国内のインフルエンザワクチンの3割を製造する一般財団法人・化学及血清療法研究所(化血研、熊本市)が、血液製剤やワクチンを国の未承認の方法で製造していた問題で、化血研が設置した第三者委員会(委員長=吉戒(よしかい)修一・元東京高裁長官)は2日、調査報告を公表した。 化血研が40年前から未承認の製法で血液製剤の製造を始め、発覚を免れるために虚偽の製造記録などの作成を続けていたとし、「重大な違法行為で、常軌を逸した隠蔽体質」と指摘した。厚生労働省は、医薬品医療機器法(旧薬事法)違反で業務改善命令などの行政処分を科すことを検討している。 調査結果は同日開かれた同省の専門家部会で報告された。化血研の宮本誠二理事長(65)は部会の場で、同日付で自身が辞任するほか、理事全員が辞任か降格処分になると明らかにした。
恋多き女優である。といっても、そのお相手は本。 読み始めれば、恋に落ちるようにのめり込んでしまう。「でも、1冊読み終える頃には、また気になる作品が出てきてしまって」 だから、かばんにはいつも本が入れてある。移動中でも撮影の合間でも、時間があれば手を伸ばし、1年間で読む本は100冊にもなるという。 本書は、この3年弱で読んだ数百冊のうち、97冊について日記風につづった読書エッセーだ。声を上げて泣いた小説も、胸を熱くしたノンフィクションも、くじけそうな時にいつも開くエッセーも魅力的に紹介していくが、本の世界と自分の日常とが溶け合い、豊かに響き合う様を丁寧につづった文章そのものも味わい深い。 「読んでいて、その世界に入ってしまう感覚を、すごく大切にしました。そうすると、するっと文章が書けるんです」 幼い日、母親に絵本を読み聞かせてもらった体験から始まる読書愛は、14歳で女優となり、言葉の重みを知
大手酒造メーカーなどでつくる日本洋酒酒造組合(東京)は、青梅、酒類、糖類のみを原料とし、酸味料や香料などを使用していない梅酒を「本格梅酒」と表示する新たな基準を定めた。本格梅酒の製造のため青梅の需要が高まるのは確実で、国内随一の梅の収穫量を誇る県内の梅農家などは「梅の出荷拡大につながるはず」と期待を寄せている。(田島武文) 農家の声を受け、県も、同様の基準制定を国に強く要望してきた経緯があり、今回の同組合の決定を歓迎している。 通常、梅酒は青梅と酒類、糖類で製造されるが、最近は、青梅の使用はごくわずかで、人工酸味料や香料を添加し、梅の味に仕上げた商品が数多く出回っている。添加物の内容は原材料欄に記載されるものの、表面のラベルは「梅酒」と表示されるため、青梅本来の味が楽しめる「本格」派の梅酒と類似商品で区別がつきにくいという課題があった。 同組合などによると、健康志向の高まりを受け、梅酒の人
都城市にある徳重紅梅園の社長、徳重文子(あやこ)さん(84)が、これまで使い道のなかった梅の種で作る梅酒「種酒(たねしゅ)」を商品化した。香りや後味がよいと好評だ。(阪東峻一) 紅梅園では1500本の木から年間15~20トンの実を収穫し、梅干しや梅肉エキスなどを製造しているが、1~2トンの種を廃棄していた。実がなるまでに「桃栗3年柿8年、梅は酸いとて13年」とも言われ、徳重さんは「手間暇かけて育てなければならない梅は、種ですら捨てるのは惜しい」と思っていた。 8年ほど前、麦焼酎に、試しに氷砂糖と一緒に種だけを入れてみた。半年ほど置いて飲んでみると、杏仁豆腐(あんにんどうふ)のような甘い香りがして、梅酒をまろやかにしたような味になった。 種と、様々なアルコール類との相性を確かめる“実験”を始めた。梅酒は実を丸ごとホワイトリカーに漬けるのが一般的な作り方だが、種だけでは酸味が強くなりすぎた。芋
岩手県久慈市小袖地区の驚きを表す方言で、NHK連続テレビ小説「あまちゃん」でブームとなった「じぇじぇじぇ」が、「新語・流行語大賞」の年間大賞の一つに選ばれた。 物語のモデルとなった同市や被災地では、地域の方言の価値を全国に知らしめ、被災地への関心を高めてくれたドラマに感謝の声が上がった。 脚本を担当した宮藤官九郎さんも取材で訪れたという同地区の「小袖北限の海女の会」の大向広子会長(53)は、「実は放送開始まで、恥ずかしくてあまり使っていなかった」と明かす。子供の頃、じぇじぇじぇと言うと友だちにからかわれたという。しかし、放送で好意的に取り上げられ、今では会話で自然に出るように。「方言や地域の魅力を引き出してくれたあまちゃんに感謝です」と話した。 久慈市観光物産協会の中塚勝則事務局長(60)は、「『じぇじぇじぇ』に明け暮れた1年でした」と振り返る。放送は4月1日に始まり、2日にじぇじぇじぇが
ヨーグルトなどに含まれる乳酸菌は、おなかの調子を整えるだけではなく、免疫力を上げ、感染症の予防にも役立つことがわかってきている。 風邪やインフルエンザが気になるこの季節、乳酸菌を手軽に摂取できる食品を試してはどうだろう。 細胞を活性化 順天堂大准教授の竹田和由さん(免疫学)は「乳酸菌には様々な種類がある。その多くは、整腸作用に加え、免疫力を上げる働きも備えている」と指摘する。 ヨーグルトや乳酸菌飲料を取り続けると、人が生まれつき持っている自然免疫細胞の一つ「ナチュラルキラー(NK)細胞」が活性化され、風邪などにかかりにくくなることが明らかになってきたという。 なかでも「1073R―1乳酸菌」は、NK細胞を活性化させる「多糖体」を作る働きがあるという。この乳酸菌入りヨーグルトが、明治の「明治ヨーグルトR―1」。昨年、「インフルエンザ予防につながる」と紹介されて注目され、現在も売れ行き好調だ。
番組スタッフが、制作秘話や撮影現場でのエピソードなどを語る放送ライブラリーの公開セミナー「制作者に聞く!~番組制作の現場から~」では、11月30日、NHK連続テレビ小説「あまちゃん」を取り上げる。 東京を離れ、母の故郷・岩手で暮らすことになったアキ(能年玲奈=写真)は、祖母のもとで海女修業を積む。その後、親友のユイとユニット「潮騒のメモリーズ」を結成、アイドルを目指す。宮藤官九郎の軽妙な脚本が評判を呼び、社会的なブームになった。 会場は、横浜市の横浜情報文化センター内にある情文ホール。午後1時半から制作の訓覇(くるべ)圭、演出の井上剛らが出席し、番組の上映を交えつつトークショーを行う。 参加無料。定員は200人、応募者多数の場合は抽選。希望者は往復はがきに催事名(あまちゃん)、住所、氏名、年齢、職業、人数(3人まで)を記入し、放送ライブラリー(〒231・0021横浜市中区日本大通11)の「
カシオ計算機はこのほど、可視光通信技術を利用した iPhone アプリ「ピカピカメラ」の配信を開始した。iOS 5.1 以降に対応。iTunes App Store から無償ダウンロード提供中。 可視光通信とは、人間の目に見える光を点滅させることで、デジタル信号を伝える通信技術。同アプリは、スマートフォンの画面を点滅させて信号を送ったり、カメラで点滅を読み取ることにより、可視光通信を可能にした。 アプリ同士の通信機能を使い、好みのアイテムや自作のメッセージを相手が撮った写真の中に入れることが可能。メッセージを指定するとスマートフォンの画面が点滅を始め、撮影者のカメラがこの点滅信号をキャッチすると、カメラ画像の中にメッセージが現れる。アイテムはイラストや吹き出しなど30種類、メッセージは定型文(20種類)から選べ、1枚の写真の中に複数の人からのメッセージを入れることもできる。 アプリ同
会社の同僚や友人と話をしていて、笑いを起こして場を盛り上げたかったり、雰囲気をちょっと和ませたかったりしたくて、ふと「方言」を言葉の中に盛り込んでみる。あるいは、Twitter や Facebook などに書き込む"つぶやき"に「方言」をチョイ足ししてみる。そんな経験をしたことはないだろうか。 これを「方言コスプレ」と表現し、その現象の真相や日本語の"いま"を研究しているのが、『「方言コスプレ」の時代――ニセ関西弁から龍馬語まで』(岩波書店)の著者で、日本大学文理学部教授(方言・社会言語学)の田中ゆかり氏だ。私たちが実は無意識に日常会話やソーシャルメディアで行なっている「方言コスプレ」とはなにか。そしてなぜコミュニケーションの中で「方言」を活用しようとしているのか。その実態についてお話を伺った。 ■「方言コスプレ」とは まず、田中氏に「方言コスプレ」とはどういうものか伺った。日本中に存
人気の女性ブロガー(27)を逆恨みし、不正アクセスしてブログを勝手に削除したなどとして、神奈川県警川崎署は14日、埼玉県越谷市の会社員の女(25)を不正アクセス禁止法違反と電子計算機損壊等業務妨害の疑いで横浜地検川崎支部に書類送検した。 同署幹部によると、女は2011年6月9日~7月5日、携帯電話や、勤務先のパソコンなどから14回にわたり、川崎市の女性会社員が開設していた大手会員制交流サイト「アメーバブログ」のブログに不正にアクセスし、東京都内の漫画喫茶のパソコンから女性になりすまして退会手続きを行い、ブログを削除した疑い。女性とは非公開のコメントをやりとりする間柄だったが、10年末頃から女性からの返信がなくなったという。女は「女性がほかの人には返信しているのか気になった。女性が相手にしてくれないので困らせてやろうと思った」と容疑を認めている。
飲食店の人気ランキングサイト「食ベログ」で業者によるランキング操作があった問題で、質問掲示板「ヤフー知恵袋」でも専門業者が飲食店の依頼で“やらせ投稿”を行っていたことがわかった。不正の横行で、匿名による善意の投稿に支えられる口コミサイトの信頼性が問われそうだ。 「ヤフー知恵袋」にやらせ投稿を依頼していたのは、東証1部上場の商社「JALUX」(東京)が羽田空港内で経営する飲食店。 同社によると、昨春、店側が「投稿請負業」を名乗る業者に依頼し、昨年4~7月、4度にわたって「ヤフー知恵袋」にやらせの質問と回答を書き込ませたという。 まず、「羽田空港内でお薦めの店はどこですか」と質問し、「空港で働いているので空港のレストランは詳しいですよ」などと一般回答者を装って「この店が一番いい」などと推奨していた。同社は「社会通念上許されない行為だった」と陳謝する。 歯科医院や美容院などの情報を掲載するサイト
自転車の総合対策について、警察庁の石井隆之・交通局長がインタビューに応じ、「自転車は『車』との意識を持ってもらうことが目的で、スピードを出す人以外は従来通り、歩道走行で構わない」と強調した。 ――なぜ今、自転車対策なのか。 「二酸化炭素の削減や東日本大震災での交通混乱を機に注目を集める一方、歩行者に注意を払わず死亡事故を起こすケースも多くなっている。高齢の歩行者も増える今、あえて強い対策を打ち出した」 ――誰でも車道走行しなくてはいけないのか。 「高齢者や子供を乗せた保護者、前かごに荷物を積んだ人などは歩道で良い。ただ、いずれも徐行が原則で、スピードを楽しむ人は車道に降りてもらう」 ――どんな自転車が摘発されるのか。 「ブレーキの付いていないピストバイクや、信号無視、指導警告を繰り返しても危険運転するような事故に直結するケースに限る」 ――車道での自転車事故が増えるのではないか。 「事故統
岩手県大槌町の実家が津波で流され、父親が行方不明になっている渋谷区在住の歌手佐藤ひろ美さん(40)が、「大槌町復興支援情報サイト」を開設し、義援金を呼びかけている。東京に遊びに来た父親が帰ったのは、東日本大震災の3日前だった。(河村武志) 「俺は最高に幸せだよ」。母の洋子さん(60)と遊びに来た父、公克(きみかつ)さん(68)は、安い焼酎を飲みながら気持ちよさそうだった。実家では、カラオケで娘の歌の伴奏だけを流して友人に聴かせたり、娘のポスターを配って歩いたり。「娘の一番のファン」だった。 小さい頃から歌手を夢見ていたひろ美さんは、青森の短大卒業後に上京し、江戸川区の保育園で働き始めたが退職。ビデオ店員や携帯電話販売などのアルバイトをしながら、小さなライブハウスで歌い、念願かなって2000年にデビューした。そんな娘を見守る父のまなざしは優しかった。 「畑で野菜の新芽が出ているか気になる」。
JR東日本やJR西日本などJR各社と、首都圏、名古屋圏、関西、九州の主な私鉄などは、それぞれが発行する10種類のICカード乗車券の相互利用を始める方針を固めた。 年内に検討会を発足させ、2013年春の相互利用開始を目指す。10種類のICカード乗車券のうち1枚を持っていれば、出張や旅先の交通機関でも利用できるようになり、利便性が飛躍的に高まる。 ICカード乗車券は、基本的な技術仕様が共通で、発行する会社や団体が合意すれば相互利用が可能。ただ、参加する鉄道会社やバス会社ごとにシステムの改修費が必要になるため、一部の小規模経営のバス会社などが相互利用の拡大に消極的だった。だが、ICカード乗車券の普及が進み、さらに利便性向上を図るためには避けて通れないと各社が判断した。 相互利用は現在、JR東日本を中心にJR各社間の一部で行われている。また、首都圏では、私鉄やバス会社が発行する「PASMO(パスモ
13日午前8時25分頃、東急田園都市線の用賀―桜新町間(東京都世田谷区)を走行中の中央林間発清澄白河行き電車(10両編成)で、5号車の乗客の男性から、「焦げ臭いにおいがする」との通報があった。 停車した桜新町駅で駅員が車内を調べたところ、同じ車両の女性客が、「自分のiPod(アイポッド、米アップル社の携帯音楽プレーヤー)が壊れたからでは」と申し出たという。東急電鉄によると、駅員は発火や発煙を確認できなかったため、8分遅れで運転を再開したという。乗客の健康被害はなかった。 iPodを巡っては、初期に発売された「iPod nano」4機種で、充電中にバッテリーが過熱する事故が2005年9月の発売以降61件発生している。女性客の持っていた機種は不明。
福島県二本松市竹田の酒造会社「大七酒造」は18日、日本酒の純米酒をベースにした梅酒の新酒「生(き)モト梅酒極上品」を発表した。(モトは酉へんに「元」) 紀州産の高級品種「南高梅」と純米大吟醸を使い、約半年かけて完成させた。 この日は、ソムリエの田崎真也さん(51)を招いて試飲会を開き、田崎さんは「まろやかさや酸味がバランス良く調和している。味に深みがあり、余韻が長く続く。相当、試行錯誤されたと思う」と褒め、「特色ある梅酒は海外でも人気。高級料理店へ食前酒として売り出せば」とアドバイスした。 新酒は720ミリ・リットルで税込み4930円。3374本の限定品で、20日から県内外の酒販店で販売される予定。 問い合わせは同社(0243・23・0007)へ。
日本マクドナルド(本社・東京都新宿区)が大阪市内の店舗で新商品を売り出した際、アルバイト1000人を動員し、「行き過ぎた演出」などと批判が出ていた問題で、東京都内での発売日にも、イベント会社が手配した「サクラ」に行列を作らせていたことが分かった。 日本マクドナルドのコミュニケーション部によると、渋谷区で11月1日、新商品「クォーターパウンダー」を販売する臨時店舗を開設した際、「盛り上がりを演出するため」、イベント会社が手配したスタッフを開店前に並ばせ、商品を購入させるなどしたという。動員人数は公表できないとしている。 客寄せのためのサクラとの批判について同部は「サクラの定義がないので何とも言えないが、消費者に誤解を与える手法は見直したい」としている。
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