批評家・作家の東浩紀氏や研究者、官僚たちが思想誌「思想地図β」に発表した「新日本国憲法ゲンロン草案」=「憲法2.0」が話題だ。ほかの論考も含めた500ページを超える大部の初刷1万5000部(3200円+税)の在庫がなくなったという。その憲法草案は前文と全100条から成り、天皇を日本国の「象徴元首」、総理を「統治元首」とし、国民とは別に「住民」の規定を入れたり、「自然災害と人的災害」に対しての自衛隊の設立を明記するなど、注目すべき論点が多い。日本国憲法のバージョンアップ(2.0)としてのこの草案を読み解いてみよう。