ディスラプションの第一歩はレガシーを捨てること 今ほどディスラプション/破壊的イノベーションが注目される時代はありません。AI、IoT、AR、量子コンピュータといった新たなテクノロジーが台頭する歴史的な転換期にいるのです。変革をしない選択は、すなわち衰退を意味します。一方で苦難を避けられないことは、ディスラプションにまつわる冷徹な真理です。 ディスラプションの第一歩はレガシーを捨てることです。レガシーとは、先人が築いた物理的、精神的遺産のことであり、企業活動においては「業界の慣習」「組織の慣習」「ビジネスモデル」など、あらゆるものが該当します。時代後れになった資産。それがレガシーです。 1997年、倒産寸前だったアップルに創業者のスティーブ・ジョブズが復帰したとき、矢継ぎ早に行ったのはまさにレガシーを捨てることでした。スティーブはまず、コンピュータとOSというコア事業だけを残し、それ以外の