世界は多様性に満ちている。 ITの普及とともに急速に平準化されていく世界を描いた『The World Is Flat』(邦題『フラット化する世界』)の発売から8年以上が経過し、スポーツから経済まで“グローバル化”が合言葉になっている。それでも、世界はまだまだデコボコなままではないか。インターネットの力で世界はより繋がりあったかもしれないが、今もわれわれは異なる場所で、違う服を着て、似ても似つかない習慣に従って暮らしている。 深夜に子どもが1人で出歩ける国、電車が分刻みのスケジュールで正確に発着する国は、日本以外にそうはない。また、誰でも銃が買える国もあれば、公共交通機関に時刻表すらない国もある。サルから進化し、同じようにアフリカに起源を持つはずの人類がそれぞれに作り上げた社会は、どうしてこれほどまでに異なるのだろう。どのような道のりを経て、これほどまでに多様な社会は形成されたのだろう。 著
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