安倍政権の規制改革の一つとして「健康食品の機能性表示」の解禁が発表された。トクホは費用がかかりすぎ、中小企業の参入障壁となっているからだ。農産物にも機能性表示ができ、農業分野も注目の動きである。 2013年7月の参議院選挙において与党は過半数を超え、アベノミクスによる経済活性化が評価され、6年ぶりにねじれを解消した。アベノミクスは、いわゆる三本の矢からなる経済再生に向けての処方箋である(右図)。 大胆な金融緩和である第一の矢、機動的な財政政策である第二の矢により、足元の経済と雇用を固め、円安とインフレターゲットで輸出産業の振興を図る。その後第三の矢として、新規産業の創出・育成のステージに移り、規制改革とベンチャー育成という将来の経済発展に向けた施策が実施されることになる。私は安倍総理の諮問会議である規制改革会議委員であり、本稿ではアベノミクスと規制改革の行方について議論したい。 2013年