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2009年11月8日のブックマーク (6件)

  • 哲学的想像力と政治学的想像力 - on the ground

    東浩紀の議論に絡めて色々書き散らしてきたので、この辺りで一旦整理。国家や民主主義などに直接かかわるものだけ、まとめておく。時系列にする意味はあんまり無いと思うので、改めて載せておきたいところを拾いながら(注は省略)、その結び付きで並べていく。とりあえず全体を概観できるものから。 「現代日社会研究のための覚え書き――ネーション/国家」、2008年10月27日 以上のような認識に立つと、ポストモダン社会では、「共通の行政、共通のデータベース、共通のネットワークのうえに、異なった価値観を抱えた無数のサブカルチャーが林立するという、一種の二層構造」が採用されざるを得ないとする東浩紀の議論は、説得力を増す。東によれば、象徴的統合が不可能になった現代では、複数の象徴的共同体(「小さな物語」)の層における利害衝突が、その下にある非理念的なシステムの層――「大きな非物語」――で工学的に解決されるという「

    哲学的想像力と政治学的想像力 - on the ground
  • 大佐の体験:その5 まとめ | 地政学を英国で学んだ

    今日のイギリス南部は曇り時々晴れの気持ちよい天候でした。そろそろ気温が下がりはじるようで、明日あたりから気温二ケタに届くかどうかという状態になるみたいです。 さて、今日もまた大佐の話のつづきです。 ==== ●これまでの話をまとめるが、とにかくここで重要なのは戦略から任務(task)までの流れだ。 ●これを別の言葉で言うと、政策の「目的」からこれを実際に行うための「手段」までのことだ。 ●しかし現在の戦争では莫大な量の官僚システムが関与してくるレベルが沢山あるのであり、馬の背にまたがったナポレオンのような皇帝と将軍が直接戦場に来て師団を同時に動かすことはできない。 ●もちろん私が経験したようなビデオ会議や、クラーク将軍の使っていたモニターなどでは、その名残を少しだけ見ることができる。 ●もちろん我々も自分たちのレベルでコンポーネンツを見ることができるモニターを管理している。 ●そしてグデー

    大佐の体験:その5 まとめ | 地政学を英国で学んだ
  • 大佐の体験:その4 | 地政学を英国で学んだ

    今日のイギリス南部は一日中曇りでして、明日の憂な月曜日のためか夏時間が終わって日が短くなったせいか、町中はいつもよりもどんよりとした雰囲気でした。 さて、今日もまた大佐の話のつづきを。 ==== ●ダグラス・マクレガーという人物は”Breaking the Phalanx” というを書いた陸軍の軍人で、この当時は現役の大佐だった。 ●この時の彼の意見はものすごく楽観的で、「クウェートにおいてある機甲部隊を使えば、たった36時間でバグダッドに到着できる」というものだった。 ●ところがこちらは空軍のしかもスペースパワーの担当なので、イラクとクウェートの間には何十カ所も橋があることなど、宇宙から撮影された映像を見ており、その提言がむちゃくちゃであることをわかっていた。 (ここでアメリカ人の若い先生が、「それに車両のためのガソリンとかどうするんだよなぁ」と間の手を入れて一同爆笑) ●そこで私は

    大佐の体験:その4 | 地政学を英国で学んだ
  • 大佐の体験:その3 | 地政学を英国で学んだ

    今日のイギリス南部はまたしても曇り時々晴れでして、朝方にはかなり強い雨が降っておりました。午後遅くになってから晴れまして、それほど寒さを感じません。 今夜はハロウィーンなんですが、この日はやたらと花火が打ち上げられたり変装をしている奴らが大量にうろつくおかげでこっちで最も治安の悪くなりやすい日なので、とりあえず早めに帰って来て部屋でおとなしくしております。 さて、今日もまた大佐の話のつづきを。 ==== ●各階層でみんながすぐ上の階層の人のために働くという状態が出てくるわけだが、こうなると戦場全体で何が起こっているのかという視点がどうしても欠けてくる。 ●そうなると、空軍だったら「空軍だけのプラン」のために、それぞれの軍が各自で積極的な計画を練り始めるのだ。 ●ここでイギリス人のコースメイト(おそらく50代)から「こりゃ当に官僚組織の話じゃないか」と驚きのコメント。 ●大佐は、「まさにそ

    大佐の体験:その3 | 地政学を英国で学んだ
  • 政策分析に応用される新ケインズ派DSGEモデル - ハリ・セルダンになりたくて

    「リフレ政策の根拠は何か?」とよく聞かれるのですが、その根拠は「新ケインズ派動学的確率的一般均衡モデル(New Keynesian Dynamic Stochastic General Equilibrium Models、以下NK-DSGE)」だと矢野は理解しています。 というのはKrugman (1998), Svensson (2001), Eggertsson and Woodford (2003), Auerbach and Obstfeld (2005)など(他にも数多くの論文あり)のリフレ政策論文はすべてNK-DSGEを基礎理論として採用しているためです。 NK-DSGEは、新古典派の実物景気変動モデルにケインズから始まるケインズ経済学の知見を組み合わせたもので、現在のマクロ経済学の研究において非常に大きな位置を占めています。 NK-DSGEの有効性については、現実のマクロ経

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  • 商人の倫理、統治の論理 - 梶ピエールのブログ

    中国ではブロックされて見ることが叶わなかったkokさんのブログの記事より。 同じような“非民主主義国”でも、ロシアには、アンナ・ポリトコフスカヤというチェチェン問題を自らの命をかけて追及したジャーナリストがいる。彼女の暗殺が、ロシアの暗黒部分を西側に伝えた。このような人材のなさがまた、ウイグルとチベットには哀しいことである。 http://business.nikkeibp.co.jp/article/world/20091026/208026/?P=6 吉田さん。ちょっとお聞きしますが、アンナ・ポリトコフスカヤはチェチェン人なのですか?違うでしょう。支配民族のロシア人です。比較するなら告発する漢族中国人のジャーナリストなり、知識人を言わなければならないのではないですか。あなたは知らないだけでしょうが漢族にも王力雄という人がいます。そして「中国を追われたウイグル人」を読んで御覧なさい。命を

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