参院本会議で施政方針演説をする岸田文雄首相=1月17日、国会内【時事通信社】 岸田文雄政権が発足し、間もなく4カ月になろうとするが、看板政策である「新しい資本主義」の具体像が見えないままだ。首相は競争原理を重視する新自由主義の下、公平な分配が行われずに格差拡大を招いたとして、「成長と分配の好循環」を通じた分厚い中間層の復活を目指すという。今春までに実行計画を含むグランドデザインを策定する方針だが、「失われた30年」と呼ばれる長期停滞から脱却し、「ポストコロナ」を見据えた戦略を打ち出せるかが問われている。(時事通信経済部 宮木建一郎) 野党、「かすみに包まれたまま」と批判「分配と格差の問題にも正面から向き合い、次の成長につなげる。成長と分配の両面から経済を動かし、好循環を生み出し、持続可能な経済をつくる」。首相は17日の衆参両院の本会議で施政方針演説に臨み、経済再生の要は「新しい資本主義」の