音楽業界はここ数年、ストリーミングの普及によって収益を伸ばしている。この状況が続けばCDの黄金期に並ぶほどの売上も夢ではないと思われたが、気になる兆候が見え始めている。 音楽業界の幹部は、パンデミックの間にストリーミングの数が急増すると予測したが、実際はその逆だった。ビルボードは先月、「Streaming Is Stalling: Can Music Keep Up in the Attention Economy?(ストリーミングの失速:アテンション・エコノミーの中で音楽業界は維持できるか?)」と題した記事を掲載した。 そこでは、3月のロックダウンの初期の数日間、ストリーミングの楽曲の再生回数が13%の減少になり、週あたりの再生回数が150億回を下回ったことが指摘された。その後の数カ月で再生回数は徐々に回復し、6月の下旬には、以前の水準をやや上回る週あたり175億回に戻ったが、それ以降は