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cinraに関するエントリは797件あります。 音楽musicインタビュー などが関連タグです。 人気エントリには 『シティポップの世界的ブームの背景 かれらの日本という国への目線 | Kompass(コンパス) ミュージックガイドマガジン by Spotify&CINRA』などがあります。
  • シティポップの世界的ブームの背景 かれらの日本という国への目線 | Kompass(コンパス) ミュージックガイドマガジン by Spotify&CINRA

    「シティポップ」にまつわる言説はとても複雑だ。そもそも音楽的な定義が曖昧で、その反面なんとなくの風景やビジュアル、イメージを想起させてしまう言葉の魔力も理由としてあるだろう。だがもちろんそれだけではない。 たとえば、1970~1980年代のリアルタイム世代の感覚、1990~2000年代にクラブシーンで「和モノ」としてリバイバルされたときの感覚、2010年代初頭に「ネオシティポップ」としてリアルタイムではない世代による実践が盛んに行われていたときの感覚が、そのときどきの社会的状況やメディア環境を反映して微妙に異なっていることもひとつの背景にある(もちろん共通している部分も大いにあるのだが)。 そこに海外からの目線が加わると一層ややこしくなる。ちょうど「ネオシティポップ」という言葉が用いられはじめたころ、インターネット上ではヴェイパーウェイヴと呼ばれる新たなジャンルが勃興し、日本のシティポップ

      シティポップの世界的ブームの背景 かれらの日本という国への目線 | Kompass(コンパス) ミュージックガイドマガジン by Spotify&CINRA
    • ノーラン監督作『オッペンハイマー』日本公開の行方と意義 | CINRA

      「原子爆弾の父」と呼ばれたロバート・オッペンハイマーの生涯を描いた映画『オッペンハイマー』の日本での劇場公開をめぐり、注目が集まっている。クリストファー・ノーランが脚本・監督を務め、全米での封切り以降高い評価を受けているが、日本では公開日が決まっておらず、10月28日時点で一切の宣伝がされていない。 日本公開をめぐる現状はどうなっているのか。関係者への取材を通して得た情報や、本作が公開されることの意義について、ライターの稲垣貴俊氏が執筆する。 2023年に世界的ヒットを記録した一本の映画が、日本では劇場公開されないままとなってしまうかもしれない――。『ダークナイト』3部作などの人気監督クリストファー・ノーランによる最新作、「原子爆弾の父」こと理論物理学者のロバート・オッペンハイマーを描いた伝記映画『オッペンハイマー(原題)』が話題だ。 本作はオッペンハイマーの学生時代から、原爆開発(マンハ

        ノーラン監督作『オッペンハイマー』日本公開の行方と意義 | CINRA
      • 起業のリアルな失敗を描く。漫画『100話で心折れるスタートアップ』が経営者から注目を集めるわけ | CINRA

        2022年7月、Twitterに突如現れ、じわじわとファンを増やしている漫画『100話で心折れるスタートアップ』。大学の起業サークルに所属しているウサギが仲間とともに会社「ウサコア」をつくり、紆余曲折ありながらも会社を徐々に大きくしていく物語だ。 フォロワーには経営者や起業家も多く、この物語で起きるできごとのリアルさがうかがえる。現在(2022年9月30日時点)は100話まで残り数話となり、徐々にウサギの「心が折れていく」様子が見てとれる展開になっているが、この物語が伝えたいことは一体なんなのだろうか。そもそも、なぜこの物語を描こうと思ったのか? 作者に話を聞いた。 ―まずはじめに、この物語を描こうと思ったきっかけを教えてください。 『100話で〜』作者(以下、作者):もともと、以前から描こうとは思っていました。スタートアップ業界って、華々しい話や成功した話はメディアにたくさんあるし、企業

          起業のリアルな失敗を描く。漫画『100話で心折れるスタートアップ』が経営者から注目を集めるわけ | CINRA
        • YMOが世界に拡散したオリエンタリズムと、テクノ先進国としての栄光と衰退。いま日本文化の選ぶべき道は | CINRA

          いまから45年前、1978年にデビューしたYellow Magic Orchestra(YMO)は、翌1979年にアメリカの大手レーベル「A&M Records」から1stアルバムをリリースした。このUS版1stアルバムには、国内版1stアルバム(1978年)とは異なるミックスが施されたことに加え、独自の、非常に象徴的なアートワークも作成された。 扇子を手に、顔の半分を覆うほど大きなサングラスをかけ、頭からはメデューサを想起させるカラフルなケーブルが伸びた芸者……ジャケットに描かれた鮮烈なモチーフ「エレクトロニック・ファン・ガール」(通称・電線芸者)とともに、YMOは世界に広まっていくことになる。 そのエレクトロニック・ファン・ガールがあしらわれた金屏風が今年3月、音楽レーベル「U/M/A/A Inc.」の設立20周年プロジェクト『TechnoByobu』の第1弾プロダクト「Electro

            YMOが世界に拡散したオリエンタリズムと、テクノ先進国としての栄光と衰退。いま日本文化の選ぶべき道は | CINRA
          • 「TR-808」開発秘話をNHK『ノーナレ』で放送、開発者・菊本忠男がテレビ初登場。石野卓球らも出演 | CINRA

            リズムマシン「TR-808」を特集する『ノーナレ「808 Revolution」』が12月17日23:20からNHK総合で放送される。 1980年にローランドから発売された「TR-808」。当初は「全くリアルな音ではない」と「失敗作」の烙印を押されたが、開発者も想定しない「予想外の使い方」によってヒップホップ、R&B、ハウス、テクノ、ポップスなど世界中のアーティストに愛されるようになった。 番組では松武秀樹、Afrika Bambaataa、石野卓球、トリル・ダイナスティが「808伝説」を語るほか、「ミスター・キクモト」として知られる開発者の菊本忠男がテレビ初出演し、開発秘話やその音が持つ根源的な力を明かす。 番組音楽は渋谷慶一郎が担当。ほぼ全てを「TR-808」で制作したという。

              「TR-808」開発秘話をNHK『ノーナレ』で放送、開発者・菊本忠男がテレビ初登場。石野卓球らも出演 | CINRA
            • あの高校生テクノユニットはいま。LAUSBUBが大学生になって語る、音楽的関心、制作環境、将来の展望 | CINRA

              2021年初頭、Twitter上で大きな話題を集めた高校生テクノユニットを覚えているだろうか。 中学時代、YouTubeで見たYellow Magic Orchestraのミュージックビデオに衝撃を受けた岩井莉子と、その高校時代の友人である高橋芽以によって結成されたLAUSBUB。本格的な音楽活動期間は1年ほどだったにも関わらず、オリジナル楽曲“Telefon”はSoundCloudの全世界ウィークリーチャート1位を記録した。 コロナ禍の受験期を乗り越え、2003年生まれのふたりは晴れて大学生となり、キャリア初となるCD作品『M.I.D. The First Annual Report of LAUSBUB』を11月16日リリースした。本作に収録されている細野晴臣“Sports Men”のカバーがまず目をひくが、今年8月にふたりは細野のラジオに出演し、LAUSBUBの音楽に大きな影響を与え

                あの高校生テクノユニットはいま。LAUSBUBが大学生になって語る、音楽的関心、制作環境、将来の展望 | CINRA
              • 20年で少女漫画はどう変化したのか? 『フルバ』『カレカノ』から令和の作品までひらりさが語る | CINRA

                漫画評論家・米沢嘉博さんが「少女マンガは『愛』『自己と世界』を中心に展開してきたともいえる。それによって、少女マンガは独自のモチーフ、テーマを選びとり、スタイルを完成させていった」(『戦後少女マンガ史』 / ちくま文庫より)と言っているように、少女漫画は明治時代の少女雑誌の誕生以降、独自の発展を遂げてきた。そして近年では媒体の多様化や読者層の変化により、一層複雑な変化を続けているように思う。 カルチャーシーンの「これまで」と「これから」を考える、CINRAメディア20周年特集「Crossing??」。今回は、ここ20年の少女漫画の流れを、個人の体験とともに振り返りたいと思う。ご登場くださったのは、文筆家として活動されているひらりささん。1989年生まれで、雑誌最盛期の90年代から漫画雑誌を読みはじめたというひらりささんの少女漫画史をお伺いしながら、作品やヒロインの変化、そしてそこから見える

                  20年で少女漫画はどう変化したのか? 『フルバ』『カレカノ』から令和の作品までひらりさが語る | CINRA
                • 川井憲次に聞く押井守との共同制作。説明不可能な音楽探求の日々 | CINRA

                  日本アニメ史に残る金字塔『攻殻機動隊』シリーズの劇場公開作品第一弾『GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊』の舞台となっているのは2029年。遠かったはずの未来に近づきつつある現在、『攻殻機動隊』シリーズが今もなお強い魅力を放ち続けている理由は何なのだろうか。 今回、シリーズの主題歌・挿入歌50曲がハイレゾで改めてリリースされるのに合わせて、『攻殻機動隊』のイメージを決定づけた映画2作品の音楽を手がけた川井憲次にインタビューを行った。川井は制作当時、どのような思いのもと世界が驚愕した異形の音楽世界を構築したのだろうか。当時の押井守監督とのやりとりを振り返りながら、今一度『攻殻機動隊』の魅力に音楽面から迫ってみたい。 押井さんの場合、普段とは違う考え方ができるのでおもしろいんですよ。 ―川井さんが押井監督と初めてお仕事をされたのは、1987年の実写作品『紅い眼鏡』が最初ですよね

                    川井憲次に聞く押井守との共同制作。説明不可能な音楽探求の日々 | CINRA
                  • 鈴木亮平『シティーハンター』インタビュー。「令和の観客」に愛されるためにアップデートしたこと | CINRA

                    北条司による人気漫画を実写化したNetflixのオリジナル映画『シティーハンター』の配信が始まり、Netflix週間グローバルTOP10で初登場1位を獲得するなど反響を呼んでいる。主人公・冴羽獠を務めたのは、本作の熱烈なファンでもあり、長年にわたって冴羽獠を演じることを望んでいたという鈴木亮平だ。 配信後初となるインタビューで、並々ならぬ思いを込めた本作に参加した感想を聞いた。 『シティーハンター』予告編 / 物語の主人公・冴羽獠は、東京・新宿を拠点にし、裏社会での様々なトラブル処理を請け負う超一流のスイーパー(始末屋)。無類の美女好きで、美女に出会うとタガが外れてしまうが、いざ依頼を受ければ、並み外れた銃の腕と身体能力、そして冷静沈着な頭脳で、仕事を遂行する。そんなクールでおバカでもっこりの “冴羽獠” を演じるのは鈴木亮平、ヒロイン “槇村香” 役は森田望智、獠の相棒である “槇村秀幸

                      鈴木亮平『シティーハンター』インタビュー。「令和の観客」に愛されるためにアップデートしたこと | CINRA
                    • 「ドイツ人目線」で読んだ小説『関心領域』の特異性とは?文筆家マライ・メントラインが紐解く | CINRA

                      メイン画像:©Two Wolves Films Limited, Extreme Emotions BIS Limited, Soft Money LLC and Channel Four Television Corporation 2023. All Rights Reserved. 小説『関心領域』を通例の文脈で「あの映画の原作」と紹介するのにはいささか抵抗がある。というのも、特に日本では、公開当初から凄まじい訴求力を見せた映画版(ジョナサン・グレイザー監督)の存在感が大きく、隠喩に満ちたその内容の「解題」を求める意図で本書を手にする人が多いと予測され、その場合、キャラ構築や舞台設定など多岐にわたる差異により、読者が面食らうこと必至だからだ。 ありていにいえば『関心領域』とは、ナチス第三帝国に関する、ある「共通命題」を突く文芸作品と映像作品のユニット的名称である。双方、観念的な因果関

                        「ドイツ人目線」で読んだ小説『関心領域』の特異性とは?文筆家マライ・メントラインが紐解く | CINRA
                      • 映画祭の役割は賞だけじゃない。押井守監督がほぼノンストップで語るアニメ文化の継承と業界の問題点 | CINRA

                        今年から、『新潟国際アニメーション映画祭』が開催される。本映画祭の特徴は、これまで、公の場ではあまり批評の対象とされてこなかったエンターテイメント作品も取り上げている点だ。「商業」「アート」の垣根なく作品を評価し、アニメ文化を守り継いでいくために開催される本映画祭。第1回目の審査員長を務めるのが、1970年代からアニメ業界で作品をつくり続けている押井守氏だ。今回は、幸運なことに押井氏にインタビューする機会を得て、アニメ業界への課題感や映画祭の意義についてうかがった。 撮影込み30分という限られた取材時間のなか、押井監督はひとつの質問に対してほぼノンストップで語り続け、60分インタビュー並の分量に。その発言内容にはアニメ業界に対する厳しい意見も多分に含まれているが、そうした言葉の根底にあるのは、スタッフが心血を注ぎ込んで作品をつくっていることに対するたしかなリスペクトと、その仕事が報われてほ

                          映画祭の役割は賞だけじゃない。押井守監督がほぼノンストップで語るアニメ文化の継承と業界の問題点 | CINRA
                        • 全盲のeスポーツプレイヤーたちが開発に協力。『ストリートファイター6』のアクセシビリティ向上はどう実現した? | CINRA

                          近年のビデオゲームの進化はめざましい。技術の発達で、現実と見まがうようなリアルなグラフィックのゲームがいくつもつくられ、またオンラインを介して国籍や言葉を超えた多様なプレイヤーが仮想世界の冒険や戦いや出会いを楽しんでいる。 しかしそれと並行して、じつは進化し続けているのがユーザーのアクセシビリティ。障がいなどがある人でもゲームを楽しめる工夫の進化だ。その最前線を突き進んでいるのが人気格闘ゲームの最新作『ストリートファイター6』だ。同作では、eスポーツを介した障がい者の就労支援を行なう株式会社ePARAと共同し、対戦相手との距離やお互いのコンディションをサウンドで把握する工夫などが随所に盛り込まれている。 今回、同作を制作したカプコンからディレクターの中山貴之、サウンドチームの渥美格之進、小池義規、ePARAから代表取締役の加藤大貴、ブラインドeスポーツプレイヤーのNAOYA、今回の共同プロ

                            全盲のeスポーツプレイヤーたちが開発に協力。『ストリートファイター6』のアクセシビリティ向上はどう実現した? | CINRA
                          • 坂本慎太郎と青葉市子の「歌」は、なぜ日本語のまま海外に届いているのか。現場で得た感覚から語りあう | CINRA

                            坂本慎太郎と青葉市子。その音楽性から2組をあわせて聴いているリスナーは少なくないのではないか、と思う。じつはこのふたり、対面は実質二度目。前回の現場は小山田圭吾のプロジェクトで、およそ10年前に遡る。 そんなふたりの初対談が『FESTIVAL de FRUE』企画で実現。今年7月8日開催の『FESTIVAL FRUEZINHO』立川公演に出演する青葉市子、2022年に出演した坂本慎太郎は、ともに国内のみならず海外からの支持も厚いことから、対談は「両者の歌が国境を越えて聴かれる秘密」をテーマに話が展開した。 ストリーミングサービスの登場をきっかけに少しずつ状況が形成され、2023年現在、国内外に数百万、あるいは1,000万規模でリスナー数を抱える日本のアーティストも出てきている。しかし、坂本慎太郎と青葉市子の「歌の広がり方」はそういったケースとは異なると言えるだろう(※)。 その様子を対談の

                              坂本慎太郎と青葉市子の「歌」は、なぜ日本語のまま海外に届いているのか。現場で得た感覚から語りあう | CINRA
                            • 吉田豪が見た『全裸監督』と村西とおる 過去の危ない体験談を語る | CINRA

                              もしかしたら今年一番の問題作になるかもしれない。そんな予感に溢れたNetflixオリジナルシリーズ『全裸監督』が、2019年8月8日より世界190ヶ国で配信開始された。本作では、アメリカ司法当局から370年の懲役を求刑されたり、50億円の借金を背負ったりといった数々の逸話を残す伝説のAV監督・村西とおると、その仲間たちの青春と熱狂が史実に基づくフィクションとして描き出されている。 地上波では間違いなく放送できない過激な描写も多く、Netflixだからこそ実現できた映像作品といえる。また、主人公・村西とおるを演じる山田孝之をはじめ、満島真之介、玉山鉄二、リリー・フランキーなど豪華俳優陣を揃えたキャスティングも話題だ。今回はこの『全裸監督』を、村西監督とも親交が深いプロインタビュアーの吉田豪に視聴してもらった。1980年代カルチャーにどっぷり浸かっていた彼の目には、この作品はどう映ったのだろう

                                吉田豪が見た『全裸監督』と村西とおる 過去の危ない体験談を語る | CINRA
                              • 「戦争反対」と叫ぶのは無意味か?『No War 0305』でGEZANらと1万人のデモが暴力と冷笑に抗議 | CINRA

                                「ほしいのは熱狂ではなくそれぞれの実感でたどり着いたNO WAR。そして言葉にすることには確かに意味があると認め合いたい」 - GEZANのマヒトゥ・ザ・ピーポーによる『No War 0305』ステートメントより

                                  「戦争反対」と叫ぶのは無意味か?『No War 0305』でGEZANらと1万人のデモが暴力と冷笑に抗議 | CINRA
                                • コミュニティーはつくり直せない。東京オリンピックが壊した団地アパートから見る「真の豊かさ」とは | CINRA

                                  「2020年東京オリンピック・パラリンピックの思い出はなんですか?」と聞かれたら、あなたは何と答えるだろう。 かつて国立競技場の隣には、1964年の東京オリンピック開発の一環で建設された都営霞ヶ丘アパートが存在した。住民の平均年齢が65歳以上の高齢者団地だったが、2020年東京オリンピックの開催に伴う再開発によって、2016年から2017年にかけて取り壊された。 『東京ドキュメンタリー映画祭2020』特別賞を受賞した映画監督・青山真也の『東京オリンピック2017 都営霞ヶ丘アパート』は、アパートから強制退去させられた住民の2014年から2017年にかけての記録をとおして「五輪ファースト」の陰で繰り返される排除の歴史を映し出したドキュメンタリーだ。有志による東京都、五輪担当大臣への要望書提出や記者会見の様子を織り交ぜながら、住民が退去の日を迎えるまでの生活を切り取っている。大友良英が手掛けた

                                    コミュニティーはつくり直せない。東京オリンピックが壊した団地アパートから見る「真の豊かさ」とは | CINRA
                                  • 『セクシー田中さん』問題から考える、映像化のトラブルと作家の権利を代弁する「出版エージェント」の必要性 | CINRA

                                    『砂時計』や『セクシー田中さん』などで知られる漫画家・芦原妃名子さんが、1月29日に遺体で発見された。生前、『セクシー田中さん』の実写ドラマ制作をめぐりトラブルが起きていたことが明らかになっており、原作者が亡くなってしまうという事態に、悲しみの声が広がっている。 『キャラクターとは何か』や『戦争はいかに「マンガ」を変えるか:アメリカンコミックスの変貌』などの著者で、漫画業界の事情に詳しいフリーライターの小田切博氏が、この問題が浮きぼりにした漫画などの映像化の現状、そして出版エージェントの必要性について綴る。 2024年1月29日、漫画家の芦原妃名子氏が遺体で発見されたことが報じられた。 亡くなる直前、芦原氏はXや自身のブログでベリーダンスをモチーフにした最新作『セクシー田中さん』(小学館刊)の実写ドラマについて、最終2話の脚本を自ら執筆した経緯を説明する声明を発表していた。それ以前にドラマ

                                      『セクシー田中さん』問題から考える、映像化のトラブルと作家の権利を代弁する「出版エージェント」の必要性 | CINRA
                                    • 2003年生まれのLAUSBUBが語る 人生を変えたテクノとの出会い | CINRA

                                      2021年初頭、SNSで拡散された高校生2人組によるテクノミュージック“Telefon”のサウンドクオリティーに度肝を抜かされた人は多いだろう。 ドイツ語で「いたずらっ子」を意味するユニット名「LAUSBUB」と名乗る、北海道は札幌在住の岩井莉子(Gt,Syn,DJ)と高橋芽以(Vo,Gt)による2人組。ユニットを結成したのも、本格的に打ち込みをはじめたのもまだ1年と少し前という事実にも驚かされるが、すでにSoundCloudにアップされている3曲は、いずれもYellow Magic OrchestraやBuffalo Daughter、Corneliusなどに影響を受けたポップでミニマルな音楽性に、デジタルネイティブならではのアイデアやユーモアがふんだんに盛り込まれている。 コロナ禍で家にいる時間が増え、できなくなったバンド活動の代わりにはじめたというLAUSBUB。iPadにバンドルさ

                                        2003年生まれのLAUSBUBが語る 人生を変えたテクノとの出会い | CINRA
                                      • 作家ケン・リュウが語る人間とテクノロジー、SFで未来を描くこと | CINRA

                                        もし「不老不死」になる施術を受けることができるとしたら、10代、20代のまま永遠に生きることができるとしたら、その道を選ぶだろうか。生が死によって意味をもたらされているのだとしたら、死のない人生はどう生きればいいのか。現代SFを代表するアメリカ人作家のひとり、ケン・リュウの短篇小説『円弧(読み:アーク)』はそんな問いを私たちにつきつける。 物語の舞台をアメリカから移し、『愚行録』『蜜蜂と遠雷』の石川慶監督が本作を日本で映画化した『Arc アーク』が2021年6月25日に公開される。芳根京子が17歳から100歳以上まで生きる主人公を演じ、「人類史上初めて永遠の命を得た女性の一代記」を描くこの作品。リュウ自身もエグゼクティブプロデューサーとして携わり、その仕上がりに「あなた方はこの物語に生を与えるのに唯一にして最高の方法を用いました」と賛辞を送る。 今回は映画の公開に際して原作者のリュウにイン

                                          作家ケン・リュウが語る人間とテクノロジー、SFで未来を描くこと | CINRA
                                        • ザ・リバティーンズが明かすサマソニの真相と本音。ゲイリーに訊く日本への思いと再結成後の決意 | CINRA

                                          「やっぱりリバティーンズは来なかった」。今年8月に開催された『SUMMER SONIC 2022』の約1週間前にThe Libertinesの出演キャンセルが決定した。チケットを購入していた多くのファンが、落胆すると同時に妙に納得してしまったのではないだろうか。 なぜならドラッグとアルコールによる問題やトラブルの数々を起こしてきたThe Libertinesは、「来日するのはほぼ不可能」というのが定説とされてきたからである。それだけに、今回の件では、「ようやく4人揃ったリバティーンズが日本で見れると思ったのに」というショックと「やっぱりね」というあきらめが入り乱れるような、多くのファンをモヤモヤさせる結果となった。 そして現時点で、The Libertines本人たちがこの結果をどうとらえているのかという本音は、いまだメディアではあまり取り上げられていない。そこで今回、The Libert

                                            ザ・リバティーンズが明かすサマソニの真相と本音。ゲイリーに訊く日本への思いと再結成後の決意 | CINRA
                                          • サザンオールスターズを「学生バンド」時代から知る識者が語る。桑田佳祐との衝撃的な出会いを振り返る | Kompass(コンパス) ミュージックガイドマガジン by Spotify&CINRA

                                            今年デビュー45周年を迎えたサザンオールスターズ。7月にリリースされた、エキゾティックな昭和歌謡“盆ギリ恋歌”からスタートした3か月連続の新曲配信リリースに加え、10年ぶりに故郷である神奈川県・茅ヶ崎でのライブイベント『茅ヶ崎ライブ2023』の開催も控えている。 そんな節目を祝し、桑田佳祐をアマチュア時代から知る音楽評論家、萩原健太と高橋健太郎の対談を実施。当時のエピソードはもちろん、その類稀なる音楽的才能について語り尽くしてもらった。萩原と高橋が、サザンオールスターズについて初めて語り合う貴重な対談となった。

                                              サザンオールスターズを「学生バンド」時代から知る識者が語る。桑田佳祐との衝撃的な出会いを振り返る | Kompass(コンパス) ミュージックガイドマガジン by Spotify&CINRA
                                            • Mayaと菅野よう子が名曲“Blue”に込めた、夢と自由への思い。HondaのCMでコラボした2人にインタビュー | CINRA

                                              Mayaと菅野よう子が名曲“Blue”に込めた、夢と自由への思い。HondaのCMでコラボした2人にインタビュー Hondaの新テレビCMに抜擢され、アニメ『カウボーイビバップ』の最終話ED曲“Blue”を伸びやかに歌い上げた新人アーティストのMaya。去年3月にTikTokに投稿した弾き語り動画が380万回再生超え(※2024年4月時点)を記録するなど世間の注目を集めているが、米国在住の高校生であるほかは、謎に包まれた存在だ。 23年ぶりに再定義された、Hondaのグローバルブランドスローガン「The Power of Dreams How we move you.」が目指すものを具体化したという今回のCM。“Blue”を作編曲した作曲家の菅野よう子が、25年ぶりに新バージョンをプロデュースしたことでも話題になった。 魂の自由を歌った“Blue”と菅野よう子、そしてこれから世界に翔び立と

                                                Mayaと菅野よう子が名曲“Blue”に込めた、夢と自由への思い。HondaのCMでコラボした2人にインタビュー | CINRA
                                              • 折坂悠太×中村佳穂対談。「日本語の歌」の新局面を告げた『平成』『AINOU』から5年、その歌の現在地は | CINRA

                                                いまからちょうど5年前、ほぼ同時期にリリースされた折坂悠太『平成』と中村佳穂『AINOU』。 2023年になって振り返ると、この2作はそれまで各地のインディペンデントな音楽の現場で渦巻いていたものが大きなうねりとなって立ち現れて行く未来を予感させ、日本の新しい「歌」の行方を照らすような作品だったのではないか、ということ思ったりもする(カネコアヤノ『祝祭』もその重要な作品のひとつだと思う)。その当時の静かな興奮をいまでもたまに思い出す。 そんな折坂悠太と中村佳穂の初対談が『FESTIVAL de FRUE』企画で実現。このふたり、本人たちも「真逆」と度々口にするようにステージに立つまでのプロセスや「歌」に対する考え方は大きく異なっている一方で、大事なもの共有しているようでもあった。 個人的だけれど社会的で、だが私小説的ではない——そんなふたりの歌はどのように紡がれているのか。司会・執筆に松永

                                                  折坂悠太×中村佳穂対談。「日本語の歌」の新局面を告げた『平成』『AINOU』から5年、その歌の現在地は | CINRA
                                                • 坂本龍一 追悼連載vol.7:その音楽家人生と「ピアノ」という楽器について。『1996』を通じて考える | CINRA

                                                  初めて坂本龍一という音楽家を意識したのは1992年のバルセロナオリンピックだったから、私は散開以前のYellow Magic Orchestra(YMO)をリアルタイムではほとんど知らない。ピアノを習っていたものの、ハノンやツェルニーといった練習曲にうんざりしていた15歳の私にとって、坂本は「外の世界」へと窓を開いてくれる存在だった。 坂本龍一(さかもと りゅういち) / Photo by zakkubalan ©2022 Kab Inc. 1952年東京生まれ。1978年に『千のナイフ』でソロデビュー。同年、Yellow Magic Orchestra(YMO)を結成。散開後も多方面で活躍。2014年7月、中咽頭がんの罹患を発表したが、2015年、山田洋次監督作品『母と暮せば』とアレハンドロ・G・イニャリトゥ監督作品『レヴェナント:蘇えりし者』の音楽制作で復帰を果した。2017年春には8

                                                    坂本龍一 追悼連載vol.7:その音楽家人生と「ピアノ」という楽器について。『1996』を通じて考える | CINRA
                                                  • 連帯って何だろう? 高知市のフェミニズム書店主が語る、ゆるくつながる面白さ | CINRA

                                                    四国は高知の中心部で、フェミニズムに関する書籍を中心に取り扱う本屋がある。2020年に開店した「フランクに書店」は、高知市出身の中上曜子さんが店長を務めている。中上さんが夫婦で運営する居酒屋の壁からスタートした。 4人の娘を育てる母でもある中上さんは、世間のいう「理想の母親像」の抑圧に苦悩し、「自分が生きるために書店を始めた」と話す。言語化できなかった苦しみは、数々の本と出会うことで、霧が晴れるように消えていった。 書店だけではなく、ゲストを招いたトークイベントや語らいの場「スナックおんな」、そして今年2月には仲間とともにZINEを発刊するなど、さまざまな企画を実現している。そんな中上さんにインタビューし、書店を立ち上げるまでのストーリーや連帯について考えることなど、語ってもらった。 「フランクに書店」は、新型コロナウイルスが猛威をふるっていた2019年にオープンした。 同書店は、中上さん

                                                      連帯って何だろう? 高知市のフェミニズム書店主が語る、ゆるくつながる面白さ | CINRA
                                                    • 『虎に翼』制作統括インタビュー。出産場面や玉音放送を描かなかった理由、憲法のシーンに込められたもの | CINRA

                                                      伊藤沙莉主演のNHK連続テレビ小説『虎に翼』。日本初の女性弁護士、のちに裁判官となった三淵嘉子の実話をもとにしたドラマで、SNSなどを中心に反響を呼んでいる。 第9週(5月27日〜)は激動の展開だった。終戦を迎え、寅子は兄・直道や父・直言、そして夫・優三を失ってしまう。失意に暮れる寅子だが、公布された日本国憲法をきっかけにもう一度法曹界の道へ踏みだすことを決意する。 「すべて国民は、法の下に平等であって、人種、信条、性別、社会的身分または門地により、政治的、経済的または社会的関係において、差別されない」。寅子が読んだ憲法第14条の条文にはこう書かれている。 「モデルとなった三淵さんにとっても、主人公の寅子にとっても、日本国憲法は人生における最も重要なターニングポイントだった」と制作統括の尾崎裕和は話す。本作の魅力や画期性について、合同取材で聞いた。 ―優三さんが出征するときの寅子とのやりと

                                                        『虎に翼』制作統括インタビュー。出産場面や玉音放送を描かなかった理由、憲法のシーンに込められたもの | CINRA
                                                      • 都築響一が語る、日本のファッションの面白さ、本当のかっこよさ | CINRA

                                                        2020.06.24 Wed Sponsored by 東京オペラシティ アートギャラリー『ドレス・コード? ―着る人たちのゲーム』 おしゃれってなんだろう? パーフェクトなルックスのモデルやインタスタグラマーたちが、日々ファッション誌やInstagramを通して、しつらえのよい服やアクセサリーを身につけて理想のビジョンを提供する。そのように流通しているファッションとはいったい誰のためのものなのだろうか? そんな悩ましい疑問も含めて「ファッションとは?」を考える機会になるのが『ドレス・コード? ―着る人たちのゲーム』展だ。時代、地域、社会階層、文化に紐づくファッションのコード(規範)を多角的にとらえる同展では、西欧を中心としたハイファッションのみならず、俗に言うヤンキーやオタク系の文化風俗も取り上げられている。 そんなファッションの多面性を考えるため、同展出品者でもある都築響一に話を聞く機

                                                          都築響一が語る、日本のファッションの面白さ、本当のかっこよさ | CINRA
                                                        • 坂本龍一 追悼連載vol.10:エレクトロニカの季節——アルヴァ・ノト、フェネスらとの深く、対等な交流 | CINRA

                                                          坂本龍一が発表した数々の音楽作品を紐解く連載「追悼・坂本龍一:わたしたちが聴いた音楽とその時代」(記事一覧はこちら)。 第10回の書き手は、Shuta Hiraki名義で音楽制作も行なうライターのよろすず。Alva Noto、Fennesz、クリストファー・ウィリッツ、テイラー・デュプリーとのコラボレーション作品群を2回に分けて取り上げる。 IDM/エレクトロニカを経てより抽象的な電子音楽へと手を伸ばしはじめた2000年代後半、坂本龍一は突如、文字どおり「現在進行形の音楽家」として私の前に姿を現した。 以降、リアルタイムでリリースされる作品を中心に、まばらではあるものの氏の作品を聴いてきた今となっても、やはり私にとって坂本龍一の音楽として真っ先に聴こえてくるのは、Alva Noto、Fennesz、クリストファー・ウィリッツ、テイラー・デュプリーとのコラボレーション作品におけるピアノであり

                                                            坂本龍一 追悼連載vol.10:エレクトロニカの季節——アルヴァ・ノト、フェネスらとの深く、対等な交流 | CINRA
                                                          • 賛否の先で論じる『シン・仮面ライダー』。現実と符合してしまった「宗教二世」の物語 | CINRA

                                                            映画『シン・仮面ライダー』が興行的に苦戦しているらしい。公開前から商品タイアップも多数なされた話題作で期待感も高かったものの、公開第1週の興行収入は2位スタートに終わり、翌週には5位に転落。レビュー等での評価も賛否両論あるようだ。 作品を鑑賞してみたところ、これまで感じたことのない妙な居心地の悪さを感じて、その違和感について友人相手に何度か話をし、SNSや映画レビューサイトもチェックしたのだが、どうもほかには自分が抱えるようなモヤモヤを感じている人はあまりいなさそうで、そのことがより私自身の心持ちの落ち着かなさに拍車をかけている。 この感覚を率直に言葉にすると「気持ち悪い」だが、あらかじめお断りしておくと、だからといって私はこの映画を批判したいわけではない。逆に肯定や賞賛をしたいわけでもなく、私の感じるこの「気持ち悪さ」は、映画としての評価とは別なところで「結果として偶然生じてしまった」、

                                                              賛否の先で論じる『シン・仮面ライダー』。現実と符合してしまった「宗教二世」の物語 | CINRA
                                                            • ここがceroの本当の始まり――高城晶平&荒内佑が語る『e o』。真新しいものがなくなり、音楽はどこへ? | CINRA

                                                              ここがceroの本当の始まり――高城晶平&荒内佑が語る『e o』。真新しいものがなくなり、音楽はどこへ? たとえば、世の中に数多ある音楽作品を「語りやすい作品」とそうでない作品に分けるとするなら、ceroの5作目『e o』は後者にあたるだろう。前々作『Obscure Ride』(2015年)は、ネオソウルやR&B、ニュージャズといったジャンルやサウンドを独自に消化し、コンセプチュアルに制作された傑作であると同時に、本人らも公言しているようにある種「語りやすい作品」でもあった。 「語りやすさ」と作品の強度、クオリティーはおそらく何ら関係はない。実際『e o』は、歌詞とサウンドの関係性がこれまで以上に緊密になっている、という一点から見ても、ceroの作品のなかで一番の音楽的到達点にあると思う。なのだが、この作品を説明したり、語ることはとにかく難しい。 そのことは、本作がコンセプトや指標のような

                                                                ここがceroの本当の始まり――高城晶平&荒内佑が語る『e o』。真新しいものがなくなり、音楽はどこへ? | CINRA
                                                              • TESTSETが「バンド」という肉体を手にするまで。砂原&LEOがMETAFIVEとの連続性と差異とともに語る | CINRA

                                                                砂原良徳、LEO今井、白根賢一、永井聖一によるTESTSETが1stアルバム『1STST』を完成させた。もともと2021年の『FUJI ROCK FESTIVAL』にMETAFIVEの特別編成として出演したことからスタートしたこのバンドは、その後のライブオファーを受けてTESTSETとして再始動。これまでメディアへの露出はごく限られたものだったが、ライブを観た人からは絶賛の声が寄せられていたバンドの全貌がついに明らかになった。 METAFIVEからの連続性も感じられつつ、白根と永井もソングライティングに関与し、よりフィジカルに進化を果たした『1STST』はTESTSETとしての記名性が強く感じられる作品に。そして本作は、生演奏とプログラミングを織り交ぜたサウンドデザインで、SNSに端を発する現代の諸問題を歌い、アートワークも含めて自然と文明の対比を描きながら、その複雑さを見つめ、「リアルの

                                                                  TESTSETが「バンド」という肉体を手にするまで。砂原&LEOがMETAFIVEとの連続性と差異とともに語る | CINRA
                                                                • 「渋谷系」とはなんだったのか? 野宮真貴×Boseが語り合う | CINRA

                                                                  数年前から続いている「1990年代ブーム」にともなって、目下のところ何度目かの「渋谷系再評価」が進み、その動きは今や世界的に広がっている。北欧のクラブでは毎晩シティポップのレコードがスピンされ、細野晴臣のニューヨーク公演は大成功を収めた。マック・デマルコやデヴェンドラ・バンハートらが、その細野をフェイバリットアーティストに挙げたかと思えば、タイラー・ザ・クリエイターが新作の中で、山下達郎の“FRAGILE”をサンプリングして話題となったのも記憶に新しい。 折しも今秋、渋谷カルチャーを象徴する「渋谷パルコ」がリニューアルオープンする。パルコといえば、ピチカート・ファイヴがグランバザールやP'PARCOのCMに出演したり、スチャダラパーがP'PARCOのオープン記念に小沢健二と“今夜はブギー・バック”のライブを行なったりと、渋谷系とは浅からぬ仲と言えよう。 そこで今回CINRA.NETでは、野

                                                                    「渋谷系」とはなんだったのか? 野宮真貴×Boseが語り合う | CINRA
                                                                  • アニメに電子音楽 日本のカルチャーとポーター・ロビンソンの蜜月 | CINRA

                                                                    アニメや電子音楽などをはじめ、日本の文化に関心を持ち、深い想いを抱いているポーター・ロビンソン。 たとえば、長谷川白紙も出演したオンラインフェス『Secret Sky 2020』でポーターは、アニメ『ちょびっツ』のオープニングテーマであるRound Table“Let Me Be With You feat. Nino”や、パソコン音楽クラブ“hikari feat.長谷川白紙”、宇多田ヒカル“Heart Station“を印象的にプレイしていた。また高木正勝を「ヒーロー」と呼び敬意を寄せていることに加えて、不定期で更新されているSpotifyのアーティストプレイリストでも、その趣向をうかがい知ることができる。 これらのことは一体どんな意味を持つのだろうか? この記事をまとめて私は、ポーターの感覚には単なる個人の趣味嗜好を超えた何かがあるはずだという確信を強めた。そしてその感覚は、この国で

                                                                      アニメに電子音楽 日本のカルチャーとポーター・ロビンソンの蜜月 | CINRA
                                                                    • 機材で聴くヒップホップ。90年代の音を支えたSP-1200 | CINRA

                                                                      テクノロジーの革新とともに、そのサウンドを変容させてきた音楽、ヒップホップ。使用される機材によって、どれほどサウンドに影響を及ぼすのだろうか。ミュージシャンや楽器メーカーの開発担当らに取材しながら、機材とヒップホップの関係を記した『MPC IMPACT!-テクノロジーから読み解くヒップホップ』を今年1月に上梓した大島純。今回彼が、本書で記述した一部をさらに掘り下げ、「SP-1200」が支えた1990年代のヒップホップについて綴る。 テクノロジーと音楽の1980年代。SP-1200が生まれるまで 私は2019年の5月のある日曜日の午後9時、勤務先であるNYマンハッタンのニュースクール大学のスタジオでピート・ロックを待っていた。このインタビューセッションのために何度か電話連絡はしたものの、前回は直前で「用事が入った」とキャンセルになったので、今回は本当に現れるのかが不安だった。そんな土砂降りの

                                                                        機材で聴くヒップホップ。90年代の音を支えたSP-1200 | CINRA
                                                                      • ジャニーズ問題とホモフォビア(同性愛嫌悪)。見過ごされてきた視点とは何か | CINRA

                                                                        故・ジャニー喜多川氏による元ジュニアたちへの性暴力問題が連日報道され、波紋が広がっている。ジャニーズ事務所は性加害があったことを認め、10月2日に会見で今後の方針を発表する予定だ。多くの企業が所属タレントの広告起用を控える方針を発表し、テレビ局などのメディアは過去の報道姿勢やタレント起用についての見解を問われる状況が続いている。 被害者が数百人とも予測される類を見ない性犯罪だが、戦後から半世紀にわたり、その暴力は黙認され続けた。ジェンダーやセクシュアリティを専門とする社会学者の菊地夏野さん(名古屋市立大学 人文社会学部現代社会学科准教授)は、問題が放置された背景の一つに、日本社会に蔓延するホモフォビア(同性愛嫌悪)があると指摘する。 どういうことなのか、インタビューで聞いた。 菊地夏野:名古屋市立大学人文社会学部教員。宮城県生まれ。社会学ジェンダー論、フェミニズム理論。主著に『日本のポスト

                                                                          ジャニーズ問題とホモフォビア(同性愛嫌悪)。見過ごされてきた視点とは何か | CINRA
                                                                        • アニメと共振するテン年代のUSラッパーたち。響き合う作品世界 | CINRA

                                                                          アメリカのポップカルチャーで存在感を強める「Anime」のイメージ 「Anime」という英語がある。ここには、ディズニー映画『シンデレラ』のようなアニメーションは入らない。ウェブスター辞典の表現を借りれば、展開の多い物語のなかで色鮮やかなグラフィックでキャラクターが描かれた「日本発祥のアニメーションスタイル」、つまりは日本式アニメを指す言葉なのだ(異論が出そうな定義だが、本稿では以下、これを「アニメ」と記述)。 米国文化圏におけるアニメのイメージは、アニメファンとして知られる人気ラッパー、Lil Uzi Vertの“Ps & Qs”(2016年)ミュージックビデオを見れば捉えやすいだろう。 ヒップホップ文化と混じり合っているものの、巨大な目、カラフルな髪色、ティーンの主人公と学園舞台、「さん付け」文化、そして『ドラゴンボール』に代表されるような派手なアクションとパワーアップする変身……こう

                                                                            アニメと共振するテン年代のUSラッパーたち。響き合う作品世界 | CINRA
                                                                          • NHK『ドキュメント72時間』は、なぜ愛される? 名作「どろんこパーク」の制作背景から探る | CINRA

                                                                            ある一つの場所、一つのシチュエーションに3日間密着するドキュメンタリー番組として長い人気を誇るNHKの『ドキュメント72時間』。毎年年末には年間ベスト10が発表される同番組だが、2022年の映えあるベスト1に輝いたのが「“どろんこパーク” 雨を走る子どもたち」だ。 NPOが川崎市から委託を受けて運営するプレーパーク「川崎市子ども夢パーク」への取材は、なんと3日間とも大雨の土砂降り。しかし番組内に登場する子どもたち(&大人)は、泥だらけになるのも気にせず外に元気よく飛び出し、ウォータースライダーから勢いよく泥の沼にダイブする。かれらのなかには、学校生活や社会に困難さを抱えて、いちどはドロップアウトした者も少なくないが、その生き生きと遊びまわる姿からは多くのことを発見できるはずだ。 神回と呼ぶにふさわしい「どろんこパーク」だが、ある場所や時間にカメラを向け、この時代や社会が人々にとってどのよう

                                                                              NHK『ドキュメント72時間』は、なぜ愛される? 名作「どろんこパーク」の制作背景から探る | CINRA
                                                                            • 『桃太郎』から『鬼滅の刃』まで。なぜ「鬼」が愛され続けるのか、民俗学研究者・山崎敬子に聞く | CINRA

                                                                              近年、かつてないブームを巻き起こした漫画『鬼滅の刃』。主人公である竈門炭治郎が妹・禰豆子や仲間とともに敵に立ち向かう様子には、老若男女が心を揺さぶられ、漫画・アニメ・映画ともに大ヒットを記録した。そんな物語を魅力的に彩るピースのひとつとして挙げられるのが、作中で描かれる多様な「鬼」たちの存在だ。恐ろしく強く、人間を窮地に追い込みながら、最後は涙を残して消えていく……単調な「鬼退治」にならないのは、そんな鬼がいてこそだ。 『鬼滅の刃』のほかにも、鬼が登場する漫画作品は数多く存在する。同じく週刊少年ジャンプで連載されていた『約束のネバーランド』をはじめ、漫画作品には鬼や類似する民俗学的なモチーフがよく用いられる。私たちは一体なぜ、そうしたものに惹かれてしまうのだろう。そもそも、鬼とはどんな存在なのだろうか。 コロナ禍で打撃を受けた全国各地の伝統行事や民俗芸能をサポートするキヤノンマーケティング

                                                                                『桃太郎』から『鬼滅の刃』まで。なぜ「鬼」が愛され続けるのか、民俗学研究者・山崎敬子に聞く | CINRA
                                                                              • パソコン音楽クラブの部活感の秘密。作家性や主張より大事なこと | CINRA

                                                                                2015年の発足以来、SoundCloudやBandcampでの作品発表や「Maltine Records」からのEPリリースなどを経て、その名を着実に知らしめてきたDTMユニット、パソコン音楽クラブ。メンバーに関する詳細も不明、かつメディアへの公式な露出もごく限られるなど、その謎めいた活動実態と特異な音楽性ゆえ、ときに海外のヴェイパーウェイヴ文化とも関連付けて語られてきた。 1980年代~1990年代に音楽制作で汎用され、今では「ハードオフ」のジャンクコーナーに眠っているような各種シンセサイザーや音源モジュールをあえて操ることで繰り出される彼らの音楽は、一聴するとどこか「懐かしさ」に浸されているようにも思えるかもしれない。しかし、コンセプチュアルな(ように思わされる)その制作スタイルや、何よりネットレーベル文化以降というべき自由な感性に彩られた楽曲たちは、たしかに時代の先端に漂う空気と触

                                                                                  パソコン音楽クラブの部活感の秘密。作家性や主張より大事なこと | CINRA
                                                                                • 2021年、シティポップの海外受容の実態 Spotifyのデータで見る | Kompass(コンパス) ミュージックガイドマガジン by Spotify&CINRA

                                                                                  2020年12月、松原みき“真夜中のドア~stay with me”(1980年)がグローバルバイラル18日連続1位を獲得という、異例の事態を巻き起こしていたときのこと。 12月4日にSpotifyが発表した「海外で最も再生された日本のアーティストおよび楽曲ランキング」のなかに興味深い結果があった。『鬼滅の刃』や『NARUTO -ナルト-』をはじめ、『東京喰種トーキョーグール』『僕のヒーローアカデミア』といった超人気アニメへの起用楽曲が立ち並ぶなか、2018年にリリースされたcinnamons × evening cinema“summertime”というシティポップテイストの楽曲がランクインしていたのだ(註1)。 インディペンデントに活動するアーティストの楽曲が、長い時間をかけてその映像とともに海外のファンベースを築いてきたアニメソングと肩を並べて聴かれているのは、異例のことだ。Spot

                                                                                    2021年、シティポップの海外受容の実態 Spotifyのデータで見る | Kompass(コンパス) ミュージックガイドマガジン by Spotify&CINRA

                                                                                  新着記事