底で長らく封じられていた声が聞こえてきてしまったのだった。」って書いてる箇所があったけど、このときに読んでいたのは、実はCNETの梅田望夫・英語で読むITトレンドだった。 あの頃、いつも忙しすぎてネット上の記事をちゃんと読めるまとまった時間がほとんどなかったのだけど、この日には腰を据えて未読分を全部まとめ読みしてみようという気分になったのだった。 そのときに「顧客志向
IT業界というよりは、デジタル土方はキツいねって話であるような。 http://www.j-cast.com/2007/11/03012893.html デジタル土方が大変だという話はかつていろいろ書いた。デジタル土方養成所として、デジタルハリウッドバーカという話に流れ着いているのが何だが。 http://kiri.jblog.org/archives/001397.html http://column.chbox.jp/home/kiri/archives/blog/main/2006/07/13_124957.html 「IT業界だからiPhone開発のようなクリエイティブな仕事ができる」という勘違いは、「建設業界だからビル設計のようなクリエイティブな仕事ができる」という馬鹿に通じるものがある。世の中しんどいんすよ。クリエイティブな仕事「も一部ある」けど、その「やりたい仕事」をやるため
一つ前に突然の番外編を入れてしまったが、今日はちょっと真面目にシステム開発についての話。 先日吉岡弘隆さんの「ユメのチカラ」の「開発工程を別々に担当してはいけない」という記事を読んでちょっと考え込んでしまった。SI(システムインテグレーション)の現場で行程を区切ることは悪ではないかという指摘である。 SIの現場では、ちょっと大きな規模の開発になるとたいていウォータフォールモデルで行程を分離する開発方式がとられる。これは私がこの業界に入った15年以上前に既に取られていたやり方で、最近でも余り変わっていない。私自身も常日頃の業務ではこのやり方を取るほうが多い。組織の壁の問題もあって、通常は上流行程を担当するコンサルタントは要件定義書を作るまででそれ以降はSEが担当という分担になる。 しかしながら、最近は上流工程を担当したコンサルタントをプロジェクトの後半まできちんと参画させるケースも増えてきて
トラバについての補足 先日の記事へのトラバありがとうございます。ブクマコメントじゃ長すぎなので、補足。本題についてはその次に書いてあるので、ご興味のない方は読み飛ばし願いますm(_ _)m id:mkusunokさんのご指摘にあるような労働流動性の硬直化という問題は確かに無視できない側面ですが、*1技術者を解雇できるようになればこの業界がよくなるとは言えないと思います。この業界は医療業界と性質が似ている所があって、ヤブ医者をクビにできるようになれば医療業界が良くなるのかっていう話とあまり変わらない気がする。また、良い技術者と悪い技術者を統一的且つ網羅的に判断できるクライテリアを設ける必要もありそうだけど、それってITSSで出来ないんだっけみたいな話になりそうで混迷しそう。 このお話はビジネスモデルの変換があってから、つまりkmachuさんから頂いたブクマコメントにあったように「ダメエンジニ
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