森友学園・加計学園問題(モリカケ)や「桜を見る会」問題など、このところの野党の追及のテーマや手法について、意義があるのか、政権攻撃として奏功しているのかをあらためて考えてみたい。 まず、モリカケについて現時点でみると、野党の追及は空振りだった。 森友問題と加計問題は異なっている。森友問題は、国有地売却で近畿財務局が競争入札という基本を無視した事務的なチョンボだった。入札にしておけば二束三文に割引する必要はなかった。この基本を怠ったところ、安倍晋三首相の昭恵夫人が形式的に関係したので、財務省、近畿財務局は説得的に説明できず、文書改竄(かいざん)という最悪手までやってしまった。すべて基本的な初期動作の事務ミスによる結果である。 一方、加計問題は行政上のミスはない。それどころか、50年ぶりの獣医学部新設を阻止する抵抗勢力の存在があったにも関わらず、理事長が安倍首相の友人というだけで、加計学園とい