「東日本大震災の際に検察官が最初に逃げた」などとした森法務大臣の答弁について法務・検察の幹部からは疑問の声が出ています。 まず検察官が「最初に逃げた」事実はあったのでしょうか? 平成23年11月に仙台高等検察庁がまとめた報告書によりますと、福島地検いわき支部は震災後の3月16日から23日までの8日間、庁舎を一時閉鎖し、執務場所を福島地検郡山支部の庁舎に変更しました。原発事故の後、政府は避難指示の対象区域を順次拡大していて、庁舎を一時閉鎖した前日の3月15日にはいわき市の一部など原発から30キロ以内の住民に屋内退避を呼びかけていました。 その時点で、いわき市内でもすでに一部の住民が自主的に避難していたとされています。 また報告書では当時の状況について「極度の混乱状態であって事件関係者の取り調べや被告などの公判への出頭確保が困難になっていた」としていて、執務場所の変更も3月15日に福島地方裁判