この結果は当然だ。実は企業の人事担当者の間では、日本人が世界でも有数の「仕事を楽しみにしていない国民」であることは、ずいぶん以前から常識となっている。 例えば、世界77カ国を対象に「考え方」を調べる「世界価値観調査」で、日本人は他のさまざまな先進国を抑えて、「余暇」が重要だと考える労働者が突出して多いことが分かっている。「ワーカーホリック」「企業戦士」などと呼ばれるが、実はそれは仕事が好きだからではなく、義務と責任で「嫌々働かされている」という現実が浮かび上がっている。 また、NHK放送文化研究所が1993年から参加している国際比較調査グループISSPでも、日本人の仕事の満足度はかなり低い結果が出ている。2005年調査での満足度は73%で、世界32カ国と地域中28位。15年の調査では満足度はさらに落ちて60%。「ああ、かったりい」「こんな仕事やりたかねえよ」と愚痴をこぼしながら重い足取りで