学校法人「森友学園」への国有地売却問題で、安倍晋三首相の妻昭恵氏への陳情に対応した首相夫人付の政府職員に注目が集まっている。昭恵氏が「秘書」と呼ぶ夫人付職員らとの関係は――。作家の石井妙子氏が昭恵氏への取材のため、首相公邸を訪ねた時の様子を語った。 首相公邸は1929年完成の西洋風の建物で、かつての首相官邸。いま安倍首相が執務する官邸の隣にあり、昭恵氏は来客対応に使う。今年1月5日、石井氏は夫人付職員の女性を通して調整した上で訪れた。脇の入り口から入ると、その彼女が出迎えた。 国有地問題で話題の女性とは別の人で、30代ぐらい。服装は地味で、事務職員のように見えた。差し出された名刺に「内閣総理大臣付」と肩書があり、左下には「内閣総理大臣官邸」の住所と連絡先。携帯電話の番号とGメールのアドレスも記されていた。 アフリカ問題のNPO関係者だという先客と入れ替わりで、エレベーターで上の階へ案内され