あなたはドラマ『暴れん坊将軍』「江戸壊滅の危機!すい星激突の恐怖」の回をご存じだろうか。 『暴れん坊将軍』とは松平健演じる徳川吉宗が貧乏旗本の三男坊・徳田新之助に扮し、江戸城下民と交流し世に蔓延る悪を討つ、という勧善懲悪時代劇である。 基本的に予定調和を楽しむモノだが、たまに脚本家が暴走する回がある。その代表ともいえるのが「江戸壊滅の危機!すい星激突の恐怖」なのだ。 その内容は彗星が地球に衝突、しかもそれが幕府の中枢部である江戸に落ちてくる中、その混乱に乗じて悪だくみを働く集団を上様が成敗するという摩訶不思議な話になっている。 私は子供の頃にこの回を見て痺れた。 理由は明白で純粋に面白いからである。 「正気か?」と言われそうな企画でも押し通す勇気。 彗星落ちてくるけどそれはそれとして話の内容はいつもと変わらない大筋の完成度。 元々好きだった「時代劇」と「SF要素」の組み合わせ。好きな物同士