日本の携帯電話メーカーは、世界市場シェアにおいては、ベスト10どころか10社あわせても3位にすら届かない。また、この分野では、日本発の技術が標準になることはあまりない。携帯電話の国際市場における競争力とは何か――国内の携帯電話産業界の現状について、KDDIの小野寺正社長が問題提起した。 何を目指して国際競争力を強化するのか KDDI 小野寺正社長 国内の携帯電話端末メーカーは、合計でもその世界市場シェアは1割程度だ。一方、モジュールや部材では高いシェアをもっている。小野寺社長は、「部材では日本メーカーは4割のシェアを占める。何を目指して『国際競争力の強化』とするのか?」と問う。目的とするとところを共通していなければ、方向性が定まらず、全体にまとまりを欠き、どんなことを目標とするかにより、取り組み方には差がでるという。 小野寺社長は「目指すべき方向性によって取るべき政策が正反対になる可能性が