これまで「和魂漢才」と「和魂洋才」で生きてきた日本人。グローバル化が急速に進む中で、日本人はあらためて「日本文明とは何か」「日本人とは何か」を問われている。これからの時代を生き抜くために、日本人に求められる教養とは何か――。宗教学者の山折哲雄氏が、有識者との対談を通して、日本人の教養を探る。 外国人から、心の奥底では軽蔑されている ――近年、日本では教養がブームになっていますが、そこで語られるのは、西洋的な教養が中心です。グローバル化が進展する中で、われわれはあらためて、「日本人としての教養」を見直す時期を迎えているのではないかと思います。西洋の猿マネとは異なる、日本らしい教養というのは、どういうものなのでしょうか。 山折:20年近く前に、東京のある経済団体から依頼を受けて講演をしたことがあります。その後の懇親会で、ある日本を代表する企業の会長さんがひとり出てこられて、突然こう言われたのを
今年84歳を迎えたアレハンドロ・ホドロフスキー監督の23年ぶりとなる新作映画『リアリティのダンス』が2014年に日本で公開されることが決定した。 『エル・トポ』『ホーリー・マウンテン』『サンタ・サングレ/聖なる血』などのカルト的な作品で知られ、世界中に熱狂的なファンを持つホドロフスキー。『リアリティのダンス』は、5月に行われた『第66回カンヌ国際映画祭』の監督週間でワールドプレミアを終えたばかりの作品で、1990年の『The Rainbow Thief』以来の新作となる。ホドロフスキー監督による自伝を原作に、チリの田舎町を舞台に権威的な父親とオペラを歌うように話す母親、そしてその息子を中心とした家族の生活がシュールなタッチで残酷さを交えながら描写されている。 監督は『第66回カンヌ国際映画祭』での取材で「おっぱいの大きな女性が出てくればフェリーニ的だと言われるし、小人が出てくればブニュエル
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東日本大震災が起きてからすでに二年が過ぎた。その当日、私は福岡市の旧居にいた。明日には岩沼市に帰るぞ、と準備をしていた時に、大阪の娘からメールが入った。宮城県の海岸沿いが津波に襲われたと。仙台空港が津波に襲われる状況を映像で見た。 岩沼市は仙台空港のある町である。福岡―仙台便は飛ばない。東北縦貫自動車道も新幹線も動かない。しばらくは福岡滞在を決め込んだが、留守番の娘の安否が気にかかる。三日目、娘から災害伝言ダイヤルで無事の伝言。ホッとするも、電気・ガス・水・食料の確保に難儀している旨が伝わってくる。 飛行機・バスを乗り継いで急ぎ帰ろうかといったら、今すぐに帰られても、増えた人数分の必要品を確保するのが大変だから、もう少し福岡にいてと。腹を決めて居座ったが、帰宅したのは新学期の行事を済ませた後であった。その間、被災地の救援支援活動、被災生活をしのぐ有様などが、くりかえし報道された。 被災者の
日本維新の会の西村真悟衆院議員(比例近畿)は17日、国会内で開かれた同党の代議士会で「売春婦はまだ日本にうようよいる。韓国人。大阪の繁華街で『お前韓国人、慰安婦』と言ってやったらよろしい。戦いましょう」などと発言した。 維新の会の松井幹事長は、発言は極めて不適切だとして、同党から除籍(除名)する考えを表明した。 発言は、いわゆる従軍慰安婦問題を巡る発言が米国などから批判されている同党の橋下共同代表を擁護したもの。代議士会はメディアにも公開されていた。出席者の指摘を受け、西村氏はその場で発言を撤回したが、党内外で批判が噴出、西村氏は「党に迷惑をかけた」と離党届を提出した。 これを受け、松井氏は大阪府庁で記者団に、離党届を受理せず、除籍する考えを示したうえで、「橋下氏の発言と中身が全く違う。人権侵害だ。議席を返してもらいたい」と述べ、西村氏に議員辞職を促す考えも示唆した。除籍は、橋下、石
体罰について語る桑田真澄さん=11日午後、東京都新宿区、越田省吾撮影 【岡雄一郎】体罰問題について、元プロ野球投手の桑田真澄さん(44)が朝日新聞の取材に応じ、「体罰は不要」と訴えた。殴られた経験を踏まえ、「子どもの自立を妨げ、成長の芽を摘みかねない」と指摘した。 私は中学まで毎日のように練習で殴られていました。小学3年で6年のチームに入り、中学では1年でエースだったので、上級生のやっかみもあったと思います。殴られるのが嫌で仕方なかったし、グラウンドに行きたくありませんでした。今でも思い出したくない記憶です。 早大大学院にいた2009年、論文執筆のため、プロ野球選手と東京六大学の野球部員の計約550人にアンケートをしました。 体罰について尋ねると、「指導者から受けた」は中学で45%、高校で46%。「先輩から受けた」は中学36%、高校51%でした。「意外に少ないな」と思いました。
かつてアジアを侵略した日本と、大きな苦しみを味わった中国、韓国が、歴史認識を共有することは可能なのか。3国の歴史学者や教師らのグループがこの難しい課題に挑み、東アジア近現代の歴史書を共同で編集した。6年を費やして記述を統一。尖閣諸島や竹島の領有問題をめぐり歴史に関心が集まる中で今秋、刊行された。 グループは「日中韓3国共同歴史編纂(へんさん)委員会」。大日方(おびなた)純夫・早稲田大教授や笠原十九司(とくし)・都留文科大名誉教授ら3国から40人以上が参加した。 2006年に共同編集に合意。国別の分担を決め、原稿を互いに批評して修正する作業を続けた。国際会議を14回開き、メールも頻繁にやりとりした。日本では『新しい東アジアの近現代史』上下2巻(各2625円)として日本評論社から出版された。 大日方教授は日清戦争の時代を執筆。日本がいつから朝鮮や中国への勢力拡張を目指したのかが大問題で、日本で
学校行事で国歌斉唱の際に起立しなかったことなどを理由に停職処分を受けたのは不当として、元東京都立養護学校教諭の女性(62)が都に300万円の損害賠償を求めた訴訟の差し戻し控訴審判決が7日、東京高裁であった。南敏文裁判長は「処分は一律的に行われ、慎重に考慮されていなかった」として都教育委員会側の過失を認定、30万円の支払いを命じた。不起立をめぐる懲戒処分に対し、賠償が認められたのは初めて。 元教諭は平成18年1月の学校行事で国歌の起立斉唱に応じず、停職1カ月の処分を受けた。処分取り消しと賠償を求めた元教諭らの訴えに対し、最高裁は今年1月、「基本的に戒告処分までが懲戒権者の裁量の範囲」と判断。元教諭の停職処分の取り消しを命じ、都教委側の過失の有無などを審理し直すよう高裁に差し戻していた。 南裁判長は元教諭の損害について「教壇に立てないことで被った不利益は、停職期間中の給与の支払いで回復され
大阪維新の会の大阪府議団は、府職員や府が人件費を負担する教職員らの政治・組合活動の規制を強める三つの条例案を、21日に開会した府議会に議員提案する方針を固めた。維新は府議会で過半数を占め、可決は確実。対象は府内の公立小中学校教職員を含む6万人近くにのぼり、労働組合の反発も予想される。 維新府議団が提案する3条例案は、7月に大阪市議会で成立した、職員の政治活動を国家公務員並みに規制する「職員の政治的行為の制限に関する条例」や、職員労組の活動を厳格化する「労使関係に関する条例」など3条例と同趣旨の規定が盛り込まれる。 市条例と同様、違反者は免職や減給などの懲戒処分にする方向で、政治的目的をもつ文書の発行や演劇の演出の禁止といった規制の対象内容は今後詰める。組合活動については、労使交渉を給与や福利厚生などに限り、組合活動への便宜供与を原則として認めない。知事選直前には、職員が候補者の政策をア
稲盛財団(京都市、稲盛和夫理事長)は22日、「第28回京都賞」の受賞者に、東京工業大の大隅良典特任教授(67)=分子細胞生物学=ら3人を選んだと発表した。 基礎科学部門で選ばれた大隅特任教授は、栄養不足の細胞が内部の古いたんぱく質をアミノ酸に分解し、新たなたんぱく質に再生する現象「オートファジー」の仕組みを解明したことなどが評価された。 このほか、先端技術部門で米ポートランド州立大のアイバン・エドワード・サザランド客員研究員(74)=コンピューター科学、米国籍=と、思想・芸術部門で文芸批評家で米コロンビア大のガヤトリ・チャクラヴォルティ・スピヴァク教授(70)=インド国籍=が選ばれた。 サザランド客員研究員は1963年、コンピューター画面上に描いた図形をそのままコンピューターグラフィックス(CG)化する技術を発表。「CGの父」と呼ばれている。 同賞は、科学・文明の発展や人類の精神的な深化に
関連トピックスTwitter橋下徹 大阪維新の会大阪市議団が市議会に提案する方針の条例案に「発達障害は愛情不足が要因」といった記述があり、発達障害の子どもの親らでつくる府内の13団体が7日、「偏見を増幅する」として提案をやめるよう求める要望書を市議団に提出する。 条例案は「家庭教育支援条例案」。この中で「発達障害、虐待等の予防・防止」として、「乳幼児期の愛着形成の不足が軽度発達障害またはそれに似た症状を誘発する大きな要因」と記されている。これに対し、橋下徹市長や維新の会のツイッターなどで今月初めから、「勉強不足も甚だしい」「正しい理解が広がってほしい」と抗議が相次いだ。 日本自閉症協会(東京)は6日、市議団あてに内容の修正を求める要望書を送った。書面では「愛着形成の不足が原因でないことは医学的に確立している」と指摘。さらに、「わが国の伝統的子育てで予防・防止できる」といった記述に対し
橋下徹・大阪市長が代表を務める「大阪維新の会」の市議団が議員提案を予定している「家庭教育支援条例案」に批判の声が広がっている。条例案は、児童虐待や子どもの非行などを「発達障害」と関連付け、親の愛情不足が原因とする内容だが、医師や保護者らが「根拠がない」「偏見を助長する」と猛反発。発達障害の子どもを持つ保護者らの13団体は7日午後、議会を訪れて提案中止を求める考えで、市議団も5月議会での提案見送りを決めた。 条例案は今月1日、維新市議団が公表。児童虐待が相次ぐ現状を踏まえ、家庭教育の支援や親に保護者としての自覚を促す目的で作られた。「親になるための学びの支援」「発達障害、虐待等の予防・防止」など全5章、23条から成る。 しかし、発達障害について「乳幼児期の愛着形成の不足」が要因と指摘し、「伝統的子育て」によって障害が予防できるなどと言及した条文に批判が続出。高田哲・神戸大大学院教授(小児
申し入れに訪れた保護者団体の代表に頭を下げて謝罪する「大阪維新の会」の市議(左)=大阪市役所で7日午後0時56分、林由紀子撮影 橋下徹・大阪市長が代表を務める「大阪維新の会」の市議団は7日、議員提案を予定していた「家庭教育支援条例案」を白紙撤回することを決めた。条例案は「発達障害は愛情不足が原因」などと指摘する内容で、保護者らの抗議が殺到していた。市議団は同日、発達障害の子どもを持つ保護者団体のメンバー約10人と面会し、謝罪した。 【大阪維新の会】家庭教育支援条例案に批判続々 条例案は、行政による家庭教育の支援などが目的で、維新市議団が1日に公表した。発達障害について「乳幼児期の愛着形成の不足」が要因と指摘し、虐待や引きこもり、不登校などと関連付けた上、「伝統的子育て」によって障害が予防できると言及していた。 この日、発達障害の子どもを持つ「大阪自閉症協会」など13団体の代表らが市議
東日本大震災の被災地で、過激派「革命的共産主義者同盟全国委員会(中核派)」が、勢力拡大に躍起になっている。公安当局は「震災で吸引力を増した反原発やボランティアを隠れみのに勢力を拡大しようとしている」とみて警戒を強めている。 4日、入学式が行われた福島大近くで、男が新入生に反原発集会への参加を呼びかけるビラをまいていた。 この男は2月中旬、福島大の学生食堂で行われた学生有志による原発に関する勉強会で、「原発をなくすには行き過ぎた資本主義を改善しないと」と力説していた人物だ。机上のテキストは「共産党宣言」。プリントには「マルクス主義学生同盟中核派」と記載されていた。男は東北大の学生で、福島大の質問に「自分は中核派だ」と答えたという。 公安関係者によると、勉強会の主催者はデモでの逮捕歴のある中核派全学連幹部で上智大の活動家だった。参加した学生は「原発事故で興味を持っていったが、団体名は伏せ
1950年生まれの同い年。対談本『日本の文脈』がベストセラーとなっている二人の思想家が、政界を席捲する橋下現象と原発をキーワードに日本人の国民性を説き明かす。進むべき道は、どっちだ。 ヤンキー的なもの 内田 橋下フィーバーは、きわめて現代的な現象だと思う。 中沢 それはまたどういう意味で? 内田 彼は典型的なアンチ・パターナリスト(反父権主義者)でしょう。既得権益者に向かって、「われわれに権力も財貨もすべて譲り渡せ」という。世界のリーダーたちも現にどんどん低年齢化している。オバマもサルコジもプーチンも。 一昔前は、スターリンもチャーチルもルーズベルトもドゴールも、「国父」というイメージの老人たちが政治を仕切っていたでしょう。 中沢 ガンジー以外はみんなオヤジでしたね(笑)。 内田 国父は「私にすべて任せておきなさい、悪いようにはしないから」と言うだけ。国民はしかたないから父を信認して丸投げ
校長室に復元された金次郎像。寄贈した地域のお年寄りたちは「歴史を学ぶ教材に」と願う=大津市立下阪本小で、安部拓輝撮影 まきを背負って本を読むおなじみの二宮金次郎(尊徳)像。戦前に全国の小学校に建立されたが、老朽化などに伴い各地で撤去が進む。大津市の小学校でも3カ所で破損が見つかったが、「児童の教育方針にそぐわない」との意見もあり、市教委は補修に難色を示す。受難の時代を迎えた金次郎像だが、質素倹約や勤勉の精神を伝えると再評価する動きも一方である。 大津市立下阪本小では昨夏、玄関前の像が倒れ、撤去した。地元自治連合会が復元を申し出たが、学校側と協議して復元するものの校長室への“隠居”が決まった。教諭の一人は「努力を尊ぶ姿勢は受け継ぎたいが、子どもが働く姿を勧めることはできない」と話す。昨年12月の復元像の除幕式では、卒業生のお年寄りから「子どもたちの前から消えるのは寂しい」と惜しむ声が漏れた
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