並び順

ブックマーク数

期間指定

  • から
  • まで

1 - 40 件 / 51件

新着順 人気順

とはずがたり 源氏物語の検索結果1 - 40 件 / 51件

  • まず読みたい100冊

    I. <まず読みたい図書> 1)全学生向きの図書 著作名 著者・編者名 *シリーズ名な ど 出版社 西暦発行年 現在書店で 入手が可能 か(○または ×) 筑波大学図書館 での所蔵の有無、 ある場合は配架番 号 *その他の情報 紹介コメント(80字以内) 三四郎 夏目漱石 岩波文庫 岩波書店 ◯ 081-I95-G10-6 漱石が明治時代の大学生を描いた名作です。自分と比べて見るのも一 興。 地獄変・偸盗 芥川龍之介 新潮文庫 新潮社 ◯ 無 各作品は図書館所蔵 の他の版で読むこと ができる。 何百もの小説を残した芥川。「羅生門」だけじゃ物足りない。 万葉集と日本人:読み継がれる 千二百年の歴史 小川靖彦 角川選書 KADOKAWA 2014 〇 911.12-O24 古典と呼ばれる作品が現代までどのように読み継がれてきたのか、そして それは書物(モノ)としてどのように伝えられてきたのか。

    • ポジティブな意味で「上澄み」を使うのは誤用なのか

      「上澄み」とはもともと、液体中の不純物が下層に沈んだあとの、上層に近い綺麗な部分のことを言う。そこから比喩的に「全体における良い部分」のことを指すようになった。 ところが、そうした用法は近年広まった誤用である、という主張がある。「上澄み」はネガティブな意味で使われるべきだ、というのである。 最近気になってる日本語「上澄み」。 上澄みをさらう(すくう)、といった慣用表現があり、それは「表面的な理解」といった意味と認識していた。 用例:そんな上澄みをさらった程度で○○を理解できたと思うなよ しかし最近よく聞く誤用なのか拡張なのか…逆の意味で使われているのをよく見る。 用例:葬送のフリーレンのクヴァールって、序盤に戦ったキャラなのに実はめちゃくちゃ強かったんだな。こいつ魔王軍の中でも上澄み中の上澄みだね。 「クヴァール 上澄み」で検索するとめちゃくちゃ出てくるこの用法。 強さの評価で上澄み、と言

        ポジティブな意味で「上澄み」を使うのは誤用なのか
      • バブルは崩壊し資本主義が終わりこの世が終わる

        バブルが崩壊する。資本主義が終わる。そう来れば、その次はこの世が終わる。 滅亡論を唱えて、不安を煽るのは新興宗教の専売特許のように思われているが、現在、伝統的宗教と思われている多くの宗教でも、そのように主張されてきた。仏教の多くは、末法思想を持ち、それは源氏物語の中にも自然に出てくる。 ビットコインもアメリカ株もその他の株も、もちろん日本株も、今月あるいは来月に暴落するのではないか。資本主義は2030年から徐々に終わりを見せ始め、2050年には、現在の社会主義のように、過去のものであることが認識されているだろう。そして、人間社会の破綻は2050年までには明確になり、22世紀には、まったく別の形の世の中になっているだろう。 日産自動車は生き残り策を失った この世が終わるという現実感がないならば、実感のあるものから挙げていこう。 まず、日産自動車は生き残り策を失った。以前も書いたとおり、205

          バブルは崩壊し資本主義が終わりこの世が終わる
        • 「選択的夫婦別姓」について家族と姓の人類史から考える|Sho Kasuga

          はじめに この論考で歴史的経緯について振り返ることで示そうとすることは、「夫婦別姓が良いものだ」ということではなく、単純に「夫婦同姓が伝統的だ」という議論の、いくつかの前提が「歴史的にみて正しいとは言い難い」ということである。つまり、夫婦を同姓にするのが日本の伝統だとか、夫婦別姓なのは中国や韓国に限られているとか、あるいは恐らく多くの保守派が暗黙のうちに共有しているであろう、「夫婦同棲は家族の紐帯と家父長制を強化する」といった前提すらも、大した根拠がない、ということを主張したい。その上で、この小論は必ずしも直接的に日本が選択的夫婦別姓を導入することを支持するものになるというつもりはないが、少なくとも「人類の名前のありようは多様であり、日本だけをみても通時的に一貫性があるわけではなく、時代の要望によって変わることを妨げる何かがあるようには見えない」ということを言えればと思っている。姓の位置付

            「選択的夫婦別姓」について家族と姓の人類史から考える|Sho Kasuga
          • 大河ドラマ『光る君へ』 “本物”の平安を届ける/書道指導・根本知|NHK広報局

            彰子の入内じゅだいと定子の死…。 怒涛どとうの展開を迎えた大河ドラマ『光る君へ』第28回ですが、書道指導を担当する私がご紹介したいのは、雪が降るなか、道長が日記に取り消し線を2本入れたシーンです。 彰子の中宮御立后りっこうの日として、安倍晴明が“よき日”と占った2月25日の”廿(二十)”まで書いた後、ふと筆を止め「まだ詔みことのりはおりてはおらぬ」と書いた箇所を消します。 実はこの2本の取り消し線、時代考証の倉本一宏さんの情熱で、1000年以上前に書かれた道長の日記「御堂関白記みどうかんぱくき」とまるっきり同じように、線と線の隙間すらそろえて引こうと、柄本佑さんや制作チームは撮影に臨んでいました。 稽古で線を引く練習をして、いざ本番。 ビーっと2本線を引き、監督からはOKの合図。 しかし、線と線の間がつぶれてしまっている…。 私は「もう1回」とお願いしました。 柄本さんも「俺も、ここ狙いた

              大河ドラマ『光る君へ』 “本物”の平安を届ける/書道指導・根本知|NHK広報局
            • 海外「日本は世界の先を行っていた」昭和初期刊行の配色図鑑が世界のファッション業界で一大ブームに

              今回は青幻社から刊行されている、 「配色事典―大正・昭和の色彩ノート」の話題から。 この「配色事典」は、洋画家の和田三造が編纂し、 1933年(昭和8年)に刊行された「配色総鑑」の新装版で、 当時モダンであった348の色づかいが収録されています (すべての色表にCMYK値、カラーチップ付き)。 調和する色同士が一目で分かり、 その通りに合わせればコーディネートがハマる事から、 昨年ごろから世界中のファッション関係者が注目。 インスタグラムやTikTok等のSNSでは、 非常に多くのモデルさんやインフルエンサーなどが、 「配色事典」を用いたコーディネートを披露しています。 また、米Amazonでは2626個の評価がつき、 レビューも多数掲載されるなど売れ行きも好調のようです (評価の数は日本語版(2588個)よりも多い)。 時を超え、さらには国境をも超えて評価されるこの事典に、 各国から様々

                海外「日本は世界の先を行っていた」昭和初期刊行の配色図鑑が世界のファッション業界で一大ブームに
              • ネットが無かった30年前の学生はどうやって勉強してたのか、という想い出がたり 検索編 – egamiday3+

                とあるご縁、とあるところからの依頼で、30年前、スマホもインターネットも無かった頃って、大学生はどんなふうに勉強してたんですか?的なことを人に問われてお話しする、という機会があったので、そこでお話ししたことをまとめてみました。 ご依頼が去年(2023年)のことなので、30年前だと1993年になります。その頃の我が輩ことegamidayさんは、京都のとあるホルモー的な大学の文学部生で、教養的雑多な学びから専攻の日本文学(註:「国文学」)、中でも古典文学(中世)を中心に勉強してたあたりで、演習・講読あり、レポートあり、翌年は卒論ありという身にありながら、ネットも無え、パソコンも無え、GoogleもCiNiiもJapanKnowledgeも無え、え、そんな状態でいったいどっからどう情報探してたんだっけ?ということを、思い出し想い出ししながら語る、というメモです。 検索の日の1993、的な感じで。

                • 4000本目の記事: 極東ブログ

                  自分を紹介するとき、「ブロガー」と書くことがあった。「アルファブロガー」というのもあった。まあ、それなりに、そう言ってもいいかもしれないとは思ったが、嘘くささは感じていた。いったい何本のブログ記事を書いたら、一人前のブロガーと名乗れるのだろうかね。そんなことを考えながらブログの投稿画面を開いていたら、ふと気がついた。この記事が4000本目になる。単純計算で、1日1本書いたとして11年くらいになるはずだが、私の場合は20年以上の歳月をかけての到達だ。たいしたことないじゃないか。そうか? まあ、その間、4人の子どもたちは成長し、全員が成人して親離れもした。時の流れとはなんと不思議なものだな。 よく「継続は力なり」と言うが、というか、これは赤尾好夫の言葉なんだけど、この4000本に特別な継続という実感はない。そもそも人に何かを伝えることの困難さは、ブログを始める前から知っていた。それでも書き続け

                  • 中居正広の人生は、源氏物語っぽいな

                    中居正広って、源氏物語っぽい感じがある。 源氏物語のあらすじはこんなかんじだ。 高校時代のときの記憶だから、結構いい加減だから間違ってるところはたくさんあるだろうけど、雰囲気で聞いてくれ。 ちなみに、高校時代は理系だったから、源氏物語はさらっと読んだだけ。 源氏物語のあらすじ(俺解釈)主人公はイケメンに生まれましたとさ。 この主人公、ロリコンでマザコンっていうシャア大佐みたいな性格でしたとさ。 で、話は進んで、成長したら筆おろしは年上のおばさんに童貞を奪われる。 たしか、本当にいきなりぶっ飛ばしてそんな感じ。 もっといろいろ、青春ってあるんだろうって思ったら、 成長しました→年上のおばさんに気に入られました→ムフフ 作者どんだけ欲求不満なんだよ!って感じ。 このおばさんけっこうやばくて、嫉妬で他の女を念力で殺すやっちゃう。 ジャニーKさんっぽいよね。 で、そっからモテ自慢が始まるわけ。 ロ

                      中居正広の人生は、源氏物語っぽいな
                    • 海外「日本は世界の先を行っていた」昭和初期刊行の配色図鑑が世界のファッション業界で一大ブームに

                      今回は青幻社から刊行されている、 「配色事典―大正・昭和の色彩ノート」の話題から。 この「配色事典」は、洋画家の和田三造が編纂し、 1933年(昭和8年)に刊行された「配色総鑑」の新装版で、 当時モダンであった348の色づかいが収録されています (すべての色表にCMYK値、カラーチップ付き)。 調和する色同士が一目で分かり、 その通りに合わせればコーディネートがハマる事から、 昨年ごろから世界中のファッション関係者が注目。 インスタグラムやTikTok等のSNSでは、 非常に多くのモデルさんやインフルエンサーなどが、 「配色事典」を用いたコーディネートを披露しています。 また、米Amazonでは2626個の評価がつき、 レビューも多数掲載されるなど売れ行きも好調のようです (評価の数は日本語版(2588個)よりも多い)。 時を超え、さらには国境をも超えて評価されるこの事典に、 各国から様々

                        海外「日本は世界の先を行っていた」昭和初期刊行の配色図鑑が世界のファッション業界で一大ブームに
                      • 【一気読み】『男色義理物語』巻二【現代語訳】 - うきよのおはなし~江戸文学が崩し字と共に楽しく読めるブログ~

                        新年最初は、『男色義理物語』巻二の一気読みでございます。 巻一の一気読みはこちら。 kihiminhamame.hatenablog.com 読みやすいように、省略したり意訳したりしていますので、ちゃんと読解したい方は、個別のページをごらんくださいませ。 --------------------------------- 【初めての方へ】 原典の画像だけでなく、スクロールすると、ちゃんと活字の原文(可能な限り漢字に直し、送り仮名と振り仮名を補足しています)と現代語訳と解説がありますよヾ(๑╹◡╹)ノ" 【スマホでご覧の方へ】 諸事情により、PC版と同じデザインになっています。なるべくスマホでも読みやすいようにはしているのですが、もし、字が小さいと感じた場合は、スマホを横にして拡大すると読みやすいと思います。 --------------------------------- 霞亭文庫 ·

                          【一気読み】『男色義理物語』巻二【現代語訳】 - うきよのおはなし~江戸文学が崩し字と共に楽しく読めるブログ~
                        • 知ってた?日本最古は宇治橋!京都宇治で1300年、歴史と抹茶とスイーツに愛されたその魅力 - 週末はじめました。

                          京都観光に外せない日本最古の橋、宇治橋 宇治橋 移ろう光に彩られる宇治橋の美しさ 豊臣秀吉もここで水を汲んだ?!宇治橋にしかない「三の間」 宇治橋の歴史と文化的価値 日本最古は本当?!宇治橋が日本最古とされている理由 周辺のおすすめ観光スポット 徒歩圏内の観光名所 宇治名物のグルメ おすすめの宇治橋観光プラン|1300年の歴史と絶景を巡る旅 京都観光に外せない日本最古の橋、宇治橋 京都には数多くの歴史的な橋がありますが、1300年以上の歴史を持つ宇治橋は、その中でも特別な存在です。歴史を刻んだ佇まいと、宇治川に映る光の変化が、この橋にしかない趣を生み出しています。 宇治川のせせらぎを聞きながら橋を渡ると、目の前には雄大な自然が広がります。春は桜が咲き誇り、秋は紅葉が水面を彩る。朝夕の光によって表情を変える宇治橋は、どの時間帯に訪れても違った魅力を楽しめるのが特徴です。 この記事では、そんな

                            知ってた?日本最古は宇治橋!京都宇治で1300年、歴史と抹茶とスイーツに愛されたその魅力 - 週末はじめました。
                          • 日本の「営業」と欧米の「Sales」はイコールではない、という“前提”の理解なしに、B2Bマーケティングや営業支援はできない。|高広伯彦(Ph.D. of Management Science)

                            日本の「営業」と欧米の「Sales」はイコールではない、という“前提”の理解なしに、B2Bマーケティングや営業支援はできない。 日本の「営業」と欧米の「Sales」はイコールではない。 外資経験のある人なら構造的に理解をされてるかもしれないが、欧米ではそれぞれの role (職種)がはっきりと別れていて、分業化されている。 最も大きな違いは、例えば日本における「営業」は、客を獲得すると、その客を長きに渡って担当として対応する。一方で欧米における「Sales」は、新規の客を獲得するとそこまでで、customer 化したあとは別の role が顧客対応する。 このあたりは日本企業が外資との取引を考慮する際に、「“営業”に来た同じ人が担当してくれるのか?」という危惧に繋がる。実際私も外資にて、この質問を何回も受けた。 日本には、「お得意様」や「得意先」という言葉があるが、実はこれに当たる英語はな

                              日本の「営業」と欧米の「Sales」はイコールではない、という“前提”の理解なしに、B2Bマーケティングや営業支援はできない。|高広伯彦(Ph.D. of Management Science)
                            • 働いていると本が読めなくなるのはなぜ? 多忙な社会人が読書量を増やすコツ - STUDY HACKER(スタディーハッカー)|社会人の勉強法&英語学習

                              一般的に、ビジネスパーソンの読書量は減少傾向にあると言われています。その背景にはさまざまな理由がありますが、著書『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』(集英社)が話題となっている作家で文芸評論家の三宅香帆さんは、その最大の要因として「いまの働き方」を挙げます。そもそも、ビジネスパーソンにとっての読書の重要性はどのようなところにあるのでしょうか。多忙ななか、読書量を増やすコツとあわせて解説してもらいました。 構成/岩川悟 取材・文/清家茂樹 写真/玉井美世子 【プロフィール】 三宅香帆(みやけ・かほ) 1994年1月12日生まれ、高知県出身。作家、文芸評論家。京都市立芸術大学非常勤講師。京都大学大学院人間・環境学研究科博士前期課程修了(専門は萬葉集)。大学在学中に、京都・天狼院書店の店長に就任。2017年、大学院在学中に著作家としてデビュー。『「好き」を言語化する技術』(ディスカヴァー・ト

                                働いていると本が読めなくなるのはなぜ? 多忙な社会人が読書量を増やすコツ - STUDY HACKER(スタディーハッカー)|社会人の勉強法&英語学習
                              • 生成 AI とどう付き合うか? けんすうさんに聞いてみた!|Gemini - Google の AI

                                *本 note は、Google がけんすうさんにインタビューした内容を編集して掲載しています。けんすうさんには、Gemini の改善や活用のための知見をいただくため、アドバイザーに就任いただいています。また、Gemini を含む生成 AI の利用に関する説明は例示を目的としています。実際の回答結果については、ご自身で正確性をご確認いただくようお願いいたします。 こんにちは。Google の AI「Gemini(ジェミニ)」の公式 note 編集部です。 今回は、Gemini アドバイザーのおひとり、古川健介さんのインタビューをお届けします。今注目の IT 企業アル株式会社の代表取締役を務め、けんすうという愛称で知られる古川健介さん。 早稲田大学在学中に掲示板サイト「したらば」の運営に携わり、ハウツーサイト「nanapi」の生みの親でもあるけんすうさんは、現在、大手出版社とともに漫画制作を

                                  生成 AI とどう付き合うか? けんすうさんに聞いてみた!|Gemini - Google の AI
                                • 「すごーい」といえるための教養のススメ

                                  ネットでは「教養」の話が定期的に盛り上がる。その様子をみるに、「教養」という言葉は一種のバズワードで、それぞれが勝手な定義を持ち、その定義に沿って言いたいことを言い合っているようにみえる。 または、「『教養』という言葉にはいろんな側面がある」と言ってしまうべきだろうか。 今日は、そんな「教養」のいろんな定義や側面のひとつとして、「すごーいといえるための教養」についてオススメしてみたい。 「教養は役に立つ」を、俗っぽく考えてみる 教養談義の定番のお題、「教養は役に立つか否か」。 だが私に言わせれば教養は役に立つに決まっているのであって、ただ、役に立つように教養を身に付けたり運用したりしていない人がいるだけだと思う。 では、どのように教養を役に立たせるのか? 教養を役に立てる方法は色々あるが、今回はあえて単純化して「すごーいと言えるための教養」、というお役立ちを紹介してみたい。 ビジネスパーソ

                                    「すごーい」といえるための教養のススメ
                                  • 尾脇秀和『女の氏名誕生』(ちくま新書) 9点 : 山下ゆの新書ランキング Blogスタイル第2期

                                    10月13 尾脇秀和『女の氏名誕生』(ちくま新書) 9点 カテゴリ:歴史・宗教9点 同じちくま新書から出た『氏名の誕生』が非常に面白かった著者による女性の氏名の歴史を辿った本。読む前は『氏名の誕生』の補遺、B面のようなものかと思っていましたけど、予想以上に盛りだくさんの内容で読み応え十分です。  まず、女性の氏名で議論になっているのが夫婦別姓で、「夫婦同姓は昔からの伝統」と「北条政子に見られるように昔は別姓」という意見が戦わされてきたわけですが、本書によればそもそも女性に名字はないというのです。 これだけでも読みたくなりますが、さらに本書は江戸時代の「お〇〇」(おきく)から明治以降の「〇〇子」(菊子)への変化、識字率の向上する前の名前に対する認識、戦後の国語改革やワープロ、パソコンの普及によって一つの文字にさまざまな字形が存在するという常識が失われ、字形にまで一種のアイデンティティを求める

                                    • 平家物語61 第3巻 有王①〈ありおう〉〜The Tale of the Heike💐 - 源氏物語&古典🪷〜笑う門には福来る🌸少納言日記🌸

                                      たったひとり、鬼界ヶ島に取り残された俊寛が、 幼い頃から可愛がって使っていた有王という少年があった。 鬼界ヶ島の流人が 大赦になって都入りをするという話を伝え聞いた有王は、 喜び勇んで鳥羽まで出迎えにいった。 「どんなにおやつれになってお帰りだろう、 随分辛いことだったろうなあ」 あれこれ考えているうちに、 鬼界ヶ島の流人らしい一行が到着した。 見送り人のごった返す中で、 有王は、俊寛の姿を探し求めたが、 それらしい人の姿は見当らなかった。 有王は次第に不安と焦燥を覚えながらも、 「そんなはずはない、そんなバカなことはない」 と自分にいい聞かせながら、 一人一人の顔をのぞきこむようにして探した。 何度探しても結局は、無駄であった。 俊寛らしい人の影はみえないのである。 「もし、一寸お尋ねいたします」 思い切って有王は、人に尋ねてみようと決心した。 「今日ご大赦のあった鬼界ヶ島流人のうちの一

                                        平家物語61 第3巻 有王①〈ありおう〉〜The Tale of the Heike💐 - 源氏物語&古典🪷〜笑う門には福来る🌸少納言日記🌸
                                      • 本に狂わされた文芸評論家・三宅香帆が「好き」を貫いて探し当てた「自分らしく生きるための答え」 - Woman type[ウーマンタイプ] | 女の転職type

                                        生き方も、働き方も、多様な選択肢が広がる時代。何でも自由に選べるってすてきだけど、自分らしい選択はどうすればできるもの? 働く女性たちが「私らしい未来」を見つけるまでのストーリーをお届けします 京都大学大学院に在学中、アルバイト店員として書いた書店のブログ記事が話題を呼び、『人生を狂わす名著50』(ライツ社)で書評家デビュー。最近では、2024年4月に出版された『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』(集英社)が15万部を突破するベストセラーになるなど、文芸評論家としてのキャリアを着実に築いてきた三宅香帆さん。 幼いころから本の虫だった三宅さんにとって、小説や詩などの文芸を評論する「文芸評論家」という仕事は天職のように思えるが、最初から評論の道へ一直線ではなかった。 「本に人生を狂わされた」と著書で語るほど、三宅さんの人生の節目にはいつも「本」があった。彼女はどのように「本が好き」という気

                                          本に狂わされた文芸評論家・三宅香帆が「好き」を貫いて探し当てた「自分らしく生きるための答え」 - Woman type[ウーマンタイプ] | 女の転職type
                                        • 平家物語53 第3巻 足摺②〈あしずり〉〜The Tale of the Heike🌊 - 源氏物語&古典🪷〜笑う門には福来る🌸少納言日記🌸

                                          「俊寛がいまこんな有様になったのも、 あなたの父の謀叛からじゃ。 あなたも知らぬ顔はできぬはずじゃ。 頼む、許されぬとあらば都とまでは言わぬ、 せめてこの船で日向か薩摩の地まで連れて行ってくれい。 あなた方が島にいればこそ、 時には故郷のことも伝えきくことができた。 今わし一人になったら、それもできなくなるのじゃ」 俊寛は少将の袂をつかんで離さぬ。 袂が島と本土とむすぶただ一つの橋のように、 彼は両手でつかんでいた。 俊寛に口説かれた少将は、 もともと気性の優しい人だけに涙ぐみながら、 何んとかこの男に希望を与えようとして懸命に慰めた。 「まことにご尤もの話しと思います。 われら二人が召し帰されるのは嬉しいが、 あなたを見ては行くに行かれぬ気持です。 お言葉通り、船に乗せてお連れしたいが、 上使の方が、それはだめじゃと、 それ、さきほどからくり返して申しておらるる。 許されもしないのに三人

                                            平家物語53 第3巻 足摺②〈あしずり〉〜The Tale of the Heike🌊 - 源氏物語&古典🪷〜笑う門には福来る🌸少納言日記🌸
                                          • お時間のある方だけどうぞ - 思いつくままに日暮らし

                                            特に書くこともないんだけど、そろそろ更新したいなーという謎の意思があって、とりあえず書き始める。 ブログって書けるときは「毎日でも更新できるんちゃう?」という意欲にあふれるんだけど、翌日には憑き物が落ちたように「いや、やっぱり無理やわ」となる。 毎日更新されているかたを見ると、ほんと尊敬しかない。 今週はママ友とのランチや代講を頼まれたりでふだんより予定のつまった一週間になったせいで、なんだかバタバタした。 まぁ、毎日働いてるかたに比べたらなんじゃそりゃってくらいのもんなんですけど。(ママ友とのランチってなんやねんって言われそう) ちょっと予定がつまると気ぜわしくなるところは父譲り。 おかげで今週から見ようと思っていたドラマもまだ見れていない。 さっき録画していた今月の「100分de名著」を見た。 今月はアーサー・ウェイリーなる人が翻訳した「源氏物語」をさらに日本語に翻訳し直した「ウェイリ

                                              お時間のある方だけどうぞ - 思いつくままに日暮らし
                                            • 【源氏物語786 第25帖 蛍11】「姫君の前でこうした男女関係の書かれた小説は読んで聞かせないように。恋をし始めた娘が悪いわけではないが、それを普通のことのように思ってしまわれるのが危険ですからね」 - 源氏物語&古典🪷〜笑う門には福来る🌸少納言日記🌸

                                              玉鬘は襟《えり》の中へ顔を引き入れるようにして言う。 「小説におさせにならないでも、 こんな奇怪なことは話になって世間へ広まります」 「珍しいことだというのですか。 そうです。私の心は珍しいことにときめく」 ひたひたと寄り添ってこんな戯れを源氏は言うのである。 「思ひ余り昔のあとを尋ぬれど親にそむける子ぞ類《たぐ》ひなき 不孝は仏の道でも非常に悪いことにして説かれています」 と源氏が言っても、玉鬘は顔を上げようともしなかった。 源氏は女の髪をなでながら恨み言を言った。やっと玉鬘は、 古き跡を尋ぬれどげになかりけりこの世にかかる親の心は こう言った。 源氏は気恥ずかしい気がしてそれ以上の手出しはできなかった。 どうこの二人はなっていくのであろう。 紫夫人も姫君に託してやはり物語を集める一人であった。 「こま物語」の絵になっているのを手に取って、 「上手《じょうず》にできた画《え》だこと」 と

                                                【源氏物語786 第25帖 蛍11】「姫君の前でこうした男女関係の書かれた小説は読んで聞かせないように。恋をし始めた娘が悪いわけではないが、それを普通のことのように思ってしまわれるのが危険ですからね」 - 源氏物語&古典🪷〜笑う門には福来る🌸少納言日記🌸
                                              • 【平家物語86 第4巻 信連合戦①〈のぶつらかっせん〉】🌺この日五月十五日、満月である。 三条の御所で高倉宮は、雲間にかくれ移る皓々《こうこう》たる月を眺めていた。 - 源氏物語&古典🪷〜笑う門には福来る🌸少納言日記🌸

                                                🙇信連を信達と間違えております。信連合戦が正しいです🙇 この日五月十五日、満月である。 三条の御所で高倉宮は、 雲間にかくれ移る皓々《こうこう》たる月を眺めていた。 遥か東国に下した密使の行方、 そして源氏勢の反応、 あるいは俄かに可能性をおびて 身に迫ってきた皇位のことに思いを廻らせていたのであろうか。 雲間をよぎる月の光を浴びた宮の姿は、 無心に月夜を楽しむとも見えた。 この時、 息せき切って宮の御所に現れたのは入道頼政の急使である。 宮の御乳母の子、 六条亮大夫宗信 《ろくじょうのすけのだいふむねのぶ》は 使いの手紙をあわただしく宮の御前にひらいた。 「宮のご謀叛のことすでに露顕、 宮を土佐の畑《はた》へお流し申さんと、 官人ども検非違使別当の命を受けてお迎えに向う。 急ぎ御所を出でさせ給い、三井寺へ入らせ給え。 この入道頼政も即刻御許に参じ奉らん」 意表を衝《つ》く知らせである

                                                  【平家物語86 第4巻 信連合戦①〈のぶつらかっせん〉】🌺この日五月十五日、満月である。 三条の御所で高倉宮は、雲間にかくれ移る皓々《こうこう》たる月を眺めていた。 - 源氏物語&古典🪷〜笑う門には福来る🌸少納言日記🌸
                                                • 「そそくさ」の意外な語源とは?古語から紐解く日本語の面白さ

                                                  日常的によく使う「そそくさ」という言葉の語源について、詳しく解説していきます。「そそくさと帰る」「そそくさと支度をする」など、慌ただしい様子を表現する時によく使われるこの言葉。実は、その成り立ちには興味深い歴史が隠されているんです。 「そそくさ」の意味と使い方 「そそくさ」は、慌ただしく急いでいる様子や、落ち着きなく気ぜわしい状態を表す副詞です。現代では「そそくさと」という形で使われることが多く、「急いで」「せかせかと」といった意味で日常的に使用されています。 意外な語源:「そそく」と「さ」の組み合わせ 「そそくさ」という言葉は、物事を急いで行う様子を表す副詞です。語源について考えると、「そそく」という音と結びつけられることが多く、実際には「そそく」が何を指しているのか興味深いところです。一説によれば、「そそく」は「そそくる」の連用形から来ているとも言われています。この「そそくる」は、「急

                                                  • 「高速回転数勉強法」と「さかさ勉強法」で記憶を強化する! 超効率的な本の読み方 - STUDY HACKER(スタディーハッカー)|社会人の勉強法&英語学習

                                                    日々の仕事に追われる多忙なビジネスパーソンにとって、効率的に勉強を進めることは大きな課題です。東大出身で主に高校生や教員を対象に勉強法を提案している西岡壱誠さんは、「高速回転数勉強法」「さかさ勉強法」というふたつのアプローチをすすめます。これらの方法を活用し、速く確実に成果をあげるポイントを紹介します。 構成/岩川悟 取材・文/清家茂樹 写真/石塚雅人 【プロフィール】 西岡壱誠(にしおか・いっせい) 1996年3月13日生まれ、北海道出身。偏差値35から東大を目指すも、2年連続で不合格。3年目に勉強法を見直し、偏差値70、東大模試で全国4位になり、2浪の末に東大(文科二類)合格を果たす。入学後、人気漫画『ドラゴン桜2』(講談社)に情報提供を行なう「ドラゴン桜2 東大生プロジェクトチーム『東龍門』」のプロジェクトリーダーを務め、ドラマ日曜劇場『ドラゴン桜』(TBS)の脚本監修を担当。202

                                                      「高速回転数勉強法」と「さかさ勉強法」で記憶を強化する! 超効率的な本の読み方 - STUDY HACKER(スタディーハッカー)|社会人の勉強法&英語学習
                                                    • #52 「苦手」から「好き」に転じたものってありますか? 私は… by 聖なる欲望ラジオ

                                                      2年ちょっとお付き合いいただきました『聖なる欲望ラジオ』、今回でいったんの最終回になります! 最後は山本文緒先生の長編小説『自転しながら公転する』の……紹介兼絶賛回。文学賞の受賞や本屋大賞へのノミネートなど、すでに評価の固まった本作ではありますが、どこがすごいのか私も語りたい!! というわけで、長々と語ってみました。語りすぎでテイク2に行ってる。 最終回なのでお便りももりっと読ませていただいております🙇‍♀️ ▽遅ればせながらの『自転しながら公転する』回です!(0:00〜) ▽冒頭あらすじ紹介(7:27〜) ▽この時代をしょってるとこがすごい(12:29〜) ▽恋愛描写が細かいことの積み重ねなのがすごい(23:09〜) ▽文章がスパッと切れ味よくてすごい(33:37〜) ▽人生の波が感じられてすごい(40:29〜) ▽お便りありがとうございます!(47:58〜) ほどよく忘れてくれる人が

                                                        #52 「苦手」から「好き」に転じたものってありますか? 私は… by 聖なる欲望ラジオ
                                                      • 【平家物語36 第2巻 烽火〈ほうか〉】〜The Tale of the Heike🌊 - 源氏物語&古典🪷〜笑う門には福来る🌸少納言日記🌸

                                                        宿所に帰った重盛は、主馬判官盛国を呼びだすと、 「唯今、重盛が、天下の大事を聞き出して参った。 常日頃、重盛のために命を惜しまぬ者があれば、 急ぎ集めるように」 といった。この知らせがたちまち広がったから、 日頃、物事に動じぬ人のお召しというので、 まさに天下の一大事とばかりに、 誰も彼も、おっとり刀で小松殿へ集ってきた。 小松殿で何事かが起るという知らせは、 西八条にも届いていた。 西八条につめていた数千騎は、誰いうとなく、 一人残らず、小松殿にとんでいってしまい、 清盛邸はひっそり閑としてしまった。 驚いたのは、清盛である。貞能を呼ぶと、 「一体、重盛は、 何のつもりでこれらの兵を狩り集めたのだろう。 まさか、さっきわしに申した事を実行して、 このわしに弓矢を引こうというつもりではないだろうな」 といささか心細げにいった。 「とんでもございません、 あの方に限って そんな馬鹿な真似をな

                                                          【平家物語36 第2巻 烽火〈ほうか〉】〜The Tale of the Heike🌊 - 源氏物語&古典🪷〜笑う門には福来る🌸少納言日記🌸
                                                        • 【平家物語145 富士川④】頼朝は鎌倉を立ち、足柄山を越えて駿河国 黄瀬川《きせがわ》に着いた。 甲斐、信濃の源氏勢が馳せ加わり、 浮島《うきじま》で勢揃いした時には二十万騎になっていた。 - 源氏物語&古典🪷〜笑う門には福来る🌸少納言日記🌸

                                                          一方、頼朝は鎌倉を立ち、足柄山を越えて駿河国 黄瀬川《きせがわ》に着いた。 甲斐、信濃の源氏勢が馳せ加わり、 浮島《うきじま》で勢揃いした時には二十万騎になっていた。 その頃、平家方では都に文を届ける源氏勢の雑兵一人を捕えた。 手紙は女房のもとへ送る他愛のないものであったが、その雑兵を忠清は尋問した。 「源氏の勢はいかほどか、隠さず申し述べよ」 といえば、 「下郎《げろう》の身にございますれば、四、五百、千までの数はわかりますが、 それ以上はわかりませぬ。軍勢が多いのか、少いのか、わかりかねますが、 凡《およ》そこの七日八日の間というものは野も山も武者で埋まってしまいました。 昨日《きのう》黄瀬川で人々が申したことを聞きますと、 その勢二十万騎とのことにござります」 下郎の話は至極|曖昧《あいまい》ではあったが、 忠清にも源氏の勢が相当の大軍であることは推察できた。 二十万、もし話半分とし

                                                            【平家物語145 富士川④】頼朝は鎌倉を立ち、足柄山を越えて駿河国 黄瀬川《きせがわ》に着いた。 甲斐、信濃の源氏勢が馳せ加わり、 浮島《うきじま》で勢揃いした時には二十万騎になっていた。 - 源氏物語&古典🪷〜笑う門には福来る🌸少納言日記🌸
                                                          • 【源氏物語784 第25帖 蛍9】玉鬘は興味を小説に持って、毎日写したあり、読んだりした。数奇な女の運命が書かれてある小説の中にも、自身の体験したほどの変わったことにあっている人はないと玉鬘は思った。 - 源氏物語&古典🪷〜笑う門には福来る🌸少納言日記🌸

                                                            梅雨《つゆ》が例年よりも長く続いて いつ晴れるとも思われないころの退屈さに 六条院の人たちも絵や小説を写すのに没頭した。 明石《あかし》夫人はそんなほうの才もあったから 写し上げた草紙などを姫君へ贈った。 若い玉鬘《たまかずら》はまして興味を小説に持って、 毎日写しもし、読みもすることに時を費やしていた。 こうしたことの相手を勤めるのに適した若い女房が何人もいるのであった。 数奇な女の運命がいろいろと書かれてある小説の中にも、 事実かどうかは別として、 自身の体験したほどの変わったことにあっている人はないと玉鬘は思った。 住吉の姫君がまだ運命に恵まれていたころは言うまでもないが、 あとにもなお尊敬されているはずの身分でありながら、 今一歩で卑しい主計頭《かずえのかみ》の妻にされてしまう所などを読んでは、 恐ろしかった監《げん》のことが思われた。 源氏はどこの御殿にも近ごろは小説類が引き散ら

                                                              【源氏物語784 第25帖 蛍9】玉鬘は興味を小説に持って、毎日写したあり、読んだりした。数奇な女の運命が書かれてある小説の中にも、自身の体験したほどの変わったことにあっている人はないと玉鬘は思った。 - 源氏物語&古典🪷〜笑う門には福来る🌸少納言日記🌸
                                                            • 「文藝」春季号から連載開始! 島本理生+岩崎渉「トランス」第1回を試し読み|Web河出

                                                              人間に近い情緒を備える新型AIのHTLL09号。研究所で働くいつきは、資料室で〝彼〟と出会い……恋愛小説の名手・島本理生+気鋭の生物情報科学者・岩崎渉による共作小説の誕生! ===↓試し読みはこの下へ↓=== 『稲森沙椰子(いなもりさやこ)様 あなたにこうやって手紙を書くのは、高校のとき以来ですね。 高校時代といえば、あれを覚えていますか? 学年で海底ドームを見学した日の午後のことです。 どうして友達の多かったあなたがクラスの違う私を選んで誘ったのか、思い返すと、今でも不思議です。なんとなく秘密を守りそうだったからでしょうか? とにかく私たちは昼食後に集団見学をこっそり抜け出して、まだ一般開放されていなかった立ち入り禁止エリアに忍び込みました。 青色LEDがまばらに灯った暗がりで、奇跡的に発見されたばかりのメガロドンの化石標本を前にしたとき、私はその迫力になんだか心もとなくなって、黙り込ん

                                                                「文藝」春季号から連載開始! 島本理生+岩崎渉「トランス」第1回を試し読み|Web河出
                                                              • 【平家物語149 五節の沙汰】五節というのは、天武天皇の御代、月白く冴えた嵐の夜、天皇が心すまして琴を弾かれていると、これに感じた天女が天降り、五度び袖をひるがえして舞ったという、五節の初めである。 - 源氏物語&古典🪷〜笑う門には福来る🌸少納言日記🌸

                                                                一戦も交えず敗走した平家の大将軍権亮少将維盛が、 福原に面目ない顔で現れたのは十一月八日である。 報を受けていた清盛は激怒した。 「武人たるもの何たる醜態か。恥を知れ、きゃつらの顔など見とうない。 維盛は鬼界ヶ島へ流せ。忠清は死罪にせよ」 といい捨てると、いかなる弁解も受けつけなかった。 そこで翌日平家の侍ども老若数百人が集って、忠清死罪の件について評定が行なわれた。 席の空気は忠清に同情的であった。 主馬判官盛国《しゅめのはんがんもりくに》進み出ると、 「忠清が卑怯者という話は昔から聞いておりません。 たしか彼が十八歳の時と思いますが、 鳥羽殿《とばどの》の宝蔵に五畿内随一といわれた賊二人が逃げこんだことがありました。 この時誰も押入って賊を搦《から》め取ろうというものは一人もなかったのですが、 忠清ただ一人立ち向い、一人を討ち取り、 残る一人を搦めとって、大いに勇名をはせたものでした。

                                                                  【平家物語149 五節の沙汰】五節というのは、天武天皇の御代、月白く冴えた嵐の夜、天皇が心すまして琴を弾かれていると、これに感じた天女が天降り、五度び袖をひるがえして舞ったという、五節の初めである。 - 源氏物語&古典🪷〜笑う門には福来る🌸少納言日記🌸
                                                                • Podcast終了しました ~紹介本まとめ~ - 流れるままのミホ

                                                                  59回からかなり間が空いてしまいましたが、第60回アップしております! 山本文緒さんの長編小説、『自転しながら公転する』の紹介回です! ネタバレ感想回には結局しなかったんですが、この小説のどこがすごいかをしつこく……こってり……話しております。 収録~配信までの間に、「自転公転」のご感想を下さった方、お読みできずすみませんでした;▽; たくさん書いて下さったのに、結果的に私ひとりが受け取る感想になってしまってもったいなさすぎる……。 * 『聖なる欲望ラジオ』はこれでひと区切りとなりますので(詳しくは本編でお話ししています)、ここまでご紹介した本をずらーっと並べてみます~! ※アフィリエイト登録してないので、下のリンクは特に私に報酬が入るものではないんですが、その分はてなに入るかもしれません。ご了承の上クリックして下さい。 ★その回のメインテーマとしてご紹介したもの★ 山本文緒『無人島のふた

                                                                    Podcast終了しました ~紹介本まとめ~ - 流れるままのミホ
                                                                  • 【源氏物語793 第26帖 常夏4〈とこなつ〉】「中将をきらうことは内大臣として意を得ないことですよ。御自分が尊貴であればあの子も同じ兄妹から生まれた尊貴な血筋というものなのだからね‥」源氏は言った。 - 源氏物語&古典🪷〜笑う門には福来る🌸少納言日記🌸

                                                                    「りっぱな青年官吏ばかりですよ。様子にもとりなしにも欠点は少ない。 今日は見えないが右中将は年かさだけあってまた優雅さが格別ですよ。 どうです、あれからのちも手紙を送ってよこしますか。 軽蔑《けいべつ》するような態度はとらないようにしなければいけない」 などとも源氏は言った。 すぐれたこの公子たちの中でも源中将は目だって艶《えん》な姿に見えた。 「中将をきらうことは内大臣として意を得ないことですよ。 御自分が尊貴であればあの子も同じ兄妹から生まれた尊貴な血筋というものなのだからね。 しかしあまり系統がきちんとしていて王風《おおぎみふう》の点が気に入らないのですかね」 と源氏が言った。 「来まさば(おほきみ来ませ婿にせん)というような人も あすこにはあるのではございませんか」 「いや、何も婿に取られたいのではありませんがね。 若い二人が作った夢をこわしたままにして幾年も置いておかれるのは残酷

                                                                      【源氏物語793 第26帖 常夏4〈とこなつ〉】「中将をきらうことは内大臣として意を得ないことですよ。御自分が尊貴であればあの子も同じ兄妹から生まれた尊貴な血筋というものなのだからね‥」源氏は言った。 - 源氏物語&古典🪷〜笑う門には福来る🌸少納言日記🌸
                                                                    • 【光る君へ】書道指導・根本知さんに聞く 「吉高さんの見事な筆さばきは努力の賜物」 「『春はあけぼの』は責任重大でした」

                                                                      大河ドラマ「光る君へ」で、書道指導を担当する根本知さとしさんにインタビューしました。吉高由里子さんをはじめとするキャストに書道を教えているのをはじめ、「光る君へ」の題字の揮毫、画面にたくさん登場する書の制作など、「書」のドラマには欠かすことのできない存在です。(聞き手・美術展ナビ編集班 岡部匡志) おなじみの題字も根本さんの揮毫 吉高さんの努力する才能に驚き Q まひろが「源氏物語」を書き始める場面が目前に迫ってきています。吉高さんは左利きですが、練習すればあんな風に利き手ではない手で筆を扱えるものなのですか。 A 吉高さんがすごいのです。誰もができることではありません。私も、利き手ではない左手であんな風に書くことはできません。吉高さんは大変な努力家で、さらりと書いているようにみえて、自宅でのお稽古量が膨大なのです。吉高さんはよく「家で泣きながら書いているんだから」と言ってます(笑)。私の

                                                                        【光る君へ】書道指導・根本知さんに聞く 「吉高さんの見事な筆さばきは努力の賜物」 「『春はあけぼの』は責任重大でした」
                                                                      • 【私本太平記16 第1巻 大きな御手⑧〈みて〉】「ともあれ、異変の兆《きざ》しは、蝦夷《えぞ》の空だ。 仔細は船宿で話してくれる。はやく参れ」時乱に敏感なのは、いつのときでも、官辺よりは民衆だった。 - 源氏物語&古典🪷〜笑う門には福来る🌸少納言日記🌸

                                                                        「あれを見い、右馬介」 「おあとに、何か」 「いや、覚一の姿が、まだわしたちを見送っておる」 「はて。見えもせぬ眼で」 「そうでない。見える眼も同じだ。 わしたちを振向かせているではないか」 ——この日、都を離れた主従は、 当然、数日後には、 東海道なり東山道の人となっているべきはずなのに、 やがて正月十日の頃、二人の姿は、 方角もまるで逆な難波《なにわ》ノ津(大阪)のはずれに見出された。 渡辺党の発祥地《はっしょうち》、 渡辺橋のほとりから、昼うららな下を、 長柄《ながら》の浜の船着きの方へ行く二人づれがそれで。 「若殿、どうしても、思い止まりはできませぬか」 「まだいうのか」 「でも、今日の便船にお乗りになってしもうては」 「そのため幾日も船宿で日を暮して来たのに、 この期《ご》となって」 「——が、難波の諸所も、はからず見ましたこと。 このたびは、ぜひこの辺でお引っ返し願いまする。

                                                                          【私本太平記16 第1巻 大きな御手⑧〈みて〉】「ともあれ、異変の兆《きざ》しは、蝦夷《えぞ》の空だ。 仔細は船宿で話してくれる。はやく参れ」時乱に敏感なのは、いつのときでも、官辺よりは民衆だった。 - 源氏物語&古典🪷〜笑う門には福来る🌸少納言日記🌸
                                                                        • 大津市歴史博物館 滋賀県大津市御陵町 - 墳丘からの眺め

                                                                          裏の山道を上り下りしてたどり着いた大津市歴史博物館。 正面玄関前からは琵琶湖対岸の近江富士(三上山)も望めました。すぐ前は県立大津商業高校のグランド。 常設展示室に入ると、まずは昔のジオラマが。 大津は南北に細長い地理的特色を持っており、各々の地域でそれぞれに異なった歴史と文化を形成してきたことが表されています。 水運・漁業で栄えた堅田。 比叡山の門前町として発展した坂本。 もちろん古墳時代の展示もあります。琵琶湖は周囲を古墳に囲まれていると言っても過言ではない(?)ですが、このあたりは特に渡来人との関係が深い群集墳が多いようです。 古墳の出現と展開 3世紀後半から4世紀になると地域の首長の古墳が出現する。壺笠山古墳、皇子山1号墳、和邇大塚山古墳、真野古墳などである。これらの古墳は琵琶湖を望む丘陵上に築かれている。6世紀後半から7世紀には、小豪族の家族墓とみられる古墳群(群集墳)が琵琶湖湖

                                                                            大津市歴史博物館 滋賀県大津市御陵町 - 墳丘からの眺め
                                                                          • 過去最低視聴率は免れそうだが…NHK大河「光る君へ」はどこが失敗だったのか?(日刊ゲンダイDIGITAL) - Yahoo!ニュース

                                                                            NHK大河ドラマ「光る君へ」は、なんとか世帯視聴率で過去最低は免れそうだが、良くも悪くも、まるで話題にならないまま12月15日放送で終わる。大石静の脚本、女性主役のドラマを得意とする内田ゆきプロデューサーが制作統括ということで、大いに期待されながらコケた。 【写真】吉高由里子 肩も露わに… 「大河としては、初めての平安時代のメロドラマということもありますが、とにかく全体像が分かりにくいんです。戦国ものなら信長、秀吉、家康という絶対的ヒーローがいて、そこを中心に敵味方や家臣らの人間が描かれ、ストーリー展開も戦の勝ち負けとはっきりしています。しかし、『光る君へ』は左大臣や蔵人などの官位制、天皇の権力、当時の婚姻習慣などの予備知識がないと理解しにくいんです。早い話、藤原道長(柄本佑)がどのくらい偉い人なのかもよく分かりません。だから紫式部のまひろ(吉高由里子)が、道長へのラブレターでもあった源氏

                                                                              過去最低視聴率は免れそうだが…NHK大河「光る君へ」はどこが失敗だったのか?(日刊ゲンダイDIGITAL) - Yahoo!ニュース
                                                                            • 【平家物語89 第4巻 信連合戦④〈のぶつらかっせん〉】この信連、甲冑を身につけ 鍛えあげた太刀を持てば、押し寄せた役人どもを一人でも無事に帰してはおらぬ。宮の行方をお尋ねのようじゃが、拙者知り申さぬ。 - 源氏物語&古典🪷〜笑う門には福来る🌸少納言日記🌸

                                                                              🙇信連を信達と間違えておりました。申し訳ありませぬ🙇 ただちに御所内に乱入した役人は 血眼で高倉宮の姿を探しもとめたが、 もちろん、いるはずはない。 地団駄ふんだ彼らは、 隠れひそんでいた女房たちに悪態の限りをつくしたあと、 信連を縛りあげて、六波羅へ引き揚げたのであった。 報告を受けた宗盛は大床を踏み鳴らして現れると、 庭先に引き据えられた信連を見すえて、わめいた。 「おのれは、宣旨の使いと名乗る男を、 何が宣旨じゃと申して斬ったとな。 嘘とはいわせぬ。 そのうえ、検非違使庁の多くの下郎もあやめた。 断じて許さぬ。 よい、河原に引き出して、 その素っ首を打ち落してやる。 が、その前に宮の行方をかくさず申し立てい、 おのれは承知しているはずだ。 こやつをきびしく糺問《きゅうもん》してみよ」 信連は不敵な表情で坐り直すと、あざ笑った。 「近頃、御所の廻りを 妙な奴輩《やから》がうろつくの

                                                                                【平家物語89 第4巻 信連合戦④〈のぶつらかっせん〉】この信連、甲冑を身につけ 鍛えあげた太刀を持てば、押し寄せた役人どもを一人でも無事に帰してはおらぬ。宮の行方をお尋ねのようじゃが、拙者知り申さぬ。 - 源氏物語&古典🪷〜笑う門には福来る🌸少納言日記🌸
                                                                              • 【平家物語151 第5巻 奈良炎上①】京では、興福寺が三井寺と手を組み、高倉宮を受け入れたり、迎えに兵を出すなど、明らかに朝敵であると断じた。奈良は、平家が攻め寄せるとの噂で大衆は一斉に騒ぎ出した。 - 源氏物語&古典🪷〜笑う門には福来る🌸少納言日記🌸

                                                                                京では、奈良興福寺が三井寺と手を組み、高倉宮を受け入れたり、 あるいは迎えに兵を出すなどの行為は、明らかに朝敵であると断じた。 奈良には、平家が攻め寄せるとの噂が伝わったので大衆は一斉に騒ぎ出した。 これを聞いた関白はことを穏便に計ろうと 有官《うかん》の別当忠成《べっとうただなり》を使者として立てた。 「いうべきことあらば申し述べよ、何度でも奏上して仕わそう」 というのである。奈良にこの意を体して赴いた別当忠成の鎮撫《ちんぶ》の言は、 いきり立った興福寺の大衆の耳に入らなかった。 まして年来平家に対して憎悪の念を抱きつづけてきた寺である。 兵が攻めるとの噂にも殺気立っていた。大衆はどっと忠成を取り囲んだ。 「乗物から引きずり下ろせ、かまわぬから髻《もとどり》を切ってしまえ」 と口々に叫ぶ。忠成は青くなって逃げ帰った。 次に使いとなった右衛門督親雅《うえもんのかみちかまさ》も 大衆から同じ

                                                                                  【平家物語151 第5巻 奈良炎上①】京では、興福寺が三井寺と手を組み、高倉宮を受け入れたり、迎えに兵を出すなど、明らかに朝敵であると断じた。奈良は、平家が攻め寄せるとの噂で大衆は一斉に騒ぎ出した。 - 源氏物語&古典🪷〜笑う門には福来る🌸少納言日記🌸
                                                                                • 「動く時代を掴んでみたい」──書家・石川九楊が語る、ことばの芸術 | ARTnews JAPAN(アートニュースジャパン)

                                                                                  ──石川さんは、ご自身の書家としてのご活動をどのような系譜に位置づけられているのでしょう。 スタートは、いわゆる「書道」でした。高校のときに当時一世を風靡していた津金寉仙(つがねかくせん)という書家の作品に出合いました。中国の書をベースに、デフォルメされた文字の構成が特徴で、おおいに影響を受けました。 そのあと高校時代までは、なんの疑いもなく漢詩のような書の対象としてよくある字を書いていたのですが、大学に入ってから「何を書くべきか」について考えるようになりました。1945年に生まれて育ってきた人間として、戦争や敗戦をくぐり抜けてきた田村隆一のような「荒地派(あれちは)」という同時代に活躍する詩人のひとたちが手探りでたぐり寄せてきた、リアルな言葉を書きたいと思うようになったんです。 ──同時代に生まれた言葉を、同時代的な手法で表現しようと思われたということですか? 荒地派の詩を、いままで自分

                                                                                    「動く時代を掴んでみたい」──書家・石川九楊が語る、ことばの芸術 | ARTnews JAPAN(アートニュースジャパン)