どこにいるのか、まるで隠し絵-。見事にコケに擬態しているのはシリブトガガンボ亜科の幼虫だ。自然界で見つけるのも難しく、詳しい生態は知られていない。この小さなイモムシをめぐり、愛媛大学大学院理工学研究科の今田弓女(いまだ・ゆめ)助教(32)=昆虫生態学=が、やわらかいツノのような突起「肉質突起」が多面的な役割を果たしていることを世界で初めて解明した。論文は英国の国際学術誌にオンライン掲載された。 採集するのも一苦労 「ガガンボ」はハエやカの仲間で、成虫はカを大きくした姿に似ている。幼虫の大きさは数ミリ~1センチ程度。色は茶色や黒、白いのもいるという。一般にガガンボ類の幼虫は土や落ち葉の下、水中などにすんでいるのに対し、シリブトガガンボ亜科の幼虫は植物に巧妙に擬態。特にコケの上にすむ幼虫は体の色だけでなく、肉質突起と呼ばれる構造物を持っている。 「全体に突起があって形が面白い。研究したいと思っ
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