9月、日本弁護士連合会(以下、日弁連)が「性犯罪の罰則整備に関する意見書」を公式サイト上 に掲載した。9月27日には法務大臣や衆参両議員長、各政党などに同意見書を提出している。 性犯罪に関する刑法は改正に向けて2014年から今年6月まで審議が行われてきた。法制審議会を経てまとめられた修正案が、来年の国会で審議される予定だ。基本的に罰則を強化するものであるこの修正案の2か所について、日弁連は一部反対の意見書を出したのだ。 この意見書に「性暴力と刑法を考える当事者の会」など被害者団体は「被害者にとっては『二次被害』とも言うべき、被害の実態からかけ離れた内容」と反発。抗議声明を出している。 日弁連の意見書に被害者団体と支援団体は抗議まず、日弁連の意見書はどのような内容だったのだろうか。 (1)「強姦」の定義 肛門性交、オーラルセックスは膣への挿入より程度が軽い? 現在の刑法では、強姦の定義は「暴