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本に関するmustikkaのブックマーク (63)

  • <書評>『死刑について』平野啓一郎 著:東京新聞 TOKYO Web

    書には、作者が法曹者を前に行った死刑をめぐる講演が収められている。あるときまで作者は、死刑に対して、「やむを得ない」という心持で消極的に存在を認める立場にいた。それがいくつかの出来事を契機に死刑廃止の立場に立つようになる。 死刑という現実には加害者と被害者とその遺族がいる。作者の小説『決壊』は被害者の眼となって描き出した作品だった。執筆に際しては「全国犯罪被害者の会(あすの会)」の集会にも参加した。そこで見聞したことは「どれも、痛烈に心に響いた」と語る。そうした経験を持つ作者が、死刑制度を認め得ないという地平に立つことになったのである。立場を変えたあとも作者は、被害者の悲痛と声にならない呻(うめ)きから目をそらさない。その上で、死刑を廃止するべきだという複数の理由を挙げる。

    <書評>『死刑について』平野啓一郎 著:東京新聞 TOKYO Web
    mustikka
    mustikka 2022/08/14
    ‘被害者の眼となって描き出した小説『決壊』の執筆に際して「全国犯罪被害者の会(あすの会)」の集会にも参加した作者が、死刑制度を認め得ないという地平に立つことになったのである’。
  • 「現代日本のエリートの平等観」書評 多様な声伝わらず、格差是正に否定的|好書好日

    「現代日のエリートの平等観」 [編]竹中佳彦、山英弘、濱真輔 日はいま平等か。もっと平等をめざすべきか。エリートの意識を調査した労作だ。野党、労働組合、マスメディアも含む、広義のエリートが調査対象だ。 1980年の同様の調査と比べると、日社会は経済的に不平等であるとの現状理解が増えた。女性就労に反対はなくなったが、保守エリートは依然としてさらなる男女平等に慎重だ。 エリートの目には、だれに影響力があると映っているか。与党、官僚、経済団体の名が挙がるのは40年前と同じだが、かつて1位だったマスメディアは順位を下げた。だれと接触したかを見ると、メディアが、社会の多様な声をすくい上げる機能も弱まっている。 他方で、主流エリートの平等観は、収入や社会的地位の高い有権者と一致し、格差是正に否定的だ。社会の多様な声が政治に伝わらない現在の政治構造を、編者は「サウンドプルーフ・プルーラリズム」

    「現代日本のエリートの平等観」書評 多様な声伝わらず、格差是正に否定的|好書好日
  • 「専門書街」としての神田神保町の終わり

    東京神田の神保町は日随一の屋街として知られていて、それぞれに専門分野を持った古書店が集まっている。 ちょっと昔の東京ガイドブックを見ると、日の知がここに集まるなんて紹介の仕方がされていたものだ。 そんな神保町も、さまざまな変化のせいで、どうやら専門書街ではなくなりつつあるという話。 かつて神保町には洋書の専門店がたくさんあった。とくに目抜き通りの靖国通り沿いには、神保町を象徴するかのような老舗の洋書専門店がある。けど最近の神保町では、洋書専門店は絶滅危惧種だ。 そのうちの一件は、今年になってから金土日のみの営業になった。「コロナ禍による人員削減」と貼り紙が表にしてある。 もう一件の洋書店は、建物は壮麗だが、実態はもう洋書店ではなくなりつつある。店に入ると一階は児童書コーナーを兼ねたカフェになっている。洋書コーナーは2階にあるが、店内から直接行くことはできず、脇の小道から上がるようにな

    「専門書街」としての神田神保町の終わり
  • 思春期女子おすすめ・性教育本『女の子、はじめます。 ココロとカラダの成長ログ』北村邦夫 | 家庭ではじめる性教育サイト命育

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    思春期女子おすすめ・性教育本『女の子、はじめます。 ココロとカラダの成長ログ』北村邦夫 | 家庭ではじめる性教育サイト命育
  • 諜報・謀略の中国現代史 国家安全省の指導者にみる権力闘争 柴田哲雄著:東京新聞 TOKYO Web

    地下活動と武装蜂起の歴史を持つ中国共産党は、質的に秘密結社的な性質がある。ゆえに対立する国民党のスパイや、党内の反主流派につながる人間をいちはやく見つけ、排除せねばならない。また国土を列強に瓜分(かぶん)された悲惨な近現代史を克服した「新中国」は、常に西側による体制転覆の策動を警戒している。ゆえに、西側式の民主主義を求めたり海外メディアに情報を漏らしたりする自国民は監視の対象だ。そんな中国という国家において諜報機関の持つ重要性は言うまでもない。 書は第一次国共内戦期から大戦期にかけて情報部門の要職を歴任した潘漢年(はんかんねん)、土地改革や文化大革命における党内異分子の陰惨な迫害から「中国のベリヤ」「地獄の王」の異名を取った怪人・康生(こうせい)、建国後の国家安全部(書中では「国家安全省」)のトップを務めた喬石(きょうせき)、国家安全部を含む中国政治法制部門を牛耳るものの二〇一五年に

    諜報・謀略の中国現代史 国家安全省の指導者にみる権力闘争 柴田哲雄著:東京新聞 TOKYO Web
    mustikka
    mustikka 2021/12/05
    安田峰峻氏の評。‘多くの国民の運命を狂わせたはずの男たちも、いざ本人が政争に敗れ、用済みとなってからの末路は哀しい。’‘文献批判の姿勢に粗放さもあると感じられる‘。
  • 【GoTo書店!!わたしの一冊】第44回『新全体主義の思想史 コロンビア大学現代中国講義』張 博樹 著/濱口 桂一郎|書評|労働新聞社

    九大思潮を分析 先月の欄では、柯隆『「ネオ・チャイナリスク」研究』を取り上げた。最近のますます全体主義化する中国の姿を捉えるには、経済面だけでなく思想面からのアプローチも必要だろう。 著者の張博樹は、中国社会科学研究院を解雇され、現在コロンビア大学で現代中国を講じている言葉の正確な意味でのリベラル中国知識人だが、そのリベラル派から新左派、毛左派、紅二代、ネオナショナリズムに至るまで、現代中国の九大思潮を、時にはそのインチキなロジックを赤裸々に分析しながら描き出した大著である。 著者を含むリベラル派については、訳者の石井知章、及川淳子らによる紹介がかなりされてきているし、妙にポストモダンめいたレトリックを駆使して中国共産党政権を必死に擁護する汪暉ら新左派についても、なぜか日のポストモダン派にファンが多いようで、やはり結構翻訳されている(そのお筆先みたいな研究者もいるようだ)。しかし、そ

    【GoTo書店!!わたしの一冊】第44回『新全体主義の思想史 コロンビア大学現代中国講義』張 博樹 著/濱口 桂一郎|書評|労働新聞社
    mustikka
    mustikka 2021/12/04
    ‘リベラル派知識人が現代中国の9大思潮を分析。普遍的な近代的価値観を欧米の文化侵略として目の仇にし、「万邦無比の我が国体」を褒め称えるという点では、日本の右翼と中国の左翼は全く同型的’。
  • 悩みの正体は「おじさん社会」 バリキャリ女子が目覚めるまで:東京新聞 TOKYO Web

    どうにもならない女性の生きづらさは、「おじさん社会」が原因だった! そんな気づきをつづったエッセー集『ぜんぶ運命だったんかい おじさん社会と女子の一生』(亜紀書房、1540円)が刊行された。著者の笛美さんは昨年、「#検察庁法改正案に抗議します」というツイッターデモを始めた張人。おそるおそる政治に声を上げようと思ったのは、フェミニズムとの出会いがあったからだった。 (出田阿生) 「笛美(ふえみ)というペンネームは、フェミニズムからつけました」。そう語る笛美さんは、都内の広告代理店に勤務する三十代の会社員。「残業で疲れているときは政治のニュースなんてどうでもよかった」と振り返る。著書の前半は、笛美さんが高学歴で高収入の「バリキャリ女子」として、男性中心の広告業界で身も心も擦り減らした様子が率直に語られる。 帰宅は連日終電後、休日も出勤。同じ激務でも男性と違うのは「女らしさ」を求められたことだ

    悩みの正体は「おじさん社会」 バリキャリ女子が目覚めるまで:東京新聞 TOKYO Web
  • タリバン 復権の真実 中田考(なかた・こう)著:東京新聞 TOKYO Web

    八月に「反政府武装勢力」タリバンがあっという間に、アフガニスタン全土を呑(の)みこむように、政権を奪取した。 著者は、その根要因をタリバンが出身部族のパシュトゥーン地域だけでなく、他の民族集団の部族長たちの支持を得るのにも成功したと説明する。人心の掌握が巧みなタリバンは、単なる武装集団ではなかった。

    タリバン 復権の真実 中田考(なかた・こう)著:東京新聞 TOKYO Web
    mustikka
    mustikka 2021/11/23
    情報としては興味深いが、いささかタリバンに甘すぎる感。タリバンが「人心掌握に巧みで軍閥集団を打倒した」という点では毛沢東の中国共産党を想起。
  • ビートルズ 北中正和著:東京新聞 TOKYO Web

    「ビートルズのことなら、まあ一通りは知っている」という方は多いだろう。これほど語られてきた音楽家は他にいない。著者も「書かれていないことはもう何も残っていないのではないか」と書いている。だが、ビートルズとその作品がどんな背景から生まれてどんな世界に到達したのかを、世界史と世界地図の中でこんなにわかりやすく示してくれたは他に知らない。 既存のビートルズとはかなり趣が異なる。例えば年譜的な記述はほとんどない。デビュー前後のいきさつも、日公演のことも書かれていない。ジョンとポールがいつどこでどう出会ったかに触れるのも、文の半分近くになってからだ。 そのかわり彼らが生まれ育ったリヴァプールが英国の植民地政策、とりわけ奴隷貿易でどんな役割を果たしてきたかは詳しく描く。四人とアイルランドとの関わりを血筋を遡(さかのぼ)って探る。黒人音楽への憧れが彼らの作品にどう結実したのかを、十九世紀以降の米

    ビートルズ 北中正和著:東京新聞 TOKYO Web
  • 戦争とバスタオル 安田浩一著、金井真紀著・絵 :東京新聞 TOKYO Web

    安田さんをラジオのゲストに招いた際。「いつもハードな取材で大変ですね」と声をかけたら、「でも、今度は金井さんと、世界の温泉や銭湯のを出すんです」と返された。「おお、それは楽しい取材になりそうですね」と応じると、「まあ、戦争に関連する風呂ばかり巡るなんですけどね」とのこと。それはまた、ハードな取材ではないか。 発売された書を手に取り、腑(ふ)に落ちる。安田と金井は、タイ、沖縄、韓国など、アジア・太平洋戦争という負の歴史が色濃く現れる地を訪ね、そこで風呂に浸(つ)かる。浴場で出会った人と会話を交わしながら、戦争体験の証言を、時にじっくり、時に短編的に聞き取っていく。 タイのジャングルの中にあるヒンダット温泉は旧泰緬(たいめん)鉄道の先にある。駅のそばには戦争博物館があり、旧日軍の加害性に関する展示がある。泰緬鉄道は強制徴集された現地住人や捕虜によって建設され、工事の中で万単位の人間の命

    戦争とバスタオル 安田浩一著、金井真紀著・絵 :東京新聞 TOKYO Web
  • KADOKAWA、中国のテンセントと資本業務提携

    10月29日、KADOKAWAは中国のテンセントグループと資業務提携契約を締結したと発表した。写真はテンセントのロゴ。北京で9月撮影(2021年 ロイター/Tingshu Wang) [東京 29日 ロイター] - KADOKAWAは29日、中国のテンセントグループと資業務提携契約を締結したと発表した。KADOKAWAが第三者割当増資により新株を発行し、その全てをテンセントの中核会社が間接保有する子会社が引き受け、6.86%を保有する第3位の株主となる。

    KADOKAWA、中国のテンセントと資本業務提携
    mustikka
    mustikka 2021/10/30
    中国企業が大株主になって出版内容に悪影響が出なければいいが……。
  • ウイスキー・ウーマン フレッド・ミニック著:東京新聞 TOKYO Web

    古代メソポタミアから二十一世紀の現代に至るまで、男性中心の酒の歴史に埋もれた女性たちの功績。それを掘り起こす書は、ウイスキーを守ることで人間を守った女性たちの姿をまぶしく浮かび上がらせる。 「女性たちは最初の蒸留者だったのです」。二〇一一年、バーボン・ウィメンの設立集会で創立者のスティーヴンスは言った。そのとおり初期の蒸留物「アクアヴィタエ」(命の水の意)は各家庭で女性たちによって作られ、日常の飲み物や治療薬に使われていた。 しかし、近代化の流れのなかでその手から奪われ、ヨーロッパではアクアヴィタエを作る女性は「魔女」と結び付けられた。アイルランドの徴税人は女性の蒸留業者を目の敵にした。女性たちは貧困のために酒の密造や密売に関わり、ウイスキーの歴史の一部であり続けた。 厖大(ぼうだい)な数の女性が登場するなか、蒸留業が巨大産業へと成長を遂げる「種」を撒(ま)いた人物がとりわけ際立つ。たと

    ウイスキー・ウーマン フレッド・ミニック著:東京新聞 TOKYO Web
  • 紙の本でも個人出版開始 アマゾンジャパン | 共同通信

    インターネット書店大手のアマゾンジャパンは20日、個人が出版社を通さずに紙のを刊行できるサービスを「Kindle ダイレクト・パブリッシング」で19日から開始したと発表した。これまでは電子書籍のみが対象だった。米国などでは既に始まっている。 同社によると、価格は著者自身が決め、売り上げの6割が著者に支払われる。注文に応じて印刷するため、製などの初期費用は不要。国内だけでなく、米国や欧州でも購入できるという。 電子書籍でのサービスは2012年から始まっていた。

    紙の本でも個人出版開始 アマゾンジャパン | 共同通信
  • 「読んではいけない反ワクチン本」 遺伝子改変、不妊、何年か後に副作用…偽情報を徹底検証 | 文春オンライン

    「文藝春秋」2021年10月号より「読んではいけない『反ワクチン』」(大阪大教授・忽那賢志氏)を全文公開します。(全2回の1回目/#2に続く) いま日国内で新型コロナワクチン接種が急ピッチで進められています。8月末時点で2回接種を終えた人の割合は、総人口のうち約45%に達しました。 ワクチン接種が進む一方で、新型コロナワクチンの危険性を喧伝する「反ワクチン」が多数出版されています。その内容を見ると、「遺伝子改変が起こる」「不妊になる」など、医学的に誤った情報があふれています。「よくこんなことを考えつくな」と驚くようなものもありました。 そうした書籍の中には、ネット通販で売れ行きランキングの上位に入っているものもありますし、にある誤情報が、個人のSNSを通じてネット上にも出回っている状態で、さすがに看過できません。 反ワクチン論者たちは不安につけこんでいる もともと日は、ワクチンへ

    「読んではいけない反ワクチン本」 遺伝子改変、不妊、何年か後に副作用…偽情報を徹底検証 | 文春オンライン
  • 二重に私であること 〈仏教3.0〉の思いがけない展開(下)|じんぶん堂

    記事:春秋社 『〈仏教3.0〉を哲学する バージョンⅡ』(春秋社) 書籍情報はこちら 永井哲学との出会い 私は10歳の頃のある夜、星の瞬く夜空を見上げた途端に、驚くべき発見をした。それを勝手に「私の星空体験」と呼んでいる。「この星空を今このように実際に眺めているのは宇宙広しといえども、この僕しかいない! それはなぜなのか? そもそも、それがなぜわかるのだろうか?」もちろん、その時に、こんな言語表現が浮かんできたわけではない。いろいろな形に成形できる大きな疑問の塊のようなもの(のちになって禅に「疑団」という表現があるのを知った)がドカンと降ってきたという方が正確だろう。 この出来事には強烈な体感も伴っていて、その時は自転車に乗っていたのだが、思わずバランスを失って倒れそうになったことを覚えている。それから20年近く経ってから、大学院を中退して禅僧になったのも、元をたどればこのときの驚愕がきっ

    二重に私であること 〈仏教3.0〉の思いがけない展開(下)|じんぶん堂
  • 今、ホットな仏教 〈仏教3.0〉の思いがけない展開(上)|じんぶん堂

    記事:春秋社 『〈仏教3.0〉を哲学する バージョンⅡ』(春秋社) 書籍情報はこちら 〈仏教3.0〉のひろがり 2013年秋に『アップデートする仏教』(幻冬舎新書)という風変わりな題の新書版のが出版された。このは、長年の法友である山下良道さんと私が、一緒に得度をして僧侶になってから30年あまりの間に、お互いが日海外で身をもって経験してきたことを振り返りながら、仏教について話し合った対談がもとになってできあがった。 その対談の中から〈仏教3.0〉という聞きなれない奇妙な新造語が生まれてきた。「これまでの仏教」から学びつつも、「これからの仏教」を大胆に構想していこうという仏教のバージョンアップを提唱するための、一種のアジテーションの意味を込めた言葉として使われた言葉だった。 それが効を奏したのかどうか、その後まもなく、この言葉に触発された若いお坊さんたちの手によって、われわれ二人を招い

    今、ホットな仏教 〈仏教3.0〉の思いがけない展開(上)|じんぶん堂
    mustikka
    mustikka 2021/09/14
    「仏教3.0」は正しいのかとも思うが、「小さな自我意識主導の頑張り」や「モンキー・マインド」といった表現には正直違和感もある。
  • マオとミカド 日中関係史の中の「天皇」 城山英巳著:東京新聞 TOKYO Web

    コロナ緊急事態宣言下の東京五輪開会宣言は、大会名誉総裁の天皇が発した。それは五輪憲章では開催国「元首」の仕事である。日国憲法の象徴天皇制と、対外的な国家元首、エンペラーの機能は、時に矛盾をはらむ。 書が描くのは、副題「日中関係史の中の『天皇』」とあるように、現代中国の建国の英雄毛沢東と、帝国日の大元帥から戦後は象徴として国民統合の中心になった「制度としての天皇」の関係である。「ミカド」については、『昭和天皇実録』を読み込み、『佐藤栄作日記』等で裏付けた。戦後も天皇は中国との関係に気を遣(つか)い「和解」を求めていたという。 「マオ」の方も、抗日戦から文化大革命にいたる毛沢東の日観・天皇観の変遷ばかりでなく、中国国民党の蔣介石をも第一次資料「蔣介石日記」で検証する。毛沢東のまわりの潘漢年、周恩来らも目配りされる。毛沢東のもとで天皇制と天皇の半宗教的役割を区別した日共産党野坂参三の見

    マオとミカド 日中関係史の中の「天皇」 城山英巳著:東京新聞 TOKYO Web
  • 漫画を描いたこともない、名もないアパレル販売員の私がブログを書籍化するまで【書籍プレゼントあり】 - 週刊はてなブログ

    【書籍のプレゼント情報あります!】 『ぼのぐらし』で自身の体験をコミックエッセイとして発信しているぼのこさんに、インスタとブログで月間10万人に読んでもらえる秘訣を書いていただきました。記事末にはプレゼント情報もあります! この記事は、はてな×KADOKAWAで取り組む「ブログ書籍化プロジェクト」で出版される書籍のプロモーション記事です。 みなさま、こんにちは。ぼのこと申します。 もともとアパレル販売員をしていたのですが、1年ほど前からフリーのWeb漫画家としてInstagramやブログを中心に活動をはじめました。 現在、私が描いているのは「ぼのこと女社会」という販売員時代の体験をベースとしたコミックエッセイです。20・30代の女性を中心にInstagram・ブログ合わせて毎月10万人を超える方々から読んでいただいております。 そして、なんとこの度、大変有難いことに初の著書『女社会の歩き方

    漫画を描いたこともない、名もないアパレル販売員の私がブログを書籍化するまで【書籍プレゼントあり】 - 週刊はてなブログ
    mustikka
    mustikka 2020/04/24
    ブログを書いてそれを有名出版社から書籍化できるというのは確かに魅力的だが、漫画が全く描けず、予想しうる未来においても、描けそうにない私はどうすればいいのか……。
  • 『民族はなぜ殺し合うのか―新ナショナリズム6つの旅』マイケル・イグナティエフ【著】 幸田敦子【訳】(河出書房新社 ) - 書評空間::紀伊國屋書店 KINOKUNIYA::BOOKLOG

    →紀伊國屋書店で購入 「見聞から導き出すナショナリズムの倫理」 書は、自身が複雑な民族的出自をもつ著者が、1993年の時点で、民族紛争の激しい地域を取材に訪れ、民族・国家とは何かを問うたルポルタージュである。著者はBBCのテレビドキュメンタリーとして放映された同タイトルの番組レポーターであり、彼自身が書いたその書籍版である。 ナショナリズム研究の分野では、日でも刊行当時から広く読まれているで、準古典的な位置づけにあると言ってよいだろう。 著者は、元々歴史学のアカデミシャンだったが、定職を辞してライター・ジャーナリストとなり、文筆活動を行うと同時に世界各地を旅行した。並行して数多くの大学で講師として教壇に立った。その後ハーヴァード大学ケネディ行政大学院にて教鞭を取るが、それを辞して2004年に政界入りし、2009年には中道左派政党・カナダ自由党の党首となった。カナダでは非常に著名なオピ

    『民族はなぜ殺し合うのか―新ナショナリズム6つの旅』マイケル・イグナティエフ【著】 幸田敦子【訳】(河出書房新社 ) - 書評空間::紀伊國屋書店 KINOKUNIYA::BOOKLOG
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    mustikka 2011/01/20
    ‘自由主義文明とは、ヒトの本性に深く反するものであり、これを達成し維持するには不断の努力で本性を克服するしかないのだと考えざるをえなくなった。’=20100924
  • 『インターネットと中国共産党―「人民網」体験記』佐藤 千歳(講談社文庫) - 書評空間::紀伊國屋書店 KINOKUNIYA::BOOKLOG

    →紀伊國屋書店で購入 「中国での記者体験記+α」 書は、北海道新聞の記者だった著者が、人民日報社のネット部門「人民網」に出向した一年間の記録、および事後談をまとめた滞在記である。 「階層によって見える世界がまったく違う」というのは、インドについてしばしば言われることだが、中国にもある程度それに似た部分があると思う。バックパッキングのような旅行で、安宿に泊まりながら地方を回って低階層の人ばかりを目にしていたら、ひどく後進的な国に見えるだろう。それに対して、一流企業の社員や大学教授などの恵まれた立場で、都市の上層の人ばかりを相手にしていたら、日以上に先進的で富裕な国に見えるかもしれない。 そして、これら二つ(その中間にもいろいろ段階があるだろうが)の世界は、同じ国にありながらまったく隔絶されており、現地の人も他方の世界をよく知らない。もう一方の世界では日常的に目にする出来事を話しても、躍起

    『インターネットと中国共産党―「人民網」体験記』佐藤 千歳(講談社文庫) - 書評空間::紀伊國屋書店 KINOKUNIYA::BOOKLOG
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    mustikka 2011/01/20
    =20100824