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ブックマーク / hongokucho.exblog.jp (15)

  • 下のエントリーの解説=イールドカーブ比較の基本 | 本石町日記

    当ブログの読者は金利関係の方々が多いとは思うが、中にはFX系、株系など金利から遠い方々もいらっしゃるかもしれないので、下のエントリーの解説、すなわちイールドカーブを比較する際の基的なことを念の為に述べてみたい。ドラめもんさん、システム5.1さん、パットメセニーさん、すみませんが、私もマーケット最前線で債券やスワップを手がけているほどのプロではないので、おかしな点や捕捉すべきところがあればご指摘ください。なお、長短金利逆転については、ドラめもんさんの27日&28日の分をご参照ください。 まず、長短金利を比較する際、重要なことは同じ金融商品の金利を比較しないといけない。一般的に「長期金利」と言えば「10年物国債の利回り」を指す。従って、国債の短い物の利回りが「短期金利」となる。具体的にはTBやFBなどの金利ですね。もっとも、これら国債の期間は数ヶ月-1年で、短期とはいっても幅がある。それにあ

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    masato611 2008/03/29
    短期金利として登場するのが「無担保コール翌日物」である。これは無担保なんだが、邦銀の多くがやり取りする翌日物の金利なら「無担保であってもクレジットリスクはほとんどない」という前提条件があり、まあ「一日
  • 単位(感情)労働コストは急落?=貧乏暇なし&ストレス増大 | 本石町日記

    日経新聞23日付の一面特集に「感情労働」という見慣れぬ用語があった。労働関係の方々には知られていた概念なのだろうが、私が目にしたのは初めて。勉強になりました。労働環境は厳しくなっているが、「肉体労働」、「頭脳労働」、「感情労働」のうち、もっとも負担が大きいのは、最後の労働であろう。精神的負担が大きく、ストレスが増大しますから。 記事にもあったように、「お客様は誰でも神様」という風潮が強い場合、Emotional Labour Costはほとんどゼロに張り付く。記事では「スマイルはゼロ円」から脱却すべく、笑顔に対価を与える試みも紹介されていたが、これが可能なのは非常に限られた職種・職場であろう。大半においては、サービス向上の号令下、笑顔は無駄に投入され、精神的な疲弊を招く。 「お客様は神様」は一般論として正しいがゆえにたちが悪い。反論が難しいのですね。サービス業において、スペシャルなお客様(

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    masato611 2008/02/25
    日本の労働者は特にこの労働負担が非常に重い気がする。単位労働コストは下がっているが、単位感情労働コストは激しく落下中ではないだろうか。貧乏暇なし&ストレス増大ですね。
  • 「私の履歴書」の続き=田淵語録です | 本石町日記

    野村証券元会長の田淵節也氏の語録。連載が終わってから前回の続きをやってもいいのだが、印象に残った一文を忘れるかもしれないので、刻んでいきます。 まずは「第13回」(11月14日)より。ここでは「岸信介首相時代にできた資主義計画経済の金融は…」のくだりが興味深い。金融カーストの下層に甘んじた田淵氏の屈辱感が強くにじむが、つい最近まで続いた護送船団行政(今は処分行政?)によって「金融が市場原理の世界に至る道のりは遠かった」のはその通り(まだ遠いです)。でも、あれですね。興銀と山一は当に好きじゃなかったのですね(笑)。以下、数回分より思いつつままに。 ・「英語使いの国際派は国内営業とは関係なしに動いており、別会社のようだった」 →だから田淵氏は国際部を廃止し、内外一体営業を図ったのだが、私自身はこれをひっくり返して国際営業を主軸として国内部(営業)を廃止したらどうだったのか、と思考実験的

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    masato611 2007/11/20
    「日本人には外国人を使いこなせない」
  • 次なる“CPIショック”?=携帯通話料の引き下げ | 本石町日記

    日の日経新聞(朝刊)にauの通話料引き下げの記事が出ていた。これで注目されるのはCPIへの影響で、既に幾つか証券会社からリポートが出ている。引き下げがCPIに最大限反映された場合の指数押し下げ幅は約0.4%。もとより、統計への組み入れ方、その時期など詳細は現時点では不明だが、昨年夏の基準改定時のようなCPIショックが再び起きる可能性は否定できない。 日銀は今月末の「展望リポート」で、今年度&来年度の経済・物価の予測値を見直す予定。数値がどうなるのか楽しみだが、来年度物価見通し(0.5%)が据え置かれた場合、次なるCPIショックでゼロに押し戻されるのだろうか。まあ、サブプライム問題が弾けるなど、このところ日銀はあまり運が良さそうではないので、そうなりそうな悪寒はしますね。 通話料引き下げが統計にフルに反映されても指数が下がらないためには、多くの商品価格がショックを吹き飛ばすほど上昇すること

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    masato611 2007/10/03
    本日の日経新聞(朝刊)にauの通話料引き下げの記事が出ていた。これで注目されるのはCPIへの影響で、既に幾つか証券会社からリポートが出ている。引き下げがCPIに最大限反映された場合の指数押し下げ幅は約
  • 「哀しき誕生日」と金融サービスの行方 | 本石町日記

    先般、ある金融機関から「誕生日プレゼント」のカードが届いた。もうこの歳だと、誕生日などは老いを知らせる哀しいイベントでしかない(笑)。それに私自身の誕生日を祝う催しなどは幼少期を除いて「ほとんどない」のが実情で、気が付けば誕生日を過ぎていた、ということが多い。まあ、それでもプレゼントがもらえるのなら、と思って手続きを取ろうとしたのですね。 プレゼント内容は「ちょっとしたもの」で、あれば便利だけどなくてもいい、というもの。多くの人は「めんどくせぇ」と思って手続きしないかもしれない。私もどっちかと言えばそういうタイプなんだが、たまたまそれがあれば便利だったので、アクション起こしたわけだ。ところが、フリーダイヤルしたところ、話がかみ合わない。「必要な手続き」を取っているのに、先方は商品の説明をするのである。つまり、外貨定期とか、投信とかそういうものを買えば「プレゼントがもらえる」のであった。 な

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    masato611 2007/09/24
    最初はサービスを過剰にして幅広く顧客を取り込み、その後、顧客選別を強化。リテールビジネスの収益性を挙げていくのは一つの手法であろう。もちろん、うまくいくかどうかは、他の金融機関の出方次第で、余りに採算
  • 現時点での日銀トップ人事は…=考えてもあまり意味がない | 本石町日記

    と某誌の観測記事を読んでそう思った。総裁・副総裁は来年春に交替し、日銀は新体制に移行する。どんな顔ぶれになるのか、いろいろパターンはあるだろうが、これは想像するのは楽しいが、所詮決めるのは政府だし、その政府が先の総選挙の自民大敗でこれからどうなるのかさっぱり分からない以上、想像は想像でしかない。まあ、考えるだけ不毛かもしれませんな。 この時期、観測記事を書くのは非常に苦しいと思う。商売上、書けと言われたら、かなりつらい作業になる。基的に確たる見通しがない中、あれやこれやとそれっぽいことを書き連ね、それなりに行数を稼ぐ作業。うーん、難しいだろう。なかなかうまい締めに持っていけそうもない。せいぜい、参院が民主党支配となることで、「国会同意人事が難航し、日銀トップ人事も不透明感を増した」ぐらいしか言えない(これぐらい誰でも言えますね)。案の定、例の観測記事も苦しいストーリー展開であった。 それ

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    masato611 2007/08/08
    、「国会同意人事が難航し、日銀トップ人事も不透明感を増した」
  • 預金の圧力を回避するには…=極論を考えてみた | 本石町日記

    金融庁・大森氏の「市場経由型資金仲介の拡大」、すなわち貯蓄(預金)から投資へのシフトでどういう手があるのか、極論も排除せずに考えてみた。まず大森氏の問題意識は、①集まる預金の圧力をバックに過当競争で低利融資する銀行の『不動産担保さえ取っておけば』という貸付姿勢がバブルの生成と崩壊の土壌にある②不動産担保付融資は地価上昇によってさらに増え、増えることが地価を高め、いったん崩壊すると逆の信用収縮スパイラルになる-というもの。すなわち、間接金融ルートのバブル生成・崩壊をもう一度繰り返したくないためだ。 これ自体、私はちょっと異論があり、基的には担保政策が適切に管理されているか、または融資基準が厳格に守られているか、に尽きるように思う。担保に取った不動産価値が上がったからといって、上がった分を機械的に追加融資する銀行は多分ない(と思う)。仮に追加融資するにしても、借り手の財務状況に応じて適切に判

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    masato611 2007/07/25
    預金が投資に向かう(or消費でもOK)ための本質的な解決は、投資=株式とした場合、株価の上昇期待、すなわち企業収益の増加期待、すなわち経済の成長期待が高まること。現在のように成長期待が低いと投資意欲は
  • 金融庁・大森氏の特別論考(下)=マクロ経済&マクロプルーデンス | 本石町日記

    前日の続きとして、金融庁・大森氏の特別論考の下である。ここでは私の取材フィールドに重なるマクロ経済とマクロプルーデンスに関する見解に絞って紹介したい。その前に前日の村上判決に関連した部分を一つだけ。 「(略)市場経由型資金仲介を拡大しなければならず、そのためには株主をこれまで以上に大切にしなければならないから、ライブドアや村上ファンドだって一概に否定したくない」 <マクロ経済観> ・バブル崩壊後の失われた10年と過去形で言うが、その後の景気回復はグローバル展開する製造業がけん引し、国内にとどまる企業の多くは失われたままである。 ・もはや大手自動車メーカーは国内で売れなくても成長できる。成長しても国内労働者にはさほど還元しないからいざなぎ景気を超えても豊かになれない。 ・まして、成熟した国内市場にとどまる企業は、リストラしないとやっていけないから、景気回復過程において生活保護受給世帯は増加し

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    masato611 2007/07/23
    ただ、当面は原資としての預金が多過ぎるから、どんなタイプの貸付でも過当競争によるダンピングの可能性がある、ABLにおける担保価値の評価だってバイアスがかかるかもしれない。
  • 日経新聞・経済観測=三菱東京UFJ銀行頭取、「金利、上げにくい」 | 本石町日記

    という部分がインタビュー内容に合うヘッドラインではないかとの印象を受けた。全般に率直な意見が表明されており、少なくとも間接金融ルートでは利上げはあまりできない(orしない方がいい)のではないかと改めて思った。ポイントは以下の通り。 ・国際経済に組み込まれた業種は好調な一方、内需関連は冴えない ・設備投資はキャッシュフローの範囲内。資金需要はかつての景気拡大期と同じには戻らない ・地価はバブルではない ・(追加利上げがあったら)優良企業向けの貸出金利は上げにくい これらの指摘から浮かび上がる産業構造は、外需組と内需組の格差であり、しかも後者ほど非優良先が多いと思われるため、利上げを続けるほど格差を助長する方向に働く。勝ち組のキャッシュリッチは企業はむしろ利上げはメリットである一方、負債の多い内需関連(中小・零細企業の多く)はデメリットを受けるわけだ。 銀行貸出は全体としては伸び率はピークアウ

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    masato611 2007/07/18
    これらの指摘から浮かび上がる産業構造は、外需組と内需組の格差であり、しかも後者ほど非優良先が多いと思われるため、利上げを続けるほど格差を助長する方向に働く。勝ち組のキャッシュリッチは企業はむしろ利上げ
  • 「日本人は金融など目に見えないものより(ロボットなど)目に見えるものが好きだ」 | 本石町日記

    日の日経新聞にソニーを退任する出井氏のインタビューが出ていた。表題は発言の一部である。言い換えると、形のある「製品」での勝負は得意だが、形のない「金融」は苦手となるだろう。この指摘には私も同感するものだ。ただ、出井氏はグローバル企業になるためにも目に見えないもの(金融やネットワーク)を強化する必要があると訴えているが、私は無理してそうする必要もないのではないかと思う。 個人ベースでは金融が向いている人は多いし、恐らくは増えているだろう(と期待したい)が、国民風土として目に見えない金融が向かないなら、無理してそうする必要はないのではなかろうか。人に得意・不得意があるように、国民性も得意・不得意がある。金融は特にアングロアメリカンが得意とし、これに対し日は製品作りが得意であったということだろう。人間そんなに色々なことできるわけではないので、得意分野を強化するのがむしろいいと思う。 昨年、「

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    masato611 2007/06/20
    額に汗して働き、良い製品を作り出すことが賛美される風土において、金融の発達・高度化はなかなか期待しにくい。特に銀行は公的制約が強く、利益が増えると儲け過ぎの批判を浴びやすい。預貸スプレッドが異常に低い
  • アルミ価格が1g=1円を突破すると… | 本石町日記

    1円玉が流通しなくなる可能性が高いのだろう、とふと思った。アルミ価格は現在1kg400円弱程度のようで、まだまだ額面突破には余裕はあるが、仮に突破しちゃったら財務省(造幣局)・日銀はどう対応するのだろう。ニーズはあるだろうから発行停止するわけにはいかないし、かと言って製造したとしても、1円玉が1円以上で売れるなら、アルミ鋼材に化けていくだろう。 ところで、私はうかつにも知らなかったのだが、1円玉の製造コストは大分前から1円以上になっていたのですね。逆ザヤで1円玉を作っていたとは…。ということは、財務省としてはシニョリッジ確保の上ではあまり1円玉を作りたくない、というインセンティブが働く。財務省が日銀に貨幣を売却する際(貨幣の通貨発行益はまさに額面から製造コスト引いたもの)には、1円玉のロスを埋めるために高額貨幣を抱き合わせている構図に見えるなあ。 スイカとパスモの連結は貨幣(小銭)流通を減

  • 地公体の“仕組み”を使った調達は必要ないのでは | 本石町日記

    やや古いネタだが、当ブログは地公体の方々もご覧になっているようなので、念のために取り上げたい。既に厭債害債さんが触れ、さらにTori Boxさんも反応されているので、敢えて付け加えることはないのだが「調達でデリバティブを応用するのはよくよく考えた方がいい」と私も思った。 地公体にとって資金調達のコストは財政運営上は非常に重要であろう。ただ、現状の金利水準は非常に低く、機関投資家の運用難の事情を考慮すると、発行体に有利な市場環境になっていると思う。国債との比較で多少スプレッドが付くにしても、十分に低い金利で調達ができていると考えるのが妥当なように思える。 元ネタは日経新聞3月29日付の朝刊一面の記事だが、私が「エッ?」と思ったのは、「仕組み」の内容。要はイールドカーブが一定以上にフラット化するとトリガーが引かれて調達金利が跳ね上がること。例としては「支払い金利が5%前後に上昇するとみられる」

  • TOKYO連銀 or 人民銀行東京支店 or ECB傘下中銀 | 本石町日記

    為替相場の誘導(円安・円高の歯止め)を企図した金融政策(利上げ&利上げ)が経済を不安定化する恐れがあるのは既に書いた通りだが、この場合は政策判断が為替動向に左右される(受動的になる)ため、国家としての金融政策の独立性が損なわれる公算が大きい。 円安の主たる要因が海外との金利差である場合、これに歯止めをかける利上げは日側だけの対応である。為替は相手のある話(円とドル、円とユーロ、円と人民元など)で、相手の国が利上げすれば日銀は円安進行をい止めるために追随利上げしてないといけない(円高に歯止めをかける利下げも同様)。 多かれ少なかれ為替相場の安定に金融政策を使うと、他国の金融政策に振らされてしまうわけで、対ドルでこれをやると、日銀は事実上FRBの傘下に入る格好となる。「TOKYO連銀」になるわけですね。対人民元なら「人民銀行東京支店」、対ユーロだと「ECB傘下中銀」といった具合いである。

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    masato611 2007/02/05
    なお、為替相場の材料は移ろいやすい。今は金利差がテーマだが、昔は貿易収支だったり、米国の「双子の赤字」であったりした。市場が金利差に飽きてドル安(円高)に振れたら? 円安阻止で利上げした日銀は慌てて利
  • CPI、0.1%かあ=2月利上げ見送ると時間軸効果が出そう | 本石町日記

    昨年12月のCPI、全国コア(除く生鮮品)で上昇率は0.1%に鈍化。超短期の金利は、ほぼ完全に2月利上げなしとの水準に低下したようである。これは「日銀政策委の現状維持派は物価を心配している」→「物価が再び上がらないと利上げできないでしょ」という見方が強いため。従って、日銀が2月の利上げを見送ると、市場の“見方”は(日銀に)追認された格好となり、「物価が上がるまで利上げはない」との相場形成が定着する。すなわち、金融政策運営が物価にペッグする「時間軸効果」が発揮されるわけだ。 現状、原油価格横ばいとの前提では、場合によっては物価は小幅ながらマイナス圏に転落。夏ぐらいまでその状態が続き、その後も上昇は鈍いかもしれない。2月の利上げ見送り時にこういう物価観が根強いと、短期イールドカーブはベタベタに寝てしまうことになりそう。長期金利がどう動くかだが、海外金利の影響も大きいので、素直に短期ゾーンのフ

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    masato611 2007/01/26
    「日銀政策委の現状維持派は物価を心配している」→「物価が再び上がらないと利上げできないでしょ」という見方が強いため。原油価格横ばいとの前提では、場合によっては物価は小幅ながらマイナス圏に転落。
  • 円キャリー(円安)が本当に問題ならまずは介入(外為特会)であろう | 本石町日記

    日銀が利上げを見送ったことで円キャリーの増大(円安)を“懸念”する声もある。問題は、当に“懸念”すべきことか、“懸念”すべき場合はどうすればよいのか、といったことであろう。前者に関して、個人的には“懸念”することには違和感も覚える。なお物価が上がらない(むしろ下がるリスクもある=デフレ色が根強い)経済情勢において、マクロ的には円安は金融緩和的な効果をもたらすためだ。理屈の面でも、日銀が低金利を続けたのは、緩和政策を続ける→その効果が為替面で発揮された、と解釈され、懸念ではなく、やはり“効果”と受け止められる。 そもそも成長率が高い国と低い国があり、両国間の格差が為替で調整されるのは、変動相場制の下では自然な動きではないだろうか。市場原理に委ねるならば「低金利政策の継続によって円安基調が維持され、その緩和効果がデフレ脱却を後押しする要因となる、日のインフレ期待が高まって市場金利は上昇、海

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