ようやく事態が一歩前進したようだ。リニア中央新幹線の静岡工区をめぐる国の有識者会議の第6回会議が10月27日に開催され、条件付きながらトンネル掘削工事による大井川中下流域の地下水量への影響は「極めて小さい」ということが確認された。ここまで達するのに半年もの時間が費やされた。 第1回会議は4月27日に開催された。当初は1〜2週間に1度のペースで集中的に会議を行い、早期に結論を出す予定だった。第3回会議まではほぼ2週間サイクルで会議が行われていたが、その後開催ペースは遅れがちになり、8月25日の第5回会議から10月27日の第6回会議までは実に2カ月以上の間隔が空いた。 なぜ会議開催に時間がかかったのか 第6回会議終了後、有識者会議の事務局を務める国土交通省の江口秀二技術審議官は、会議の間隔が空いた理由について、「委員のみなさんはその分野の一線級の方々なので日程調整が大変だったということもあるが