鉄道総合技術研究所は、送電ロスが少ない超電導による電力供給システム「超電導き(饋)電システム」で中央本線の営業用車両(E233系10両編成)を走らせる試験を実施し、加速に用いる大電流やブレーキ時に生じる逆向きの回生電流が正常に流れることを確認した。鉄道総研が8月6日に発表した。JR東日本中央本線日野─豊田間にある鉄道総研日野土木実験所内に長さ408メートルの超電導ケーブルを敷設し、始点と終点を
いよいよ3月16日に開業する、北陸新幹線の金沢~敦賀間。首都圏から福井県まで乗り換え無しでアクセスできるようになり、これまで東京~福井間が3時間30分以上掛かっていたところ、延伸後には最速2時間51分と、大幅に所要時間を短縮します。 敦賀駅に停車中の北陸新幹線W7系 対首都圏の利便性は向上する北陸新幹線の延伸開業ですが、一方で対関西圏、対中京圏の利便性は低下。これまで「サンダーバード」「しらさぎ」が大阪・名古屋方面と金沢方面を直通していましが、新幹線の延伸開業後は、敦賀駅での乗り換えが必須に。大阪~金沢間の時短効果は10~20分程度に留まる一方、大阪~金沢間の料金は、7790円から9410円へと値上がりします。 国やJRも、これを最初から良しとしていたわけではありません。新幹線延伸による利便性低下を防ぐため、当初は「フリーゲージトレイン」の導入が検討されていました。しかしながら、最終的にこ
阪神電気鉄道は2日、普通電車として1977年から阪神本線で運行し、「青胴車」の愛称で親しまれてきた車両5001形が近く引退すると明らかにした。国内最高水準の加減速性能を持ち、「ジェット・カー」とも呼ばれている。17日に「さよならイベント」として、同社の尼崎車庫(尼崎市北城内)で撮影会を開く。撮影会は有料、定員あり。 クリーム色と青の車体色が特徴で、77~81年に8編成32両を製造。駅間距離が短い路線で後続の急行系車両に追い付かれないよう、1秒ごとに時速4・5キロずつ加速し、同5キロずつ減速する。後継車両は乗り心地を重視して性能を抑えたため、現在も同社で性能を超える車両はないという。 58年に導入されたクリームと赤の配色の「赤胴車」が2020年に引退してからは、青胴車が同社の営業用車両で最も古い車両に。今年1月に2編成が廃車となり、2編成のみが残る。 撮影会は17日午後1時半~4時。青胴車と
北陸新幹線の延伸区間を走行する新幹線検測車「イーストアイ」。レールや架線などを点検した=23日午前9時27分、福井県あわら市(共同通信社ヘリから) 来年3月16日に延伸開業する北陸新幹線金沢―敦賀(福井県敦賀市)の間で23日、初めて試験列車が走行した。新幹線検測車「イーストアイ」で、レールや架線などを点検。26日からは営業用車両による走行試験も始まる。 北陸新幹線の工事を担う鉄道建設・運輸施設整備支援機構とJR西日本が実施。23日未明に白山総合車両所(石川県白山市)を出発し、午前9時50分ごろ、芦原温泉駅(福井県あわら市)に到着した。 レールや架線などを点検しながら北陸新幹線の延伸区間を走行する新幹線検測車「イーストアイ」。奥は芦原温泉駅=23日午前10時17分、福井県あわら市(共同通信社ヘリから)同駅ホームでは、入線に合わせて式典を開催。杉本達治・福井県知事は、北陸新幹線の整備計画が19
来年3月16日の北陸新幹線敦賀延伸で、石川県内から不安の声が出ているのが関西・中京方面との乗り継ぎだ。現在は金沢駅が終着駅のため、特急1本でつながる便利さがあるが、今後は敦賀駅での乗り換えが必要となる。接続に約8分を要するという駅舎内は実際、どんな構造になっているのか。開業を待つ各新幹線駅で営業用車両「W7系」の歓迎式典が行われた1日、敦賀駅を訪ねてみた。(政治部・吉免宏樹) 北陸自動車道敦賀インターチェンジを降りてすぐ、正面に敦賀駅が目に入った。高さは12階建てビルに相当する約37メートルで、幅は約44メートル。ホーム延長は金沢駅と同じ312メートルだが、高さ約22メートル、幅約38メートルの金沢駅に比べ、かなり大きい。 駅近くでは、JR北陸線の上を国道8号バイパスが交差しており、その上に新幹線の線路を通す必要があったため、整備新幹線の駅舎で最も高くなったという。周囲には高い建物がなく、
車体を傾けカーブを走る381系=5月13日午後、岡山県高梁市川面町(高田祐樹撮影) その他の写真を見る(1/4枚) 岡山と出雲を結ぶJR西日本の特急「やくも」に来年度末までに、新型車両が導入されることになり、現行の381系車両の引退が近づいている。昭和62年のJR発足から34年。車両の入れ替えが進むなか、国鉄時代から定期運行している全国唯一の特急車両として根強い人気を誇っていた。あいにくのコロナ禍で、運行本数は半減、岡山にも緊急事態宣言が発令されたことで、沿線を訪れることも難しくなったが、引退を前に何とか雄姿を見届けたいと願う鉄道ファンは少なくない。 自然振り子式 岡山県中部の山間部、高梁市内の踏切。381系が、カン、カン、カン-という警報音とともにやってきた。カーブに入ると、車体を傾け、直線になると姿勢を立て直して走り抜けた。381系は自然振り子式と呼ばれる構造が特徴だ。 国土の約4分の
「黄色い電車を見ると幸せになれる」という“伝説”がある。 最もよく知られているのは、東海道・山陽新幹線を走る「ドクターイエロー」だろう。白地に青帯の車両が行き交うなか、黄色が目を引くドクターイエローは、乗客を運ぶのではなく、新幹線の線路や架線、信号設備などをチェックすることが目的である。そのため、視認性が高く注意を促す黄色に塗られている。道路の維持管理を行う自動車が、黄色に白帯を巻いているのと同じ理由だ。 京急にある「黄色い電車」 ほかにも、設備の検査測定やメンテナンスに携わる車両(乗客を運ぶ営業用車両に対し、事業用車両と呼ばれる)に、ドクターイエローのような黄色ベースの塗装を施す会社は多い。こうした車両は、定期的に毎日動いているわけではなく、いわば“神出鬼没”。走っているシーンを見かけること自体がレアであるゆえ、冒頭のような伝説が生まれたのだろう。
米国のワシントン首都圏交通局が地下鉄の次世代車両「8000系」の発注先に日立製作所のグループ会社を選び、交通局の全ての営業用車両を日系メーカーが独占する可能性が出てきた。実は、8000系の発注先メーカーを選ぶプロセスで最有力候補と見なされていたのは中国の鉄道車両世界最大手、中国中車(CRRC)だった。「ダンピング(不当廉売)と言えるような好条件で受注を狙っていた」(関係者)とされる。中国中車のもくろみが崩れたのは、米国に近接するキューバにスパイ施設を設置する計画が6月に報じられるなど「ありとあらゆる手段で外国の機密情報を盗み取ろうとしている」(政界筋)とされる中国に対する米国の強い不信感があった。(共同通信=大塚圭一郎) ※筆者が記事に盛り込めなかった話を含めて音声でも解説しています。共同通信Podcast #42【きくリポ・鉄道なにコレ!?特別編5】を各種ポッドキャストアプリで検索いただ
自動運転でホームに入る上越新幹線の車両=新潟市中央区で2021年11月17日午前1時16分、小川昌宏撮影 新幹線のE7系車両を使ったJR東日本の自動運転試験が17日未明、報道各社に公開された。自動運転は在来線の一部ですでに実用化されているが、新幹線については開発段階にある。新幹線の営業用車両を使った自動運転の試験は全国初とみられる。実用化すれば、運転士不足の解消に役立つと期待されている。 【手を装置から離し走行する新幹線運転手】 この日の試験は16日の営業運転終了後、17日の営業運転が始まるまでの時間を利用して実施した。自動列車運転装置(ATO)を搭載し、安全確認を済ませた12両編成の回送車両が上越新幹線新潟駅―新潟新幹線車両センター間(約5キロ)を3往復、走行した。 試験車両は報道関係者約20人を乗せて午前1時50分に出発。加速と減速を繰り返しながら10~100キロ程度の速度で走行し、約
鉄道の運転士。子どものころになりたかった人も多かったかもしれない。かくいう筆者もそうだ。多くの鉄道会社では、駅員や車掌の仕事を経験してから登用試験に挑み、みっちりと講習や実習を受けて晴れて運転士となる。 列車の運転には国家資格の「動力車操縦者運転免許」が必要だ。その中でもさらに電車、ディーゼルカーなどに分類されている。この免許を取るのさえ大変にもかかわらず、さらに別の資格を持っていないと運転できない車両もある。 DMV運転士になるには? その1つが、2021年12月25日から四国の阿佐海岸鉄道が運行する「DMV(デュアル・モード・ビークル)」だ。 この車両は「デュアル」の名の通り、線路と道路上の両方を走ることができる。車体はマイクロバスの改造で、DMVは導入や保守のコストが一般の鉄道車両より安価であり、鉄道の定時性とバスの融通の利きやすさを併せ持つというメリットがある。一方でデメリットもあ
こんにちは、チャバティ64です。 最近は在宅勤務が解除になり出社する方が増えていると思います。 しかし、いろんな職種があるなかでサービス業は在宅では出来ないものも多いです。 しかも、お客さんは来ない。 モノも売れない。 これからしばらくは特売セールが続くかも知れませんね。 仕事はいい香りのするお茶の販売員をしています。 BASEショップで「お茶の愛葉園」(あいばえん) というネットショップも趣味で運営しています。 よろしくお願いします。 男は黙ってKERKERメガホン!(゚Д゚)ノ ボクの営業用車両「キューブ64号」のタイヤがもうすぐダメになりそうです。 この10ヵ月で40,000kmほど走り、山が無くなってきました。 ミニバン用の減らない固めのタイヤを履いていたので長持ちしました。 今度はどんなのにしようか、車用品売り上げナンバーワンの「オートバックスさん」へ、見に行きました。 やっぱり
去る2024年2月1日に、恒例の日本自動車輸入組合(JAIA)主催の試乗会が開催された。このイベントは、JAIAに加盟する自動車輸入業者会員16社が、最新の輸入車を合計62台用意し、報道関係者向けに開催したものだ。今回は筆者が試乗した中から、最も注目した軽電気自動車(EV)バンについて紹介する。 開発は日本、製造は中国の軽EVバン 今回試乗した軽EVバンは、ASF(東京・千代田)が持ち込んだ「ASF2.0」である。ASFという名前に聞き覚えのない読者もいるかもしれないが、同社は2020年6月に設立されたEVベンチャーで、同社の事業は、佐川急便と宅配便向けの小型EVバンの共同開発契約を結んだところから始まった。設計はASFが担当し、製造は中国・広西汽車集団傘下の商用車メーカーである柳州五菱新能源汽車(以下、五菱新能源)に委託している。 もともとは佐川急便向けに開発した車種だが、2023年4月
印刷する メールで送る テキスト HTML 電子書籍 PDF ダウンロード テキスト 電子書籍 PDF クリップした記事をMyページから読むことができます 電機メーカーとして82年の歴史を持つパイオニアは、カーエレクトロニクスを中心に、2000年代初頭は世界で初めて製品化したDVDレコーダーなどのホームエレクトロニクスでも急成長を遂げた。しかし、市場の競争激化とともに現在は経営再建を進めており、カーエレクトロニクスとデータ活用を通じた新たな成長に向けて変革の途上にある。4月1日に同社のチーフデジタルオフィサー(CDO:最高デジタル責任者)に就任した石戸亮氏に、変革の取り組みやこれからのパイオニアが目指す姿を聞いた。 同社では、2015年頃からクラウドを活用した情報サービスや運転支援サービスなども本格化させている。香港の投資ファンド、ベアリング・プライベート・エクイティ・アジアの出資を受けて
JR東海とJR西日本は6月13日、「ドクターイエロー」こと「923形新幹線電気軌道総合試験車」の引退を発表した。JR東海が保有する923形T4編成は2025年1月に引退。JR西日本が保有する923形T5編成は2027年以降をめどに引退する。後継車両は製造されず、検査業務はJR東海保有のN700Sが引き継ぐ。JR東海は新規製造するN700Sについて、検査システムを追加すると発表した。 東京駅に到着する「ドクターイエロー」923形T4編成(許可を得て筆者撮影) 「ドクターイエロー」は乗客を乗せないため、運転日も運行時刻も非公開。東海道・山陽新幹線では稀少な存在で、鉄道ファンに限らず知名度は高い。「幸福の黄色い新幹線」などと呼ばれ、駅などで見かけて写真を撮る人も多い。「見たら幸せになれる」という都市伝説もあるが、ひとまず見かけたらうれしいし、写真をシェアして喜びを分かち合える。見た瞬間に幸せな気
新型車両の登場や、旧型車両の引退、加えて近年相次ぐ災害による運休および復活と、2021年も鉄道に関する様々な話題がありました。 また、2020年から猛威をふるい続ける新型コロナウィルスによって、終電の繰り上げやイベント開催の見直しといったマイナス面、働き方の変化によるテレワーク設備の整備といったプラス面の変化も見られました。 新型コロナウィルスによって、2020年に引き続き世界が動かされた2021年。鉄道業界も大小さまざまな影響を受けた1年間を振り返ります。 新型特急車両の登場という、華々しい話題はなかった2021年ですが、一般型車両や事業用車両を始め、さまざまな新型車両がデビューしています。 JR東日本では、ワンマン運転に対応したE131系を導入。3月には房総エリアで運転を開始し、11月には相模線へも投入。さらに2022年春ごろには、宇都宮エリアへの導入も予定されています。 ワンマン運転
GV-E197系気動車(GV-E197けいきどうしゃ)は、東日本旅客鉄道(JR東日本)の事業用気動車。 概要[編集] JR東日本ではこれまで、在来線における砕石(バラスト)の輸送並びに散布には、国鉄から承継した機関車(DD51形・DE10形など)と事業用貨車(ホッパ車:ホキ800形)を用いていたが、いずれの車両も老朽化が進んできたことから投入が計画されたものである[1][2]。砕石輸送だけでなく、入換作業及び回送列車の牽引作業(牽引車)としての利用も想定されている[1][2]。 気動車方式を採用することにより、電化・非電化区間を問わず走行が可能になっている。また、気動車方式にすることによって、機関車・貨車特有のメンテナンス方法や運転操縦を廃し、効率的なメンテナンスが可能となるほか、編成の両端に運転台を有するため、機関車の入換作業が不要となるとしている[1]。 資材運搬を目的とした事業用車両
JR東日本は11月6日、架線設備と信号設備をモニタリングするシステムを導入すると発表した。 [関連写真] 2021年度から在来線へ導入する架線設備のモニタリングシステムは、高所作業車による至近距離からの確認を自動化するもので、E491系電気・軌道総合検測車(East i-E)にカメラを搭載。人工知能(AI)を活用し、撮影された画像を通して電線や架線金具の良否を自動で測定する。運行密度が高い首都圏では営業用車両を使ったモニタリングも検討するとしている。 ちなみに架線設備のうち、「き電線」と呼ばれる、電車が接する架線に電力を供給する電線に対しては、2019年1月から常磐・総武・根岸各線の4000か所に接続部の温度を自動的に測定する無線式センサーが取り付けられている。これも測定の自動化を図るもので、従来は係員が沿線からサーモカメラにより行なっていた。 一方、信号設備モニタリングシステムは、信号設
JR東日本の深沢祐二社長は10日の定例記者会見で、北陸新幹線や上越新幹線で使われているE7系車両による自動運転の試験を来年10~11月ごろに複数回実施すると発表した。新幹線での自動運転の試験は、営業用車両では初めて。深沢社長は「将来は新幹線を無人で運転することが目標だ」と述べ、実現に必要な技術の蓄積と検証を目指す考えを明らかにした。 JR東によると、最新型のE7系1編成12両を使用。上越新幹線の新潟駅から新潟新幹線車両センター間の新潟市内の約5キロを試験走行する。自動列車運転装置(ATO)を取り付け、仮設の指令室から遠隔で発車や停車をさせるほか、事前に設定したプログラム通りに加減速するかどうかを確かめる。運転士は乗るが、緊急時以外は列車を運転しない。
皆様、お久しぶりです。ゆきの晄祐です。1ヶ月間、本職の多忙と体調不良によりブログをお休みしました。体調が安定し、本職の状況も落ち着いたことから、本日6月1日(木)からブログを再開します。なお、当分の間は毎週月曜日、水曜日、金曜日と随時として木曜日にブログを行います(※火曜日、土曜日、日曜日はお休みにします)。改めて、よろしくお願いします。 5月28日(日)夕方、ヤフオクで落札した鉄道コレクション28弾のキハE200-3が届き入線しました。今後、キオスク限定版の鉄道コレクションであるキハE200-1を購入する予定であり、購入が出来ればNゲージ化後にキハE200-3と併結して2両で運転させる予定です。塗装変更については今のところ予定していません。 ○セットの内容 ・車両1両(キハE200-3) ・動力ユニット用台車枠(1両分) ・リスト ○実車紹介 キハE200形は2007(平成19)年に登場
1982年、埼玉県生まれ。東京地下鉄(東京メトロ)で広報、マーケティング・リサーチ業務などを担当し、2017年に退職。鉄道ジャーナリストとして執筆活動とメディア対応を行う傍ら、都市交通史研究家として首都圏を中心とした鉄道史を研究する。著書『戦時下の地下鉄 新橋駅幻のホームと帝都高速度交通営団』(2021年 青弓社)で第47回交通図書賞歴史部門受賞。Twitter @semakixxx News&Analysis 刻々と動く、国内外の経済動向・業界情報・政治や時事など、注目のテーマを徹底取材し、独自に分析。内外のネットワークを駆使し、「今」を伝えるニュース&解説コーナー。 バックナンバー一覧 JR東海が先月下旬に発表した、リニア中央新幹線の改良型試験車両。2027年の開業に向けて、今も技術開発による性能向上に向けた努力が続いている。新型コロナウイルスの影響も心配されるが、財務体質が強固なJR
自動運転でホームに入る上越新幹線の車両=新潟市中央区で2021年11月17日午前1時16分、小川昌宏撮影 新幹線のE7系車両を使ったJR東日本の自動運転試験が17日未明、報道各社に公開された。自動運転は在来線の一部ですでに実用化されているが、新幹線については開発段階にある。新幹線の営業用車両を使った自動運転の試験は全国初とみられる。実用化すれば、運転士不足の解消に役立つと期待されている。 この日の試験は16日の営業運転終了後、17日の営業運転が始まるまでの時間を利用して実施した。自動列車運転装置(ATO)を搭載し、安全確認を済ませた12両編成の回送車両が上越新幹線新潟駅―新潟新幹線車両センター間(約5キロ)を3往復、走行した。 試験車両は報道関係者約20人を乗せて午前1時50分に出発。加速と減速を繰り返しながら10~100キロ程度の速度で走行し、約5キロの区間を片道10分程度かけて行き来し
JR東日本のGV-E400系をはじめ、各地でじわじわと増え続けている、非電化路線を走る新たな動力形態の車両たち。その種類は「電気式気動車」「ハイブリッド式気動車」「蓄電池電車」などさまざま。ですが、名前は知っていても詳しい仕組みはわからない……という方も多いのではないでしょうか。 今回は、鉄道版「EV」と呼べる「蓄電池電車」、そして現在開発が進められている「燃料電池車両」について解説します。 ハイブリッド式気動車や電気式気動車は、その開発の歴史を見ると、気動車を電動化した車両という位置付けです。一方、逆からのアプローチとして、非電化区間でも走行できる電車という形で開発されたのが「蓄電池電車」です。 蓄電池電車の一つ、JR東日本のEV-E301系 現在の日本で旅客営業用に使われている蓄電池電車は、電化区間ではパンタグラフを使用し、一般的な電車と同様に架線からの電力で走行。そして非電化区間では
近年導入される鉄道車両では、「VVVFインバータ制御装置にSiC素子を適用」などと謳ったものが多く見られます。このSiCとはいったい何で、これまでのVVVFインバータ制御装置に採用されてきた「GTO」や「IGBT」とは何が異なるのでしょうか? JR東日本の営業用車両で初めてSiC素子を制御装置に採用したE235系 ご存じの通り、架線を流れる電気を得て、モーターを回して走るのが、電車の基本的な仕組みです。そして、電車を停止状態から発進、加速させる際、モーターに流す電流を制御する機器が「制御装置」です。 かつての鉄道車両では、抵抗器を含む回路を切り替えて電流を調整する「抵抗制御」が一般的でした。一方、現代では半導体を用いるVVVF(Variable Voltage Variable Frequency=可変電圧可変周波数)インバータ制御が一般的。近年製造された電車・電気機関車では、ほとんどがV
米国のワシントン首都圏交通局が地下鉄の次世代車両「8000系」の発注先に日立製作所のグループ会社を選び、交通局の全ての営業用車両を日系メーカーが独占する可能性が出てきた。実は、8000系の発注先メーカーを選ぶプロセスで最有力候補と見なされていたのは中国の鉄道車両世界最大手、中国中車(CRRC)だった。「ダンピング(不当廉売)と言えるような好条件で受注を狙っていた」(関係者)とされる。中国中車のもくろみが崩れたのは、米国に近接するキューバにスパイ施設を設置する計画が6月に報じられるなど「ありとあらゆる手段で外国の機密情報を盗み取ろうとしている」(政界筋)とされる中国に対する米国の強い不信感があった。(共同通信=大塚圭一郎) ※筆者が記事に盛り込めなかった話を含めて音声でも解説しています。共同通信Podcast #42【きくリポ・鉄道なにコレ!?特別編5】を各種ポッドキャストアプリで検索いただ
モスクワ市電(ロシア語: Московский трамвай)は、ロシア連邦の首都、モスクワにて運行されている路面電車である。 概要[編集] モスクワのトラムは馬車鉄道として始まったが、1899年に最初の電化路線が開業した。 1958年以降は国有企業のモスゴルトランス(Mosgortrans)によって運営されている[1]。 路線[編集] モスクワ市電路線図 路線網が東西に分断されている。 かつては市内各地に路線網が張り巡らされていたが、1950年代以降は地下鉄網の発展に伴い縮小が続いた。それでも軌道の長さは181kmあり世界有数の規模である。現在では郊外の路線のみが残り、かつ東西に分断されている。 А チースティエ・プルーディ駅(Чистые пруды) - カルージュスカヤ広場(Калужская площадь) Б ソコーリニチェスカヤ・ザスタヴァ(Сокольническая
FGTの前に立ちはだかる数々の壁 かくして、主にJRの新幹線と在来線の直通運転を目指し、FGTの1次試験車両が1998(平成10)年に落成した。あれから約四半世紀が経過した今、FGTの営業用車両は日本のどこにも走っていない。理論上、お得に迅速に便利に鉄道網を拡充できるはずだったFGTは、一体どこでつまずいたのだろうか。 実は、FGTの開発計画には多くの壁が立ちはだかっていた。そのなかでも代表的なものをふたつ紹介しよう。 ひとつは、メンテナンスコストが増大することだ。例えば、FGTの台車は軌間可変台車であるため、従来の列車よりも複雑な構造になっている。その分部品が多く、点検箇所や交換箇所の増加によって、メンテナンスコストが増大するのだ。 もうひとつは、既存の各新幹線と比較してFGTの最高速度が遅いことだ。2022年7月時点で最新のFGTである三次試験車両のスペックは、フル規格区間において最高
Published 2023/06/02 11:10 (JST) Updated 2023/06/02 13:15 (JST) 【汐留鉄道倶楽部】「見たら幸せになれる?」と、黄色の電車を眺めながら自問自答した。といっても、東海道・山陽新幹線で活躍する黄色がベースの検査用車両「ドクターイエロー」のことではない。米ワシントン首都圏交通局の地下鉄「ワシントンメトロ」に在籍している電車のことだ。 5月19日開業のワシントンメトロで98番目の駅、ポトマックヤード駅(バージニア州)の内覧会に参加した。ブルーラインとイエローラインの2路線が乗り入れる橋上駅舎から対面式ホームを眺めていると、ワシントン方面へ向かう見慣れない黄色の電車が近づいてきた。 外観の色合いこそドクターイエローに似ているものの、お仕事の内容は旧日本国有鉄道(国鉄)と分割民営化後のJRグループの路線をかつて駆けていた青色の客車「マニ30
プロ野球セ・リーグの人気球団「阪神タイガース」を抱える関西の大手私鉄、阪神電気鉄道の伝統色となっていた「赤胴車(あかどうしゃ)」と呼ばれるクリーム色と朱色のツートンカラーの車両が6月2日で運行を終えた。1958年の登場から約62年走ってきた塗装が消え、本線を走る車両はタイガースの“宿敵”をほうふつとさせる色に塗り替えられただけに虎党の心中は穏やかではない―。(共同通信=大塚圭一郎) ▽「あの球団」の色 「名前も言いたくない『あの球団』の色を変えることはできないでしょうか」。阪神電鉄の親会社、阪急阪神ホールディングス(HD)が大阪市で2017年6月13日に開いた定時株主総会で、男性株主がそう苦言を呈したのが話題となった。阪神電鉄の急行などで運用する主力車両8000系と9300系はオレンジ色と白っぽいベージュ色を上下に組み合わせたツートンカラーに塗装され、床下機器は黒色だ。阪神タイガースの競合
自賠責保険料引き下げ後の料金を解説。4月に3年ぶり約16%の値下げ。 金融庁は、2020年4月から自動車損害賠償責任保険(自賠責保険)の保険料を平均16.4%引き下げることを発表した。自家用車の保険料(2年契約、沖縄・離島除く)は4280円下がり、2万1550円。軽自動車(同)は3930円下がり、2万1140円になる。これは交通事故の減少による保険収支の改善を反映するものである。 自賠責保険の引き下げが決定 交通事故のイメージ写真。 ©toa555 – stock.adobe.com 金融庁は1月22日、自動車損害賠償責任保険(自賠責保険)の保険料に関する審議会を実施。自賠責保険料を平均で16.4%引き下げることを決定した。これは2017年4月の保険料改定以来3年ぶりである。 そもそも自賠責保険とは、自動車および原動機付自転車の所有者に加入が義務づけられている損害保険。自動車損害賠償保障法
この記事は2018年10月に有料配信したメルマガを無料効果したものです。 メルマガの登録はこちらから。 2017年6月、東名高速道路上の追い越し車線に停車したワゴン車に、走行してきた大型トラックが突っ込み、ワゴン車に乗っていた夫婦が死亡。2人の女の子を含む合計4名が負傷する事故が発生した。ワゴン車が追い越し車線に停車した原因は、直前に中井パーキングエリアでトラブルになった男のクルマに進路妨害を受けて停止していたことが事故につながったとされる。 フォルクスワーゲン 環境対応は電動化だけじゃない CNGを使用するTGIはもうひとつの低CO2技術だ 2017年に生まれた「あおり運転」 この事故はテレビのニュース、新聞などで繰り返し報道され今では「あおり運転」という言葉がすっかり定着した感がある。さらにこの事故の影響で、ドライバーが自己防衛のためにドライブレコーダーを装着することになり、ドライブレ
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く