2008年2月に房総半島沖で海上自衛隊のイージス艦「あたご」と漁船が衝突した事故で、防衛相があたごの航海長から事情聴取した際のメモが、朝日新聞記者の情報公開請求を受けた直後に防衛省職員によって廃棄されていたことが分かった。専門家は「廃棄は情報公開法の趣旨に反する」と批判している。 あたごの航海長は衝突事故が発生した2月19日の午前中に、海上幕僚監部の指示を受け、ヘリコプターで東京・市谷の防衛省に移動。正午から大臣室で当時の石破茂・防衛相らの事情聴取を受けた。同月28日の記者会見で防衛事務次官は、事情聴取の際に運用企画局の職員がメモを記録したことを明らかにしていた。 情報公開法に基づく、防衛相へのこのメモの開示請求は3月4日付で受け付けられた。しかし、同月下旬から4月上旬までの間に、メモを作成した運用企画局の職員当人がこのメモを廃棄したという。同省はそのことを知らせないまま、5月7日、「