ブルー・ムバーグが日銀総裁の単独インタビュー記事を載せていました。大変興味深い内容だったので以下に勝手に翻訳して転載します。なお、ところどころ誤訳があるかもしれませんが、あらかじめ御了承ください。 ブルー・ムバーグ(以下、ブ): デフレ脱却が見えてきたということですが。 福丼総裁(以下福): そのとおりだ。長いこと我々は低金利に苦しめられてきた。が、それももう終わりだ。これからはどんどん金利を上げていく。 ブ: 失礼ながら、問題の本質は低金利ではなく低いインフレ率の方ではないのでしょうか? 福: 誰がそんなことを言ったんだね?我が国の一流紙には、「世界的にみても異常に低い金利」というフレーズは毎日のように出てくるが、デフレについてはほとんど触れられていない。庶民はデフレより、預金に利子がつかないことを心配している。 ブ: …それはともかく総裁、今日はいかにして日本はデフレから脱却できたのか
■ [politics][government][economy]続・ホスピタルよりホスピスを! 昨日のエントリと日が重なったのは単なる偶然でしょうけれど、昨日の朝日新聞より。 3年前に3億円あった公共事業費は、ついに242万円になった。長野県南部、人口700人余の清内路村が財政難にあえいでいる。過去の整備事業の借金返済が膨らんだところに、小泉政権での地方交付税削減に直撃された。同村への交付税額は00年は8億円前後あったが、06年度は6億円余に。借金返済分を除くと、行政サービスに使える実質額はピーク時の6割の水準まで落ちた。赤字削減には取り組んでいる。水道料金は1.5倍に、健康診断の個人負担は4倍の年2千円にした。この2年、出来る限りの節約で2億円の収支改善効果をひねり出した。その大半が交付税削減と借金で消えた。(略)大企業の本社が集中している首都・東京は「税収バブル」に沸く。都の06年度
「溜池通信」の日記コーナー「かんべえの不規則発言」を見ていたら、かんべえさん(吉崎達彦さん、最近はサンプロのメンバーでもあります)が日経新聞の社説に突っ込んでいました。 〇今日の日経の社説が痛ましいほどに面白い。下記の表題を見てワシは悶絶してしまった。 社説 賃金出し惜しみの構造どう脱するか(11/27) 〇ホントにこれが日経の社説かよ、と思うような文章で、論説委員の皆様方もかなり苦しんでおられるようである。悪いものでも食べて、おかしくなったんじゃないといいのですが。まず出だしはこう。 「いざなぎ景気」を超えて4年10カ月続いた景気拡大をこのまま持続できるかどうか。米国経済の減速などで輸出環境の先行きが怪しくなる中で、個人消費の動向が注目されている。しかし一向に火がつく気配がない。マクロ的に見て企業業績が好調な割に、賃金があまり上がらない点に基本的な問題がありそうだ。 〇企業部門から家計部
まだ調査中途だけれどもあえて書いてみます。ミルトン・フリードマンがポンドの空売りという「投機」を試みたことにフランク・ナイトが「激怒」し破門した、というエピソードをもとに、例えば内橋克人氏は次のように書いてフリードマンを批判しています。 「ナイトはリベラリズム経済学を唱えていて、経済上の行為にも人間としての尊厳を守らなければならないという哲学を強く持っていました。「お金さえ儲かれば何をやってもいいんだ」というフリードマンの考え方には我慢できなかったのでしょう」(内橋克人『悪夢のサイクル』(文藝春秋社、97頁)。 この内橋氏の批判の構成はナイトによるフリードマン「破門」から、フリードマンの人格攻撃に基づいて、フリードマンの経済学を「市場原理主義」として「お金さえ儲かれば何をやってもいいんだ」経済学として批判するという、一種の議論のすり替えを行うというものになっています。もっとも今回はその議論
vol.28 ノーベル賞のグラミン銀行とサラ金を分けるのは、魂の解放度 世界で1億人以上の人を助けてきたマイクロクレジットを発明・実践してきた、グラミン銀行と創設者のユヌス教授がノーベル平和賞を受賞。でも金利だけを見れば、そんなに消費者金融と変わらない。違うのは一体何なのか? Cafeglobe(以下C) 貧しい人に小額の融資をして経済的自立を促すマイクロクレジット(※1)の手法を生み出した、グラミン銀行と創設者のムハマド・ユヌス教授が、ノーベル平和賞を受賞しました。グラミン銀行とマイクロクレジットについては、cafeglobeでも2003年に特別記事『マイクロクレジットという試み』を掲載しています(※2)のでそちらをご覧いただくとして……浜さんはこのマイクロクレジットと前回のトピックであるグレーゾーン金利での貸し金業との関係に注目されています。 浜さん(以下H) はい。マイクロク
福井日銀総裁の講演があった。注目は「経済・物価が見通しに沿った動きを続けるには金利水準の調整を行うことが必要だ」、「急激な調整で景気が波を打つことを避けるためにフォワードルッキングに行動する」などであろうか。まあ、これに近いことはこれまでも言ってきたが、改めて強調したということであろう。 日銀の政策運営ロジックを噛み砕くと、①景気はシナリオ通りに動く②そのためには利上げが必要③もし利上げしないと景気が過熱する(orバブルになる)④そうなってからだと急激な利上げが必要でクラッシュする⑤従ってフォワードルッキングな調整を行う-であろうか。この講演は、金融市場に利上げに前向きな印象をもたらし、ユーロ円金利先物など売られたようだ。では、本当に日銀は利上げに前向きなのか。 私自身は、「景気が見通しシナリオ通りなら利上げが必要」とのロジックは基本的にはポーズに過ぎないと思う。このロジックは「錦の御旗」
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