日産自動車(以下、日産)とサンデンが相次いで「下請けいじめ」、すなわち下請法違反を公正取引委員会から指摘された。日産は下請け企業に支払いの不当な減額を行い、サンデンは費用を払わずに金型および治具(以下、金型)を下請け企業に保管させていた。 どちらも発注側という強い立場を利用した悪質な事例だが、注意すべきはこれら2社だけの問題として片付けられそうにない点だ。「これらは氷山の一角。戦々恐々としている日本企業は多いだろう」(製造業に詳しい経営コンサルタント)という声が専門家から上がっている。というのも、両社が下請法違反による勧告を受けた内容は、日本の商習慣の「闇」が誘発していると指摘すべきものだからだ。 日産は、自動車部品の製造を委託している下請け企業30社以上に対し、事前に取り決めた金額から合意なく数%減額した。違法な減額は過去数年で約30億円になると報じられている。減額率を発注企業が一方的に
日産自動車「リーフ」は2010年に販売された量産型の電気自動車(EV)で、販売台数は65万台(23年時点)を超えます。本紙にメールを送ったAさん(47)=群馬県藤岡市=は愛車で起きたトラブルが「構造設計上の欠陥ではないか」と訴えます。車を見に行きました。(矢野昌弘) Aさんのリーフ(2014年ごろに展示車を購入)のボンネットを開けると、故障した箇所はサビつき、部品がずれていました。「アッパーマウント」という受け皿状の部品の運転席側です。タイヤの振動を吸収する緩衝装置をボルトで車体に固定する部品です。サビでそこのボルトが外れ、緩衝装置が固定されていない状態です。 5月、Aさんが運転中に前方から「ドーン」と大きな音がしました。タイヤ量販店で見てもらうと、「取れてはいけない部品が取れている。ハンドルが利かなくなるかも」と運転を止められました。リーフは、日産販売店にレッカー移動してから今も修理され
電気自動車(EV車)の2023年度国内販売台数トップは、日産自動車の「サクラ」でした。電気自動車は、ガソリン車に比べて環境に優しく、走行コストも抑えられると注目を集めています。 ただ、賃貸住宅に住んでいることで、自宅駐車場に充電設備を設置できず、EV車の購入を迷っている人も多いのではないでしょうか。 そこで、日産サクラを例に、賃貸住まいの人でもお得なのかを考えてみましょう。 ▼トヨタ「アル・ヴェル」は月々でいくらの支払いが必要? 返済額を試算してみた! 燃料代だけで考えるとEV車はお得EV車の最大のメリットは、燃料代を大幅に節約できることです。搭載されているバッテリーの容量次第で走行可能距離が変わりますが、サクラの場合は容量20kwhのバッテリーをフル充電すると、約180kmの走行が可能です。 電気料金を31円/kwh(公益社団法人全国家庭電気製品公正取引協議会が設定している電気料金の目安
2028年までに全個体電池を量産すると発表している日産。しかし、日産は世界的な電気自動車の市場争いで後れを取っているうえ、世界で競争するための規模も不足していていて、危険な賭けにでていると英紙は指摘する。 全固体電池をめぐる日本と中国勢の見解はわかれている 日産は2028年までに全固体電池を量産すると明言している。その一方で、全固体電池の技術はまだ黎明期にあるとの声もあがる。日産の幹部は2024年4月半ばに、その全固体電池を製造する工場内で、懐疑論を唱える企業は過去にしがみついているだけだと反論した。 「電池メーカーはどこも、現在使われている液体電池でずっと儲けていきたいと考えているのです。すでに多額を投資していますから、CATLのみならず、電池メーカーはどこも、全固体電池にあまり前向きではありません」。その幹部は工場見学の最中にそう語った。 幹部がそのように言うのは、電気自動車(EV)の
日産自動車は、下請けの企業に対し納入時に支払う代金を一方的に引き下げていたとして公正取引委員会から勧告を受けたことで、「賃上げ促進税制」で法人税の優遇措置を利用する資格を失ったことがわかりました。 日産自動車は、エンジン部品などを製造する下請けのメーカー36社に対し、納入時に支払う代金、あわせて約30億円を一方的に引き下げていたことが下請け法に違反するとして、3月、公正取引委員会から勧告を受けました。 この問題を受けて日産は、賃上げを行った企業を対象に法人税の負担を軽減する「賃上げ促進税制」の優遇措置を利用する資格を失ったことがわかりました。 この優遇措置を大企業が利用するには、取引先への配慮などに関する経営方針を公表し、適正な取引価格の実現を「パートナーシップ構築宣言」の専用サイトで表明する必要がありますが、3月、このサイトから日産の掲載が削除されました。 1年間は再び掲載することができ
関係者によりますと、日産自動車は、タイヤホイールなどを製造する下請けの部品メーカー数十社に対し、事前に取り決めた納入代金から一方的に数%を差し引いて支払っていたということです。 部品メーカー側に対する日産自動車のこうした対応は少なくとも数年間、続いていたとみられ、納入時の代金から差し引いていた金額の合計はおよそ30億円にのぼるということです。 下請け法は、下請けに責任が無いのに発注側が一方的に代金を減額することを禁止していて、公正取引委員会は近く、日産自動車に対し、再発防止などを求める勧告を出す方針を固めたということです。 日産自動車は公正取引委員会に対し事実を認め、部品メーカー側に対し、減額していた分を支払ったということです。 原材料価格が高騰する中、公正取引委員会は、発注側と下請けとの間で価格転嫁が適正に行われているか、関係部署の人員を増やすなどして、監視を強化しています。
トヨタ自動車は10月20日、北米で販売するトヨタ/レクサスのバッテリーEVにおいて、米Teslaの充電規格(NACS:北米充電規格)を採用すると発表した。トヨタの北米事業体であるTMNA(Toyota Motor North America)とTesla間で合意に達した。国内メーカーでNACS採用を表明するのは、日産、ホンダに続き3社目。 これにより、トヨタ/レクサスのユーザーは北米全域に設置された1万2000基以上のテスラ製急速充電設備「スーパーチャージャー」を利用できるようになる。現在、両ユーザーはACレベル2やDC急速充電ステーションなどの充電ネットワークにアクセスできるが、NACSの採用でより多くの充電インフラが利用可能となる。 2025年にTMMK(トヨタ・モーター・マニュファクチャリング・ケンタッキー)で生産予定の3列シートSUVを含む、一部のBEV車両にNACSポートを搭載。
日産自動車が下請けの企業に対し納入時に支払う代金を一方的に引き下げていた問題で、内田誠社長は公正取引委員会から勧告を受けたあとも代金の引き下げを行っていた可能性があるとして調査を進めていることを明らかにしました。 日産自動車は、エンジン部品などを製造する下請けのメーカー36社に対し、納入時に支払う代金、合わせておよそ30億円を一方的に引き下げていたことが下請け法に違反するとして、ことし3月公正取引委員会から勧告を受けました。 この問題で日産の内田誠社長は23日、日本自動車工業会の会見で、公正取引委員会から勧告を受けたあとも代金の引き下げを行っていた可能性があるとして外部の弁護士などによる調査を進めていることを明らかにしました。 調査結果については1週間後をめどに公表するとしています。 会見で内田社長は「事実確認は進んでいますが、現時点では最終確認にはいたっておらず、引き続き調査を継続してい
日産自動車は、電気自動車(EV)とシリーズ式ハイブリッド機構「e-POWER」搭載車の2本柱で電動化を進めていくことを宣言している。一方、純粋な内燃機関(ICE)車の生産は継続する。以前、「見向きもしない」としていたプラグインハイブリッド車(PHEV)の導入も予定している。2本柱以外のICE車やPHEVとどう向き合うか。なぜPHEV戦略で方針転換したのか。同社専務執行役員の平井俊弘氏に話を聞いた。(聞き手は久米秀尚、伏木幹太郎、久家 怜=日経クロステック/日経Automotive) ここまで(前編)は、e-POWERのエンジン戦略について聞いてきた。ICE車の今後はどう考えているか。 昨今のEV(需要)は踊り場に来ていると言われている。各国の政策がICEに対して弾力性をもたせたものになり、ICEはもう少し続くとみている。最近、EVシフトが進んでいる中国でも(ICEへの)揺り戻しが少しある。
「失望した。自分たちは悪くないと終始主張しているだけだ──」 日産自動車は5月31日、「下請けいじめ」問題に関する会見を開いた。会見を聴いていた日産系サプライヤー幹部はそう突き放した。 日産は3月7日、公正取引委員会から下請法違反で再発防止の勧告を受けた。2021年1月〜2023年4月に原価低減を目的として、下請け先36社への代金を約30億円不当に減額したと認定され、日産は下請け先に相当分を返金した。 勧告後も「減額強要」報道に反論 しかし、この勧告後も「一方的な減額の強要が続いている」との報道があった。下請け先の納入価格が自動的に低減されるフォーマットを使った見積書を提出させてきたことや、日産の担当者が「長い付き合いだからといっていつまでも仕事もらえると甘く見るなよ」と告げ見積書の再提出を迫ったことなどを、テレビ東京が報じたのだ。 日産が調査を依頼した外部弁護士が、報道された疑惑について
ホンダと日産自動車は、車載OSと呼ばれる車の制御を統合的に行うソフトウエアを新たに開発し、共通化する検討を進めていることが分かりました。今後、重要性が増す分野でライバルメーカーが手を結ぶことで、世界での競争力を高めるねらいです。 ホンダと日産自動車は、ことし3月、車の電動化などの包括的な協業に向けて検討を始める覚書を結び、具体的な協議を進めてきました。 関係者によりますと両社はその一環として、車を制御するソフトウエアを共通化する検討を進めているということです。 従来、個別に制御してきた機器を統合的に制御できる車載OSを新たに開発し、さらに、アクセルやブレーキなどの装置や、運転支援システムなどをつなぐ基本的な設計についても共通化する方向です。 EV=電気自動車や自動運転技術などによって車の制御が複雑になるなか、アメリカのテスラや中国のBYDはすでに車載OSの実用化で先行しています。 ホンダと
軽自動車のEVが好調だ。 全国軽自動車協会連合会(全軽自協)の統計によると、日産サクラは2023年の年間で3万7140台が販売された。 昨年最も売れた国産EVとして話題となったサクラは、2023年5月に発売されたハイトワゴン型の軽EVである。日産と三菱自動車の合弁会社であるNMKVが企画開発した車種で、同じ規格を持つ「兄弟車」として三菱自動車からはeKクロスEVが発売されている。 両車は発売からわずか2カ月で2万8000台の受注を得ており、1カ月で1万台以上という数字は、国内新車販売でかなり上位の売れ行きだと言える。 両車併せての累計販売台数は現在、7万2500台を超えている。ことにサクラは、軽自動車販売においても、年間を通じて月別販売台数(月販)3000台を超えており、全国軽自動車協会連合会(全軽自協)が公表した最新の新車販売台数でも15位以内に存続する状況となっている。 軽自動車販売で
現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 日産「新型マーチ」まもなく登場!? “丸目”ライトに反響多数! 日本“復活”に期待の声も!「ノート」より小さい「次期コンパクトカー」どうなる? 日産「新型マーチ」まもなく登場!? “丸目”ライトに反響多数! 日本“復活”に期待の声も!「ノート」より小さい「次期コンパクトカー」どうなる? ■日産のコンパクトカーといえば「マーチ」でしょ! 1982年に初代が登場した「マーチ」は、日産のコンパクトハッチバックとして4世代・40年にわたって販売されてきましたが、2022年に惜しまれつつ国内の販売を終了しています。 そんなマーチ(欧州名「マイクラ」)がEV(電気自動車)として復活するといいます。これに対しSNSなどではさまざまな声が集まっています。 【画像】めちゃカッコいい! 日産「新型マーチ!?」を画像で見る(30枚以上) マーチは
左が日産自動車の内田誠社長兼最高経営責任者(CEO)、右がホンダの三部敏宏社長。2024年3月15日に両社が緊急会見を開き、協業について検討する覚書を締結したと発表した。(出所:日経クロステック、写真:日産自動車) 「最初から日産自動車と手を組んでおけばよかったのだ」──。自動車技術に詳しいアナリスト(以下、自動車系アナリスト)は、日産自動車とホンダが発表した協業の検討についてこう語る。両社は自動車の電動化と知能化分野で戦略的パートナーシップの検討を開始することで覚書(MOU)を締結(図1)。今後、ワーキンググループを立ち上げて具体的な内容を詰めていく。このうち、ホンダの動きについて自動車系アナリストは「遅きに失したとまでは言わないが、スピード感がない」と指摘する。 率直に言って、ホンダは迷走しているように見える。電動車、中でも電気自動車(EV)に関して現実味のある戦略が見えないのだ。足元
発表から3年半経っても発売されなかったB9とe-4ORCE これまで長らく販売を停止していた日産アリアが、ついに正式に販売再開される方針が明らかになった一方で、なんと120万円という大幅値上げを行なって販売が再開されるという、驚きの動向も判明しました。 今回取り上げていきたいのが日産アリアです。このアリアについては、2020年の7月15日に初公開を迎えながら、2021年中旬に正式発売をスタートするとアナウンスされていたものの、2021年中旬に、初回生産限定グレードとしてLimitedの発表を行い、その発売が、2021年の冬にずれ込んでいました。 ところが、その2021年の冬の発売も後ろにずれ込んでしまい、結局Limitedの納車がスタートしたのが2022年の3月中旬のことでした。しかも、当初はエントリーグレードのB6しか納車されず、B9やe-4ORCEについては、さらに2022年の冬へと発
三菱自、ホンダ・日産連合に合流 国内大手、トヨタと2陣営に 時事通信 経済部2024年07月28日17時02分配信 ジャパンモビリティショーに出展した三菱自動車のロゴマーク=2023年10月、東京ビッグサイト ホンダと日産自動車が協議を進める電気自動車(EV)分野などの協業に、三菱自動車が加わる方向で調整していることが28日、分かった。実現すれば、国内大手はトヨタ自動車を中心とするグループと、ホンダ、日産、三菱自の2陣営に集約されることになる。 〔写真特集〕電気自動車(EV)、本格普及へ EV化などで経営環境が急激に変化する中、各社が生き残りに向けて協力する動きが加速してきた。 ホンダと日産は、EVのソフトウエアや中核部品を共通化する方向で検討。今夏にも具体的な協業内容を発表する見通しで、三菱自もこの枠組みに加わる方向だ。同社が強みを持つプラグインハイブリッド車(PHV)やピックアップトラ
テスラ「モデルS」(「Wikipedia」より/Benespit) 「NIKKEI Mobility」報道によれば、米テスラの2022年の日本での販売台数は約6000台であることがわかった。同社は同年の世界販売台数が131万台と世界EV(電気自動車)市場で2位の座にあり、同年の米国での販売台数は48万台(前年比約4割増)、欧州は23万台(同)と伸びているが、日本では前年比1割増にとどまる。1300万円近い新車販売価格(「モデルS」)や200万円超とされるバッテリー交換費用をはじめとする高額な修理・パーツ交換費用、さらにはEV用の充電拠点の少なさなどがハードルとなっているようだ。その一方、国内では日産自動車の軽EV「サクラ」の22年度の販売台数が約3万3000台になり、EV市場トップとなっている。国の補助金を使えば180万円ほどから購入できる点や、テスラと違い小回りが利くサイズであることなど
日産自動車と本田技研工業(ホンダ)は3月15日、クルマの電動化や知能化に向けた戦略的パートナーシップの検討を始めると発表した。急速に変化する自動車市場で、世界3位(ホンダ)と7位(日産)の自動車メーカーが手を組み、スケールメリットを生かして競合に対抗する狙いがある。 具体的な協力分野として、車載ソフトウェアプラットフォームやBEVのバッテリー、コアコンポーネント(eAxleと呼ばれるモーターやインバーター、ギアなどのパッケージ)などを挙げる。ただし現状は「検討する合意をした段階」(本田技研工業の三部敏宏社長)であり、決まったことはない。資本提携などの話も「一切ない」という。 三部社長によると、両社が話を始めたのは今年の1月中旬。その後、約2カ月で数回の会合を重ね、うまくいく感触を得たという。内田社長も「課題認識や思いを共有できた。早く検証したいので会見を開いた」と話す。つまり今回の発表には
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