ギュルバハル・ハイティワジは10年間のフランスでの亡命生活の後、書類へサインするため一時的に戻った中国で拘束された。それから2年間、ウイグル人の彼女を待っていたのは「再教育」という名の拷問と洗脳だった。 【画像】ウイグル人コミュニティによるパリでの抗議デモの様子 カラマイからの電話2016年11月19日 パリ──その男は電話で、石油会社の経理部の社員だと名乗った。声に聞き覚えはない。電話をかけてきた意図がまったくわからなかった。彼は2006年、私が新疆ウイグル自治区を出てフランスに渡ったとき、当時の勤務先だったカラマイ市の石油会社で無給休暇をとっていたことに触れた。通話は雑音まじりでよく聞こえない。彼は言った。「早期退職に関する書類にサインが必要です。カラマイに戻って来てください」 「それなら、委任状を作ります。カラマイには事務手続きを代わりにしてくれている友人がいますので」。私はそう答え