私は基本的に、世の中は昔より少しずつ善くなっていると思ってるタイプだ。いや、というより、「善くあろうとして」永遠ともがいていることが暫定的に正解になっているはず、と言った方が心象描写としては正確かもしれない。 人間の頭の中身は何万年も前から変わっていないのは知っている。宗教に頼ったり、文明に頼ったり、戦争したり、いろいろしたけれど、基本的には“善くあろう”と動いているのは変わらない。 「そんなことはない、クソみたいなことをやってきているじゃないか」 という人もいるだろうが、だったら二万年前もクソ野郎が人間ってやつだ。 要は「悪性」を“薄めて”いると思うのである。 人間の悪性自体は無くならない。それを薄めようという工夫を人間はやってきた。 ドラクロワを模した絵画のようなフレンチを食しても、不気味で地味な色のあのウンコをするのが人間様である。私なぞウンコから逆算して文化、芸術があっ