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マルクスの検索結果161 - 200 件 / 716件

  • 内田樹さんの考える日韓関係 マルクスの受容のされ方をめぐって|じんぶん堂

    記事:晶文社 『街場の日韓論』(晶文社) 書籍情報はこちら 韓国国内では得られない知見 韓国には戦前日本の治安維持法に類する国家保安法という法律が今も存在する。 1948年の大韓民国建国直後に制定されたこの法律は北朝鮮と共産主義を賛美する行為及びその兆候を取り締まりの対象としている。李承晩(イスンマン)大統領が南朝鮮労働党や左翼勢力を一掃するために制定した(朴聖焌[パクドンソプ]先生はこの法律によって投獄されたのである)。いくどか改定された後、1980年に全斗煥(チョンドゥファン)政権が従来の反共法をこれに統合して、ほとんどあらゆる反政府的な動きを弾圧できるようになり、実際に濫用された。 1987年の民主化以後、南北統一機運の高まりにつれて、国内における人権抑圧の法的根拠であった国家保安法の廃棄・改定に対する市民たちからの要求の声が高まったけれども、議会内で保守派が強硬に抵抗しているせいで

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    • マルクスの物象化論 佐々木 隆治(著/文) - 社会評論社

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        マルクスの物象化論 佐々木 隆治(著/文) - 社会評論社
      • マルクスの理想を実現した日本 : 池田信夫 blog

        2014年12月01日23:50 カテゴリ経済 マルクスの理想を実現した日本 「そこまで言って委員会」でちょっと気の毒だったのは、「資本主義の崩壊」で出てきた的場昭弘氏だった。私はもっと教条的なマル経かと思っていたのだが、番組のあと控え室で「ブログはいつも読んでます。池田さんのマルクス解釈は正確です」とお墨付きをもらった。 そのとき彼と(意外にも)意見が一致したのは、マルクスの構想していたのは「生産手段の国有化」ではなく、アソシエーションだったということだ。これは柄谷行人氏がNAMというコミューンで実験し、的場氏も参加したらしいが、「アソシエーションはだめだということがわかりました」という。 アソシエーションの元祖は、マルクスが『哲学の貧困』で罵倒したプルードンである。マルクスは、自分の思想がプルードンのまねであることを隠すために、わざわざ1冊の本を書いてプルードンを罵倒したのだろう。まも

          マルクスの理想を実現した日本 : 池田信夫 blog
        • 『マルクスの息子たち、ハーバーマスのサイン、デリダの死』

          俺が最初に出した本はデリダの『マルクスと息子たち』という本の翻訳でした。 マルクスと息子たち/ジャック・デリダ ¥2,520 Amazon.co.jp もうずいぶん前のことです。 あれは翻訳だけじゃなくて、かなり長い解説文を書いたので、ほんのちょっとですが〝俺の本〟という気持ちがあります。 これは本当にラッキーなことなのですが、 あの本を出したときにはデリダが生きていました。 そしてパリにあるユダヤ博物館というところで、デリダの講演というか対談があったときに、それをもっていって手渡すことができたのでした。 講演の最後に質疑応答があって、その時に俺は果敢にも手を挙げて質問しました。 確か質問は 「あなたの宗教に対する態度は曖昧ではないか」 で始まりました。 ここで会場爆笑。 で、 「信仰foiと宗教religionをあなたは区別しているが、それは本当に区別できるのか?」 と確か聞いたように思

            『マルクスの息子たち、ハーバーマスのサイン、デリダの死』
          • マルクスの労働価値説 - finalventの日記

            あるいは剰余価値説とすべきか。まあ、きちんとした議論はさておき。 私はポスト全共闘世代だし、出発点からしてアンチ・マルクスだった。最初からスラファ(Piero Sraffa)があるわけで。その後も森嶋とか読むに、マル経、ダメじゃんとかとか。 ネットをひくとこんなものがある⇒ピエロ・スラッファ (Piero SRAFFA) あまりスラファの解説になってような。 その後、全然関係ないスジから吉本隆明を読み出し、彼のマルクス理解に滑り込んだ。吉本はマルクスの大筋をけっこうきちんと捉えているものだと思った。ただ、依然、経済学としてのマルクスはもうどうでもいいでしょとも思った。 ちなみに、ふとウィキを引くと。 ⇒価値 - Wikipedia 交換価値 交換(こうかん)は、経済活動の最も基本的な行動である。すなわち、物々交換も貨幣による売買も交換である。マルクス経済学では、交換される二財には、二つを釣

              マルクスの労働価値説 - finalventの日記
            • ガザでの虐殺 反ユダヤ主義復活に警戒 独哲学者、ボン大教授 マルクス・ガブリエル | 山陰中央新報デジタル

              新型コロナウイルスのパンデミック後の世界秩序が、地球の至る所で悪の高まりに揺さぶられている。人類は危険な退行の時代に入った。私たちは地球規模で人間性の危機のさなかにある。 この後退を示す最大の現れは、パレスチナ自治区ガザのテロ組織ハマスがイスラエルで引き起こした野蛮な虐殺だ。ハマスはまたしても、人間がかくも邪悪になれるということを示した。 テロリストたちは、私たち全員と同じように人間であり、野獣ではない。だが、...

                ガザでの虐殺 反ユダヤ主義復活に警戒 独哲学者、ボン大教授 マルクス・ガブリエル | 山陰中央新報デジタル
              • Queenとマレーネ・ディートリヒ&マルクス兄弟 フレディ-3- そのほかの話題 - ベルギーの密かな愉しみ

                今日はいろいろな話題です。 映画『ボヘミアン・ラプソディ』は大ヒットらしい。一人で数回も見に行っては細部についてSNS上で意見交換している人たち。ハッシュタグ#もっとクイーンが好きになるトリビアにもQueen愛と興奮と熱狂が渦巻いている。第三次クイーンブームが来たんだなと実感している。また、この私のささやかなブログでも、前に書いたクイーンの記事2本に、合わせて1万以上のアクセスがあって、正直驚いている。 上記ハッシュタグや皆さんのブログから私も多くを教わった。貴重な豆知識の数々や私が思いもつかなかった視点・分析があって時間を忘れてしまう。ほどほどにしないと日付けが変わってしまうので要注意だ。 マレーネ・ディートリヒ https://www.fashion.at/culture/marlene3-2003.htm イギリスの写真家ミック・ロック氏https://www.mickrock.co

                  Queenとマレーネ・ディートリヒ&マルクス兄弟 フレディ-3- そのほかの話題 - ベルギーの密かな愉しみ
                • あるマルクス経済学者の技術ショック擁護論 - himaginary’s diary

                  クリス・ディローが、本ブログの17日エントリで取り上げたローマーのマクロ経済学批判と、21日エントリで取り上げたサイモン・レンールイスのブログエントリについて以下のように書いている。 In his attack (pdf) upon macroeconomic theory, Paul Romer is especially critical of the real business cycle view that recessions are caused by negative technology shocks. He calls them “phlogiston shocks” and says: there is no microeconomic evidence for the negative phlogiston shocks that the model invokes

                    あるマルクス経済学者の技術ショック擁護論 - himaginary’s diary
                  • 「マルクスブームは来ているか?」 コンプリート・バージョン

                    マルクスブームは来ているか? コンプリート・バージョン ソフトバンククリエイティブの「ビジスタニュース」に「マルクスブームは来ているか?」という一文を寄せました。 http://bisista.blogto.jp/archives/1214685.html 実は編集の方に送った時、さらに長い5000字バージョンをつくって、どちらがいいかを決めてもらったのですが、メルマガということもあり、全体は3000字ほどに収めた上記のものになりました。 5000字バージョンにはこの間のマルクス解説本のブックレビューの性格を持たせたので、5000字バージョンも公開したい気持ちになり、ソフトバンククリエイティブの担当の方に承諾をいただき、公開しようと思いました。ただ、補正しているうちに、8000字近くにふくれあがってしまったのですが…。 大きな本屋にいくとマルクス関連本が並べられていて、ちょっとしたブームな

                    • ブランコ・ミラノヴィッチ「マルクスとケインズの違いに関する短いエッセイ」 (2022年6月29日)

                      A short essay on the differences between Marx and Keynes Posted by Branko Milanovic on Wednesday, June 29, 2022 こちらのエッセイは、ジョーン・ロビンソンによる1942年出版の『マルクス経済学に関する論考(Essay on Marxian Economics)』のフランス語訳版を、彼女が長年に渡って書いてきたマルクス、マーシャル、そしてケインズに関するテキストとともに読んだことに触発されたものである。また同時に、カロリーナ・アルヴェスがThe Journal of Economic Perspectivesに寄稿したジョーン・ロビンソンの生涯と先程の書籍に関する書評にも影響を受けている。 本文を始める前に、まずは知識の限界を設定させていただきたい。私はマルクスに精通してきており、つ

                        ブランコ・ミラノヴィッチ「マルクスとケインズの違いに関する短いエッセイ」 (2022年6月29日)
                      • 原発作業員の日当は10万円、ただし手取りは8千円  マルクスも驚く現代の搾取 : ネトウヨにゅーす。

                        2011年08月06日06:36 TOP > 話題 > 国内ニュース > 原発作業員の日当は10万円、ただし手取りは8千円  マルクスも驚く現代の搾取 Tweet コメント( 93 ) 1:名無しさん@涙目です。(熊本県):2011/08/05(金) 21:43:04.27 ID:3z0SJdsr0 下請け原発作業員に“中間搾取” 日当、10万円が8千円に 福島第1原発で働く作業員の労働条件について話し合う日弁連シンポジウムが4日、東京都内であり、調査した弁護士が「東電が作業員に払った日当10万円が何層もの下請け会社の介在で手数料が引かれ、作業員が受け取るときには8千円になった例があった」と報告した。 6月に調査した渡辺弁護士によると、下請けの地元業者が「日当は1人約10万円が出ている」と証言。 この業者の場合、15%の手数料を取り、作業員の手取りは最終的に1万~1万数千円になり、若い人は

                          原発作業員の日当は10万円、ただし手取りは8千円  マルクスも驚く現代の搾取 : ネトウヨにゅーす。
                        • 『ネット右翼ゴキブリ論』或は『マルクスとエンゲルス』22 =必然性の哲学と偶然性の哲学。 - 文藝評論家=山崎行太郎の『 毒蛇山荘日記(1)』

                          👈応援クリックよろしくお願いします! 柄谷行人は、対馬斉の『人間であるという運命ーマルクスの存在思想』(作品社)の推薦文の中で、こう書いている。 「対馬斉氏と知り合ったのは、二四歳のときだった。私は、この年長の友から、マルクスの存在論的読み方、そして、「学位論文」の読み方に関して、深い影響を受けた。それは今も、私の中に活きている。」 この文章は、前にも引用したが、もう一度、引用しておく。ここに、実は、マルクスの学位論文の思想的核心、あるいはマルクス哲学の思想的核心があるからだ。 マルクスの学位論文、つまり『デモクリトスの自然哲学とエピクロスの自然哲学の差異』の読み方には、それなりの方法がある。それを知らなければ、この学位論文の価値は読みとれない。だから、マルクスやマルクス主義研究の先進国である日本でさえ、「初期マルクス」というと誰もが取り上げる『経哲草稿』や『へーゲル法哲学批判序説』など

                          • マルクスの読み方 - 遠方からの手紙:楽天ブログ

                            2007.01.21 マルクスの読み方 (5) カテゴリ:マルクス 内田樹氏の 「さよならマルクス」 という記事に対して、池田信夫 (有名なエコノミストだそうですが、詳しいことは知りません) という人が次のような批判を行っている。 たしかにマルクスは児童労働の悲惨な状況を描いたが、「競争原理から子供を守れ」 などと主張したことはない。それどころか、彼は次のように書いているのだ: この [ロバート・オーウェンの] 教育は、一定の年齢から上のすべての子供のために生産的労働を学業および体育と結びつけようとするもので、それは単に社会的生産を増大するための一方法であるだけではなく、全面的に発達した人間を生み出すための唯一の方法でもある。(『資本論』第1巻 原著p.508) さらに、池田氏は 「(マルクスは)後年の 『ゴータ綱領批判』 では、もっとはっきり書いている」 という。 児童労働の全般的な禁止

                              マルクスの読み方 - 遠方からの手紙:楽天ブログ
                            • Amazon.co.jp: 資本論 (まんがで読破): マルクス: 本

                                Amazon.co.jp: 資本論 (まんがで読破): マルクス: 本
                              • マルクスは正しかったか?・補足 - himaginary’s diary

                                昨日紹介したルービニのインタビュー動画には英語字幕が付いていたが、その字幕には誤りと思われる部分がある。ちなみに動画の前半部はこちらのブログで独自にトランスクリプトが起こされており、そちらの方が―― rough transcriptと断っているようにやはり完全ではないものの(ルービニの発音のせいで採録に苦労したとの由)――全体的には正確なように思われる。 字幕の誤りと思われる例: There's options devaluating → There's an option value (in) waiting. They claim they're not doing pacts → They claim they're not doing cutbacks labor holding → labor hoarding that ratio becomes higher → debt r

                                  マルクスは正しかったか?・補足 - himaginary’s diary
                                • マルクスの亡霊たち - 池田信夫 blog

                                  デリダの「脱構築」の概念とマルクスの関係は、古くから指摘されてきた。これは知識人と左翼が同義だったフランスでは当然のことであり、マイケル・ライアンの『デリダとマルクス』のように両者をストレートに結びつけた本もある。デリダ自身も「私は正統的なマルクス主義者です」と(半分冗談で)インタビューで語ったことはあるが、彼の本格的なマルクス論は、これが最初で最後である。 社会主義が崩壊し、マルクスは死んだと思われた1990年代になって、あえてマルクスを論じるところに、デリダの反時代的な姿勢がうかがえる。本書で彼は、マルクスへの「負債」をはっきり認めている。脱構築の概念は、言説を解体することによって、その裏側にある(意識されない)意味をさぐりだすことだが、そうした方法論が初めて語られたのは、マルクスの『ルイ・ボナパルトのブリュメール18日』である。人間は自分自身の歴史を作る。だが、思うままにではない。

                                  • 「できそこない」のためのマルクスの読み方:日経ビジネスオンライン

                                    気になる記事をスクラップできます。保存した記事は、マイページでスマホ、タブレットからでもご確認頂けます。※会員限定 無料会員登録 詳細 | ログイン はじめに~「出来損ない」のためのブックガイド 初めて外国を旅行するときは、誰だって24時間、緊張を強いられるだろう。 朝、目を覚ましても、ぼんやりとしてはいられない。すぐに頭の中で、その日これからの行動を予習し始める。話すべき外国語を組み立て、起こるであろうさまざまなことを想像する。よし、これで準備は完璧だ。そう思ってから、やっとシーツをはねのけ、まるで戦いに赴くかのような覚悟で一日を始めるのである。 ところでぼくは、どこにいても、いつもそういう感じだ。 ものごころついたときから、まるで外国旅行中のような緊張の中で生きている。根本的に異質な時空間に投げ込まれたワケのわからなさを感じ、頼りなく、不安と苛立ちに付きまとわれている。人々が何気なく、

                                      「できそこない」のためのマルクスの読み方:日経ビジネスオンライン
                                    • 『キミのお金はどこに消えるのか 第二話 マルクスはどこが間違ってた?|井上純一』へのコメント

                                      ブックマークしました ここにツイート内容が記載されます https://b.hatena.ne.jp/URLはspanで囲んでください Twitterで共有

                                        『キミのお金はどこに消えるのか 第二話 マルクスはどこが間違ってた?|井上純一』へのコメント
                                      • 教員も驚いた…今の大学生が「マルクスに共感」するようになっている(田上 孝一) @gendai_biz

                                        これまでマルクスを学ぶことがなかった学生は当然、現行の労働のあり方を当たり前のものと受け止めている。大学を卒業したら就職するのだし、就職というのは働いて賃金を受け取ることである。運よく高収入の職場に就職できるかもしれないが、運悪く低収入の職に就いてしまう可能性もある。しかしそれでもそれは仕方ないことだし、たとえ収入がよくても仕事が辛い場合は、それもそういうものだと受け止めてゆくわけである。 つまりマルクスを学ばない学生からすれば、現行の社会の現実はデフォルトな条件であり、それ自体の善し悪しを価値判断して、ましてやその変革を求めるような対象ではないということである。ところがマルクスによれば現行の労働のあり方は、資本主義における「疎外された労働」だというのである。所与の運命だと思っていたものが、歴史的に特殊な条件であり、しかも根本的に歪んだ否定的な現実だという。これを聞いて驚かない学生は少ない

                                          教員も驚いた…今の大学生が「マルクスに共感」するようになっている(田上 孝一) @gendai_biz
                                        • マルクスにあってピケティにないもの : 池田信夫 blog

                                          2015年01月14日23:40 カテゴリ経済 マルクスにあってピケティにないもの きょうはNewsPicksとアゴラの共催で水野和夫氏と広木隆氏と議論したが、予想外に意見が一致した。おもしろい指摘があったのでメモ。 ピケティの議論が弱いのは、不平等化を理論的に説明できず、経験則としてしか語っていないことだ。格差の原因は明らかだ。水野氏もいったように、資本主義では資本家が所得分配のルールを決めるからだ。それが資本家のメリットであり、契約理論でおなじみの残余コントロール権である。広木氏も指摘したように、こういうコーポレート・ガバナンスの議論がピケティには抜けているので、結論が「結果の平等」になってしまう。 マルクスは、それを視野に入れていた。彼が私的所有を否定して個人的所有を再建するという難解な表現でのべたのは、この点だ。くわしいことは『資本主義の正体』の第1章で説明したが、ここで彼が想定し

                                            マルクスにあってピケティにないもの : 池田信夫 blog
                                          • あるマルクス経済学者のプロパガンダ(12)

                                            マルクス経済学者の松尾匡氏の連載『リスク・責任・決定、そして自由!』の新記事『旧リベラル派の「社会契約」という「ゴマカシ」』が出ていた。本題は著作の宣伝な気もするが、社会保障を正当化する哲学的議論も紹介している。小うるさい哲学者と厚生経済学者が待ち構えている倫理の問題に踏み込んでいるのだが、幾つか大丈夫なのか疑問に思う所がある。ロールズの議論が理解されているのか疑問だし、規範的な議論を実証的に批判してしまっているし、「社会契約」と言う単語に固執しすぎているように思える*1。この辺の議論は平成24年版 厚生労働白書の第1部第2章に分かりやすい解説が書いてあるのだが、それを参考にしつつ問題点を説明したい。 1. なぜ社会保障制度に哲学的議論が必要なのか? 松尾氏に前段として書いて欲しかった事がある。社会保障でも全員が得になるパレート改善になるような制度は哲学的な議論なしで、だいたい正当化される

                                              あるマルクス経済学者のプロパガンダ(12)
                                            • マーク・ソーマ 「マルクス vs. コース」(2012年11月21日)

                                              ●Mark Thoma, “Marx vs Coase”(Economist’s View, November 21, 2012) これから車での長い旅が待っているのだが、出発の準備をするのに手間取ってしまった。そんなわけで、目に付いた記事を足早にパパッと紹介してお茶を濁させてもらうとしよう。 クリス・ディロー(Chris Dillow)のブログ記事より。 “Marx vs Coase: experimental evidence” by Stumbling and Mumbling: ロナルド・コースの考えでは、企業というのは不確実性に対処するための効率的な制度と見なされる。その一方で、マルクス主義者の考えでは、企業というのは資本家が労働者を搾取するための道具と見なされる。一体どちらの見方が正しいのだろうか? エルンスト・フェール(Ernst Fehr)率いる研究チームの最新の論文で、ど

                                                マーク・ソーマ 「マルクス vs. コース」(2012年11月21日)
                                              • Amazon.co.jp: 資本論(マルクス) 1 (岩波文庫 白 125-1): マルクス,K. (著), 向坂逸郎 (翻訳), エンゲルス,F.(フリードリヒ) (編集): 本

                                                  Amazon.co.jp: 資本論(マルクス) 1 (岩波文庫 白 125-1): マルクス,K. (著), 向坂逸郎 (翻訳), エンゲルス,F.(フリードリヒ) (編集): 本
                                                • Amazon.co.jp:マルクスの使いみち: 本

                                                    Amazon.co.jp:マルクスの使いみち: 本
                                                  • Internet Zone::WordPressでBlog生活 – 還暦過ぎたオッサンがマルクスの勉強やらコンサートの感想やらを書き込んでいます

                                                    昨日は、新国立劇場でバレエ「シンデレラ」を鑑賞。同じ演出で去年も見たはずだが、あらためて見たら全然覚えてなかった。(^_^;) プリンシパル米澤唯さんが、義理の姉たちにいじめられても明るく前向きなシンデレラを演じていて、… 続きを読む 2022年5月4日

                                                      Internet Zone::WordPressでBlog生活 – 還暦過ぎたオッサンがマルクスの勉強やらコンサートの感想やらを書き込んでいます
                                                    • 佐々木隆治氏(マルクス研究者)がマルクスとヘーゲル関係について語る

                                                      marx kenkyu @marukenkyu 今日の合評会の感想。読まずに批判したり、けんか腰の人がいてイラッとしたが笑、勉強になった。やはり有井さんの突っ込みはするどい。議論していて、結局は、すべてが学の基礎付けの問題に帰着することがわかった。だが、ヘーゲルと同じ意味で、マルクスに学の基礎付け問題があるとは言いがたい。 2012-03-04 19:16:34 marx kenkyu @marukenkyu もちろん、何の意義もないということはないだろう。有井さんは学の基礎付けの問題まで遡ることによって経哲におけるヘーゲル現象学批判の意義をきわめて高い精度で取り出していると思う。これは、非常に重要な業績だ。しかし、他方、この問題構成にしばられてマルクス自身のテクストに内在してよ(続) 2012-03-04 19:18:24 marx kenkyu @marukenkyu めなくなっている

                                                        佐々木隆治氏(マルクス研究者)がマルクスとヘーゲル関係について語る
                                                      • M B K 48 : なぜ「正規雇用」は嫌われたのか(ひとつの見方・・・ とおまけ、「甦るマルクス」)

                                                        2013年09月25日00:05 カテゴリ なぜ「正規雇用」は嫌われたのか(ひとつの見方・・・ とおまけ、「甦るマルクス」) ピカール・サワールマンのブログからの転載です。 ********** なぜ「正規雇用」は嫌われたのか(ひとつの見方)   マルクスだったらこう考える (光文社新書) [新書]  『マルクスだったらこう考える』という本があるが、なんかインパクトが弱い。これでは『テルマエ・ロマエ』に負けている。  マルクスが現代の日本に甦ってきたら、何をするだろうか。資本主義があいかわらず続いているのを見て、社会主義革命がいまだに達成されていないのか、と落胆するだろうか。あるいは、自分の考えが正しかったと思うだろうか?  もしかするとマルクスは、貨幣そのものが「商品」になっていることに驚くかもしれない。しかし、これはマルクスがほとんど重視していなかった貨幣退蔵がより意味をもっていた(貨

                                                        • アラーとマルクスの神学的融合、中国・若いイスラム教徒の今

                                                          中国・寧夏回族自治区の区都・銀川にあるイスラム研究所で、授業を受ける回族の学生たち(2015年9月22日撮影)。(c)AFP/GOH CHAI HIN 【5月23日AFP】国家はアラー(神)に勝る──中国最大のイスラム研究所で学ぶワン・ユエさんは毎朝、通学するたびにそれを再認識する。研究所の正門には、白い大理石板に金文字で「国を愛し、宗教を愛せよ」とのスローガンが刻まれている。構内のあちこちで、このスローガンは繰り返されている。 中国では、「愛国」とは共産党の一党支配を支持することと同義だ。中国共産党が公式に無神論を掲げていることを考えれば、この「国」と「宗教」の対比には、単なる序列にとどまらない印象深さがある。 しかし、学生たちは経済学者カール・マルクス(Karl Marx)の理論と預言者ムハンマド(Mohammed)の教えとの間に、特に矛盾を感じてはいない。 「良い人でいることにも、良

                                                            アラーとマルクスの神学的融合、中国・若いイスラム教徒の今
                                                          • Amazon.co.jp: 今こそマルクスを読み返す (講談社現代新書 1001): 廣松渉: 本

                                                              Amazon.co.jp: 今こそマルクスを読み返す (講談社現代新書 1001): 廣松渉: 本
                                                            • マルクスの物象化論 資本主義批判としての素材の思想

                                                              目次 : 第1部 「実践的・批判的」構えとしての「新しい唯物論」(マルクスの「唯物論」にかんする諸説/ マルクスにおける「新しい唯物論」/ 哲学批判と「実践的・批判的」構えとしての「新しい唯物論」)/ 第2部 物象化論の「実践的・批判的」意義(物象化論の理論構成/ 物象化と疎外/ 物象化と所有/ 価値の主体化としての資本と素材的世界)/ 結論 素材の思想家としてのマルクス 【著者紹介】 佐々木隆治 : 1974年生まれ。一橋大学社会学研究科特別研究員。一橋大学社会学研究科博士課程修了、博士(社会学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

                                                                マルクスの物象化論 資本主義批判としての素材の思想
                                                              • 佐々木隆治氏(マルクス研究者)が「価値」について語る

                                                                marx kenkyu @marukenkyu @hirofreak どんな社会においても抽象的労働は社会的意味を持っていますが、近代以前にはその意味は具体的労働としての意味からきりはなすことができません。ところが、近代ではむしろこの抽象的労働が価値として対象化され、社会的関係を取り結ぶ媒介となります。 2012-05-20 01:03:45 marx kenkyu @marukenkyu @hirofreak 問題は意識か、無意識かではなく、物象の力に依存しているかどうかです。それに資本家による搾取ももちろん意識的でしょう。金融的詐術を原蓄だというのは明らかに物象の力の過小評価です。 2012-05-20 01:08:55

                                                                  佐々木隆治氏(マルクス研究者)が「価値」について語る
                                                                • マルクスのフェティシズム? - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

                                                                  経団連の発行する月刊誌の座談会に、思わず膝を叩きたくなる様な台詞が出てきました。 いや、これは『月刊経団連』4月号の、「社会性の視座のもと、資本主義の未来を考える」という座談会ですが、その中で、小野塚知二さんがこういうことを喋っているのです。 https://www.keidanren.or.jp/journal/monthly/2023/04_zadankai.pdf ・・・現在の資本主義を考える時、「資本だからより高い利潤を求めるのは仕方ない」というある種の諦めのような議論が潜んでいます。しかしよく考えると、それは奇妙なことです、資本は、元をたどれば、単なる貨幣、すなわち記号やモノにすぎません。「自分を増やせ」と貨幣が人間に命令するはずがありません。もし命令するとしたら、それは資本という悪魔が人間に憑依して金もうけを迫っているという悪魔憑きのような世界です。 人間が貨幣を持つと利潤を求

                                                                    マルクスのフェティシズム? - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)
                                                                  • マルクス兄弟 - Wikipedia

                                                                    実際には、1886年に誕生し同年に死去した長男マンフレッドがチコの上にいる。 なお、「グルーチョ」の発音は「グラウチョ」のほうが正確だが、日本では「グルーチョ」で定着している。 舞台[編集] 活動の初期から彼らは音楽の才能が卓越していた。特にハーポのハープ演奏の技術と、チコのピアノ演奏の技術は突出しており、のちの映画では2人の演奏シーンが定番になった。兄弟のパフォーマンスは当初は音楽中心だったが、1910年代に入り次第に喜劇を中心に活動内容を変化させていった。1915年には末っ子のゼッポが舞台に参加し、短期間ながら5人兄弟が全員揃った公演が行われている。その後ガンモが第一次世界大戦に徴兵されたため、グルーチョ・チコ・ハーポ・ゼッポの4人兄弟での体制が生まれた。この間に、彼らはそれぞれのキャラクターが確立していった。グルーチョは口ひげや、前屈みの独特な歩き方で早口でまくしたてる性格を、ハーポ

                                                                      マルクス兄弟 - Wikipedia
                                                                    • 佐々木隆治氏(マルクス研究者)が資本論について語る

                                                                      marx kenkyu @marukenkyu @sakiya_arakawa @GAKU_IZ べつに物象化論という言葉を使わなくてもよいのです。内容としてきちんと商品章、交換過程論、そして資本論全体を理解しているかどうかが問題なのです。既存の理解に甘んじるのではなく、徹底的に正確に理解することです。 2012-05-03 09:33:17 marx kenkyu @marukenkyu @sakiya_arakawa @GAKU_IZ もちろん、マルクスはあえて「小難しく」は書いていません。しかし、マルクス自身認めているように冒頭部分は相当に難しいのです。ならぜなら、平凡にみえることがじつは複雑で厄介であるという特異な事柄を対象にいしているからです。 2012-05-03 09:35:11

                                                                        佐々木隆治氏(マルクス研究者)が資本論について語る
                                                                      • 岡崎次郎『マルクスに凭れて六十年 自嘲生涯記』 - 紙屋研究所

                                                                        ぼくが最初に読んだ『資本論』は岡崎訳 ぼくが最初に『資本論』に接し、そして第3部まで初めて読み通したのは、大月書店の全集版である。大学の入学時に買い、卒業直後に読み終えた。 この全集版の扉には「マルクス=エンゲルス全集刊行委員会」の「訳」と記され、奥付には「大内兵衛・細川嘉六」が「監訳」とされている。 しかし中を開いてよく見ると「凡例」とされた注記に 翻訳は岡崎次郎が担当 と小さく書かれている。 ぼくの『資本論』初体験は岡崎次郎の翻訳だったのだ。「岡崎次郎」の箇所にはぼくが鉛筆で線を引いている。確か翻訳についてサークルで先輩に聞き、引いたのだったと思うが、大学1年生にはあまり関心のないことだった。 岡崎の名前が訳者として大書されるのは、これを文庫用に直した大月書店の国民文庫版『資本論』である。 呉が紹介した岡崎像 ぼくは岡崎次郎『マルクスに凭れて六十年 自嘲生涯記』(青土社)を呉智英の『マ

                                                                          岡崎次郎『マルクスに凭れて六十年 自嘲生涯記』 - 紙屋研究所
                                                                        • 佐々木隆治氏(マルクス研究者)がマルクスの語法について語る

                                                                          marx kenkyu @marukenkyu @GAKU_IZ まえにも言いましたが、マルクスは述語として明確にSacheやDingを定義しているわけではありませんから、一般的な用法と併せて用いています。これはVersachlichungやVerdinglichungについても言えることです。 2012-04-11 14:44:15 marx kenkyu @marukenkyu @GAKU_IZ  ただ、明確に言えるのはマルクスがSacheとDingの使い分けをするのは、原則的にはつぎのような文脈においてです。SacheはPersonとの対比、対立において使用し、DingはEigenschaftとの対比において使用していると言うことです。 2012-04-11 14:47:13 marx kenkyu @marukenkyu @GAKU_IZ  ただ前者のケースについては物神崇拝に関わ

                                                                            佐々木隆治氏(マルクス研究者)がマルクスの語法について語る
                                                                          • 中国の若者たちよ、マルクスを読もう - 内田樹の研究室

                                                                            中国の新華社からメールで質問状が届いた。 中国でもマルクス生誕200年がにぎやかに祝われるようだけれど、その中で「マルクス再読」の機運が高まっている。その流れの中で石川先生との共著『若者よマルクスを読もう』も中国語訳が出て、ずいぶん売れている(らしい)。 質問状には6つの質問があった。僕の方はこんなお答えをした。 1.『若者よ、マルクスを読もう』が出版され以来、日本ではベストセラーになり、中国でも大好評となり、愛読されています。その原因はどこにあるのでしょうか。なぜ資本主義社会の日本にはマルクス主義を愛読する人がこんなに多く存在しているのか、その原因は何だと思われますか。 日本では、マルクスは政治綱領としてよりはむしろ「教養書」として読まれてきました。つまり、マルクスのテクストの価値を「マルクス主義」を名乗るもろもろの政治運動のもたらした歴史的な帰結から考量するのではなく、その論理のスピー

                                                                            • マルクス経済学は戦闘中に行方不明? - himaginary’s diary

                                                                              拙ブログに松尾匡さんのコメントを頂いたから、というわけでもないのだが、ジョン・クイギンが表題のエントリを書いていたので、以下に拙訳でご紹介(Economist's View経由)。 金融危機は、当然ながら、経済思想家としてのカール・マルクスの評価を高めた。マルクスは、危機や恐慌を、理由は良く分からないが幸いにも短期間で済む自然均衡からの乖離ではなく、資本主義に内在する特徴として扱った最初の経済学者だった。 不幸にも、彼、ならびに後続の彼の学派の分析の大部分は、的外れな価値理論の研究に向けられた(原注1)。マルクスの危機の議論は、理論的に不可避かつ現実化しつつあると当時思われた利益率の下落というアイディアに専ら依存していた。しかし技術の進歩に伴い、利益率が下落し続ける必然性は失われ、実際もそうならなかった。マルクスには、もっと良い危機の理論を生み出したであろうアイディアが他にもあったが、体系

                                                                                マルクス経済学は戦闘中に行方不明? - himaginary’s diary
                                                                              • 佐々木隆治 Ryuji Sasaki on Twitter: "とある仕事のためにある20年ほどまえのマルクス経済学の貨幣本を読み直しているのだが、久留間説の曲解ぶりが尋常ではない。この読解力では資本論理解は無理だろう。皮肉なことに批判対象である岩井説に結果として接近している。"

                                                                                とある仕事のためにある20年ほどまえのマルクス経済学の貨幣本を読み直しているのだが、久留間説の曲解ぶりが尋常ではない。この読解力では資本論理解は無理だろう。皮肉なことに批判対象である岩井説に結果として接近している。

                                                                                  佐々木隆治 Ryuji Sasaki on Twitter: "とある仕事のためにある20年ほどまえのマルクス経済学の貨幣本を読み直しているのだが、久留間説の曲解ぶりが尋常ではない。この読解力では資本論理解は無理だろう。皮肉なことに批判対象である岩井説に結果として接近している。"
                                                                                • 「マルクス=エンゲルス全集」オンライン版が登場 全4万ページを検索・読み放題

                                                                                  マルクス主義関連の書籍出版で知られる大月書店は3月14日、大月書店版「マルクス=エンゲルス全集」をネット上で閲覧・検索できる有料サービス「マルクス=エンゲルス全集online」の提供を始めた。 PCやタブレット(iOS/Android)からマルクス=エンゲルス全集の全53巻を閲覧・検索できるサービス。Webブラウザか専用ビューワー上でページ送りや拡大・縮小しながら読めるほか、著作/書簡/人名/事項のフリーワード検索機能も搭載。画像形式の全4万ページから目的のページを探してジャンプできる。 閲覧中のページにメモを付けられる付せん機能や、本文画像の一部を切り取った画像を作ってリンクを取得する「画像クリッピング」機能も搭載。ユーザー自身のブログなどにタグを埋め込んで引用することもできるという。

                                                                                    「マルクス=エンゲルス全集」オンライン版が登場 全4万ページを検索・読み放題