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ブックマーク / www.tsugami-workshop.jp (7)

  • 中国ネット検閲の実態から窺い知れること Tsugami Toshiya's Blog

    今年2月初めの日経ビジネス・ウェブに 「ビッグデータ分析で、中国政府による検閲の中身が明らかに ゲイリー・キング米ハーバード大学教授に聞く」 という記事が載って、非常に興味深く読んだ。 ちなみに、この記事の基になったキング教授の論文 “How Censorship in China Allows Government Criticism but Silences Collective Expression”(原載:American Political Science Review)はこれ(pdf)。 計量政治学者キング教授の主張をまとめると、次のようになる。 (1)中国のネット検閲は、少なくとも3つの方法で行われている。 第1:GFW(Great Fire Wall:長城ウォール) 中国国内から外国ウェブへのアクセスをブロックする仕組み 第2:キーワード・ブロッキング 禁止された語句を用い

  • ベビー・ロンダリングの話 Tsugami Toshiya's Blog

    参照:邵氏“棄児” 最近仕事上の最大の懸案にようやくけりがつきました。2年間かかりましたが、最後のヤマ越えと終わった後の放心状態で、2ヶ月以上、このブログの更新をサボりました。済みません。これからは、もっと真面目にやります…という弁解は何度目?<(_ _)> 新世紀週刊5月9日号カバーストーリィに衝撃的な記事 (邵氏“棄児”) が載っていた。湖南省の省都長沙市から南西に200kmほど離れた邵陽市隆回県高平鎮という農村貧困地区で、過去10年弱の間に10名以上の赤ん坊が地元計画生育部門によって親の手からさらわれ、孤児院で 「邵」 姓に改姓された後、ある子供は海外養子として引き取られていたという話だ。 さらわれた赤ん坊は養子を求める海外に「売られて」いく さらわれた赤ん坊は、「超生」 の子供だけでなく、未登録の婚姻から生まれた子、拾い児など、「一人っ子政策」 を管掌する計画生育部門(鎮の計生弁

  • Tsugami Toshiya's Blog

    前回は尖閣中国漁船問題に特化しましたが、今回は日の安全保障の課題という、より大きな文脈を論じたいと思います。 今回は日の安全保障の課題という論に戻りたい。筆者は、台湾は言うに及ばず、朝鮮半島でも日当に脅威に感ずるような有事が起こる可能性は今日低いと思っている (紙面の関係でこの点は詳述しない)。日がいま当に向き合う必要のある安全保障上の懸念は、台湾北朝鮮ではなく中国の軍拡だ。不断に増強される中国海軍により地域のパワーバランスは日に日に悪化しつつある。 だからと言って中国が日の南西島嶼部でにわかに軍事行動に出るとは思わないが、清朝末期の戦艦定遠、鎮遠に見られるように、中国の海軍は実際に戦さをすることより相手国を威圧することに存在意義があるようなところがある。そして、軍備の優勢を背景に、まずは武装 「漁業監視船」 が遊弋を始め、次第に相手国に手を出せない状態に持っていく…南

  • Tsugami Toshiya's Blog - 「百年に一度」 の経済危機が中国にもたらすもの (その3)

  • Tsugami Toshiya's Blog

    前回ポストでは、最近中国政府が相次いで打ち出した 「人民元国際化」 政策について述べた。人民元国際化問題は最終的には (株式や債権の売買を含む) 資取引を対外開放して人民元の完全兌換に踏み切る覚悟があるか? に帰着する。政府の決定はこの 「敏感」 な問題に踏み込むのを避けたが、代わりにメディアにキャンペーンを展開させた。そこで言われたことを整理すると以下の四点になる、筆者のコメントと共に紹介する。 論点1:金融危機の中で国益を守るためには高すぎる米ドル依存度を下げなければならないが、そのためには人民元自身を国際化していくしかない 昨夏、中国投資公司 (CIC) が対外ポートフォリオ投資で巨額の損失を出したことが世論の厳しい批判を受けた。しかし、ファニメ・フレディ、AIG、リーマンと続いた米国金融の危機を見て、中国人が 「ドルはいよいよ危ない」 と思ったら、その後にやって来たのは 「ユーロ

  • Tsugami Toshiya's Blog

    やや 「鮮度落ち」 のネタですが、最近中国が相次いで重要な通貨政策を決めており、メディアのキャンペーンも行われました。直ぐに大きな影響が出ることはないが、中長期的には深遠な影響を及ぼす 「経綸の策」 です。3回に分けて連載予定です。 後世振り返るとき、今回の世界経済危機は中国に何をもたらしたことになるのだろうか。秋以降の経済“free fall”が一段落して 「底打ち」 が見えたいま、中国は 「百年に一度の危機」 を理性と心理の両面で消化して、今後進むべき途を見定め始めている ・・・ 筆者はそう思う。 この数年の飛躍的成長と世界の認知は中国の自信を高め、清朝没落以来160年の劣等感は癒され始めていた。加えて崇拝してきた欧米モデルが今回の金融危機で 「墜ちた偶像」 と化した結果、これまで捕らわれてきた欧米崇拝という呪縛が解け始めた。喩えて言えば、尊敬する先輩が思いがけない失態を晒すのを目の当

  • Tsugami Toshiya's Blog

    最近仕事がキツイ、風邪は引く、で1ヶ月近く更新をさぼってしまいました。読者の方から 「どうした?」 とメールまで頂戴する始末。気が付くと、いつの間にかアクセス・カウンターは150万に迫っているというのに済みません。これからまた、頑張って更新します。 帝京平成大学の叶芳和 (かのうよしかず) 教授が最近書かれた論文を送ってくださった。叶先生は昔国民経済研究協会の研究員、後に理事長に昇格された方で、いつも独創性と説得力ある日経済分析をされてきた。役所時代、経済分析を担当する機会がなかった筆者はときおりメディアで拝見する程度だったが、いつも注意して読んだものだ。僭越ながら筆者は先生を日のポテンシャルを確信する一方、現状の不甲斐なさにいつも歯噛みしておられる愛国者 (Patriot) だと尊敬してきた。日のポテンシャルを支える重要要因として中国経済にも深い関心をお持ちのためか、時折この拙いブ

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