新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の世界的な流行を受けた経済の混乱に伴って、原油先物価格が一時マイナスになるという、史上初めての事態が発生しました。これ以外にも、価値がマイナスになった事業がたくさんあるはずです。他方で、医療関連で著しい需要増が発生しています。 今は戦争と同じような状況なので、政府が資源配分に直接介入する必要が出てきています。ただし、そのために不可欠なのは、政府の正しい判断力です。 原油価格が史上初めてマイナスになった 4月21日、原油先物価格がマイナスになりました。 需要が急減し、他方で貯蔵余力が限界に近づきつつあるため、米国産標準油種WTIの5月物の終値が、1バレルあたり、マイナス37.63ドルとなったのです。 これは、売り手が買い手にお金を支払って原油を引き取ってもらう異常事態で、歴史上、初めてのことです。 マイナスになったのは、スポット価格(現物の価格)で