友人、同僚との飲み会や親族が集まっての新年会など、会食の機会が増える年末年始。新型コロナウイルスの感染リスクを抑えようと、感染症の専門家や政府などが推奨しているのが「マスク会食」だ。その光景を飲食店で目にする機会は少なく、効果を疑う声もある。一方で、このコロナ禍で、私たちが胸を張って会食を楽しむ数少ない方法の一つでもある。記者が実際に試し、課題と対策を探った。(伊田雄馬) 【写真】マスク会食の手順を解説した卓上ポップ 「ぜひ『静かなマスク会食』をお願いしたい」 11月19日午前。いつもの冷静な口調で、菅義偉首相は国民に呼び掛けた。その直後から、短文投稿サイト「ツイッター」がざわめいた。「マスク会食って何?」に始まり、「そんなことできるの?」と疑問視する声が相次いだ。 神戸新聞の双方向型報道「スクープラボ」にも、女性から「1日使ったマスクには多数の飛沫が付着している。会食中に触るのはかえって