現在、全国にて順次上映中の『ようこそ映画音響の世界へ』は、映画における音響の歴史と発展、その重要性について説く優れたドキュメンタリーだ。 映画音響とひと口にいっても、それを構成する要素はさまざま。物語の導き手となるセリフ、作品を迫力あるものにする効果音、そして感情を高めていく音楽など。本作はそれらに関わるスペシャリストに加え、伝説のサウンドデザイナーたちや著名な監督らにインタビューを敢行。新旧のあらゆる名作のクリップを具体例として引用し、音が果たす役割とエモーショナルな力を、実際の制作と発見のプロセスを通して明らかにしていく。 この良質なガイド映画を手がけたミッジ・コスティン監督に、このたびメールインタビューをする機会に恵まれた。先行する他媒体の記事との差別化を図るため、かなり細かい質問に終始し、テキストが長文となったことをお許し願いたい。同時に、このような面倒な質問にも根気よくつきあい、