産業技術総合研究所(産総研)は2022年2月21日、岡山大学らと共同で、リチウムイオン電池にチタン酸バリウム(BTO)から成るナノサイズの立方体結晶(ナノキューブ)の誘電体を使用することで、充放電時間を従来と比較して4分の1に短縮することに成功したと発表した。超高速な充放電を可能とする次世代電池の実現に貢献する成果だという。 一般にリチウムイオンは、電解液と電極の間を移動する際に生じる電気化学反応の抵抗が高いとされている。この移動抵抗を下げることができれば、電池の充放電時間を改善できる可能性がある。 そこで産総研では、リチウムイオンを引き寄せる性質を持つ誘電体のBTOについて、ナノサイズで高い結晶性を持つ、単結晶立方体ブロックを水熱法で合成する手法を開発。さらに、正極活物質のコバルト酸リチウム(LCO)上に、ナノキューブを高分散に固定化することにも成功した。 次に得られた材料でコインセル型