北朝鮮が核実験と大陸間弾道ミサイル試射の中止を宣言した。加速してきた核開発やミサイル発射によって技術の進展ぶりを誇示してきた中で、その真意は何なのか。約束は守られ、非核化は進むのか。国内の関係者には期待や不安が入り交じる。 昨年ノーベル平和賞を受賞した国際NGO「核兵器廃絶国際キャンペーン」(ICAN(アイキャン))の国際運営委員、川崎哲(あきら)さん(49)は北朝鮮の対応について「かなり踏み込んだ内容で、評価できる」と歓迎した。 川崎さんは「核実験場の廃棄」という表現に注目。「単に核実験を一時停止するという以上に、核開発の放棄に向けた具体的な方向性を示している。『廃棄』と言った以上は、それを裏付けるための国際的な査察機関の受け入れも想定しているのではないか」と予想する。核実験場以外の核関連施設への査察も必要だという。 その上で、国連で採択された核兵器禁止条約の重要性を指摘。「核兵器の廃棄